容易
博物館への道は、予想通り容易ではない。エメラルドシティの中心部から離れるにつれ、街の喧騒は消え、静寂が辺りを包み込む。道の両側には、苔むした石造りの建物が立ち並び、長い歴史を感じさせる。 博物館は、街の外れにある小高い丘の上に建てられている。丘へと続く道は、曲がりくねっており、足元は不安定だ。道の途中には、朽ち果てた石像が点在し、かつての栄光を物語っている。 「ミタム、気をつけて」サクラが声を潜めて言う。「この辺り、何となく不気味な感じがする。罠が仕掛けられているかもしれない」 私は水晶の杖を構え、周囲を警戒する。風が吹き抜け、草木がざわめく。空気は重く、不穏な雰囲気が漂っている。 突然、目の前に黒い影が現れる。それは、巨大な蝙蝠の姿をした魔物だった。蝙蝠は鋭い牙を剥き出し、威嚇するように鳴き声を上げる。 「魔物だ!」サクラが叫ぶ。 私はアトランティスの竪琴を構え、戦闘態勢に入る。蝙蝠は素早く空を飛び回り、私達を翻弄しようとする。私は竪琴の弦を爪弾き、聖なる旋律を奏でる。音色は蝙蝠を追い払い、動きを鈍らせる。 私は蝙蝠に向かって水晶の杖を突き出し、精霊魔法を発動する。杖の先から光の球が放たれ、蝙蝠に命中する。蝙蝠は悲鳴を上げ、地面に墜落する。 しかし、蝙蝠はすぐに立ち上がり、再び襲い掛かってくる。私は竪琴の音色をさらに高め、蝙蝠を鎮めようと試みる。すると、蝙蝠の目が赤く光り、狂暴さを増す。 「ミタム、効かない!」サクラが叫ぶ。 私は状況を打破するために、新たな魔法を試みる。創造主の力を使い、蝙蝠の動きを封じ込めるのだ。私は精神を集中させ、「創世の言葉」を唱える。すると、蝙蝠の周囲に光の結界が張り巡らされ、動きを封じ込める。 私はサクラに合図を送り、二人で同時に攻撃を仕掛ける。私は水晶の杖から精霊魔法を放ち、サクラは短剣を構えて蝙蝠に斬りかかる。蝙蝠は結界の中で身動きが取れず、私達の攻撃を受け続ける。 しばらくすると、蝙蝠は力尽き、消滅する。私達は息を切らしながら、互いの無事を確認する。 「危なかったね、ミタム」サクラが安堵の表情で言う。 私は頷き、再び歩き始める。博物館は目の前だ。しかし、この先にどんな罠が待ち受けているのか、想像もつかない。




