守護者
私は女神から受け継いだ守護者の力を感じながら、博物館の中を見渡す。女神が消えた後、光に包まれた石像は元の姿に戻り、静かに佇んでいる。しかし、その内部には、女神の慈愛と守護の力が宿っているのがわかる。私はこの像を通じて、街の状況を把握し、人々の安全を見守ることができるのだ。
サクラが私の隣で、周囲を警戒している。「ミタム、何を感じる?街に異変はない?」
私は目を閉じ、女神像と意識を繋げる。すると、エメラルドシティ全体のエネルギーの流れが、私の心の中に流れ込んでくる。街は一見平和だが、その影には、確かに不穏な気配が漂っている。
「街のエネルギーは安定している。しかし、いくつかの場所で、微かな歪みを感じる」私はサクラに伝える。「特に、街の北東部にある古い鉱山跡地が気になる。あそこから、瘴気のようなものが漏れ出ているようだ」
サクラは頷き、「鉱山跡地ね。あそこは、昔から不気味な場所として知られているわ。魔物が出没するという噂もある」
私は水晶の杖を握りしめる。「行ってみるしかない。女神様から託された使命を果たすためにも、歪みの原因を突き止め、解決しなければならない」
私たちは博物館を出て、エメラルドシティの街並みを歩き始める。街は活気に満ち溢れ、人々は笑顔で生活している。しかし、私はその裏に潜む歪みを無視することはできない。
街の北東部に向かうにつれて、空気は徐々に重くなり、肌にまとわりつくような感覚を覚える。遠くから、鉱山跡地特有の、不気味な音が聞こえてくる。坑道の奥から響く、うめき声のような、金属が擦れるような音だ。
サクラは警戒しながら、周囲を見渡している。「ミタム、気をつけて。何かが近づいてくる」
私はアトランティスの竪琴を構え、いつでも聖なる旋律を奏でられるように準備する。女神から受け継いだ力と、竪琴の力があれば、どんな困難も乗り越えられるはずだ。
鉱山跡地の入り口に近づくにつれて、瘴気の濃度はますます高まり、視界も悪くなってくる。私は「創世の言葉」を心の中で唱え、自らの心身を浄化し、瘴気に侵されないように守る。
坑道の入り口は、暗く口を開けており、まるで巨大な獣の口のようだ。その奥からは、絶え間なく不気味な音が響き、私たちを誘い込む。
「ここが、歪みの根源か……」私は呟き、サクラと共に、坑道の中へと足を踏み入れる。




