荒れ果てた村
私はサクラと共に、荒れ果てた村の中を慎重に捜索する。空気は重く、深淵の花の甘く腐ったような香りが鼻をつく。書物に記された情報を頼りに、私たちは手がかりを探す。
「鍵は、村のどこかに隠されている…」私は呟きながら、周囲を見渡す。家々は崩れかけ、家具は散乱し、まるで時間が止まってしまったかのようだ。
サクラは、水晶の杖を構えながら、注意深く足を進める。「ミタム、何か感じたら、すぐに言って」
私たちは、まず、村の長が住んでいたと思われる、一番大きな家に入る。中はひどく荒らされており、本棚は倒れ、書物は散乱している。しかし、その中に、一冊だけ、無傷の本を見つけた。表紙には、見慣れない紋様が描かれている。
「この紋様…どこかで見たことがあるような…」私は、本を手に取り、ページをめくる。中には、村の歴史や、深淵の呪いに関する記述が書かれている。そして、最後のページに、鍵の隠し場所が記されていた。
「鍵は、村の中心にある井戸の中に隠されている…」私は、サクラに伝える。「急ごう」
私たちは、井戸へと向かう。井戸は、深淵の花に覆われており、底は見えない。私は、井戸の中を覗き込む。すると、底に、光るものがかすかに見えた。
「あれが、鍵かもしれない…」私は、ロープを取り出し、井戸の中に下ろす。「サクラ、少し手伝ってくれ」
サクラと共に、ロープをゆっくりと下ろしていく。やがて、ロープは底に着き、光るものに引っかかる。私は、ロープを引き上げ、鍵を取り出す。鍵は、古びた鉄製で、表面には、複雑な模様が刻まれている。
「これが、扉を開ける鍵だ…」私は、鍵を手に取り、祭壇へと向かう。
祭壇の前に立ち、鍵を扉の鍵穴に差し込む。鍵は、ぴったりと合い、カチリと音がする。私は、扉を押し開ける。扉の奥には、暗い空間が広がっており、何かが潜んでいる気配がする。
「ミタム、気をつけて」サクラは、私の肩に手を置く。「ここからが、本当の戦いだわ」
私は、深呼吸をし、短剣を握りしめ、扉の奥へと足を踏み入れる。祭壇の奥には、深淵の呪いの力が渦巻いている。




