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蜜珠の禁書  作者: mutuminn
2部
296/309

精霊たち

精霊たちからの祝福を受け、新たな力を得た私は、サクラと共にエメラルドシティへと急ぐ。街に近づくにつれて、空気の重さを感じる。以前は活気に満ち溢れていたエメラルドシティは、今や静寂に包まれ、どこか不気味な雰囲気を漂わせている。街の入り口に立つと、長老エルダーが私たちを待ち構えている。彼の顔には、深い悲しみと疲労の色が滲み出ている。 「ミタム、よくぞ戻ってきてくれた。聖なる泉の異変は、想像以上に深刻だ。街のエネルギー源である泉が、今や瘴気に汚染され、枯れかけている。」 エルダーは、深刻な面持ちで語る。「このままでは、エメラルドシティは滅びてしまう。頼む、ミタム。精霊たちの力を借り、泉を浄化してほしい。」 私は、エルダーの言葉に頷き、聖なる泉へと向かう。泉の周りには、街の人々が集まり、祈りを捧げている。しかし、泉から立ち上る瘴気は、彼らの希望を打ち砕くかのように、暗く、重苦しい。泉に近づくと、瘴気の強さに息苦しさを感じる。泉の水は黒く濁り、かつての清らかな輝きは失われている。泉の精霊は、弱々しく、助けを求めている。 私は、アトランティスの竪琴を取り出し、聖なる旋律を奏で始める。竪琴の音色は、瘴気を払い、希望の光を灯そうとするが、瘴気の勢いは衰えない。それどころか、音色に反応して、瘴気がさらに激しくなり、泉を飲み込もうとする。 「ミタム、このままでは、竪琴の力だけでは足りない。精霊の聖域で得た、新たな力を使うのよ!」 サクラの声が私を励ます。私は、精霊の聖域で得た力を思い出す。それは、精霊たちの祝福と、己の心と向き合うことで得た、慈悲の力だ。私は、竪琴の音色に、慈悲の心を込める。過去の過ちに対する後悔、未来への不安、そして、大切な人々を守りたいという強い想い…それら全てを音色に込め、泉に向かって響かせる。 すると、泉の水が反応し、黒い濁りが薄れていく。瘴気は徐々に消え去り、泉の底から、かすかな光が差し込む。私は、さらに強く、慈悲の旋律を奏で続ける。やがて、泉の水は清らかな輝きを取り戻し、瘴気は完全に消え去る。泉の精霊は、力を取り戻し、感謝の言葉を囁く。

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