泉の精霊
私は、聖なる泉の精霊を救う決意を胸に、サクラと共に泉の周りを調べ始める。瘴気の原因を特定するため、注意深く観察していると、泉の底から微かな光が放たれていることに気づく。
「サクラ、見て。泉の底に何かあるようだ。」
サクラも頷き、泉の中を覗き込む。「確かに、何か光っているわね。でも、瘴気が濃くて、よく見えない。」
私は、アトランティスの竪琴を奏でながら、「創世の言葉」を唱え始める。言葉の力は、泉の瘴気をわずかに薄め、底にある光を捉えやすくする。光は、小さな水晶の欠片から放たれているようだ。
「あれは…水晶の欠片?一体、何だろう。」
私は、水晶の欠片を回収するため、泉に足を踏み入れようとする。しかし、サクラが私の腕を掴み、制止する。
「ミタム、待って。瘴気が濃いから、不用意に近づくのは危険よ。私に任せて。」
サクラは、腰に下げた薬草袋から、何種類かの薬草を取り出し、調合を始める。手際の良い動きで薬草を混ぜ合わせると、たちまち、緑色の煙が発生する。サクラは、その煙を泉に向かって吹きかける。すると、煙は瘴気を中和し、泉の一部分を浄化する。
「今なら大丈夫。早く、水晶の欠片を回収して。」
私は、サクラの言葉に従い、浄化された泉の一部分に足を踏み入れる。水は冷たく、瘴気が肌を刺すようだ。慎重に歩を進め、水晶の欠片に手を伸ばす。
その瞬間、泉の中から巨大な水柱が噴き上がり、私を襲う。私は、咄嗟に身をかわすが、水柱は私の体をかすめ、服を濡らす。
「ミタム、大丈夫!?」サクラが心配そうに声を上げる。
「ああ、大丈夫だ。だが、何かがおかしい。この水晶の欠片は、ただの物ではないようだ。」
私は、水晶の欠片を手に取り、詳しく調べてみる。すると、欠片からは、強い魔力が感じられる。そして、その魔力は、瘴気と共鳴し、泉を汚染しているようだ。
「この水晶の欠片は、瘴気の源ではない。だが、瘴気を増幅させている。取り除く必要がある。」
私は、サクラと協力し、水晶の欠片を浄化する方法を考え始める。しかし、通常の浄化魔法では、この強力な魔力を持つ欠片を浄化することは難しいだろう。
「サクラ、精霊の神殿へ向かおう。精霊たちの力ならば、この水晶の欠片を浄化できるかもしれない。」
サクラは頷き、「そうね。精霊たちの力を借りるのが、一番確実だわ。」
私たちは、聖なる泉を後にし、精霊の神殿へと向かう。精霊の神殿は、エメラルドシティから少し離れた場所に位置し、深い森の中にひっそりと佇んでいる。




