奥義
精霊魔法の奥義を習得し、サクラと共に精霊の神殿を後にする。神殿を出ると、空気は澄み渡り、周囲の木々は生命力に満ち溢れている。精霊たちの祝福を受けた大地は、私達の旅立ちを祝福しているかのようだ。
「ミタム、これで精霊魔法の奥義も手に入ったね。次はどうする?」サクラが尋ねる。
私は少し考える。精霊の神殿で得た知識と力を胸に、これから何をすべきか。世界にはまだ多くの苦しみがあり、私が癒すべき歪みも存在する。しかし、その前に、一度立ち止まって、これまでの旅路を振り返る必要があるかもしれない。
「サクラ、少し寄り道をしても良いだろうか?」私は提案する。「エメラルドシティに戻りたい。長老エルダーから預かった古代文明の記録を、もう一度詳しく調べてみたいんだ」
サクラは少し驚いた様子だが、すぐに笑顔になる。「良いね、ミタム。私もエメラルドシティの図書館で、もっと色々なことを学びたいと思っていたんだ。それに、エルダーにもう一度会って、お礼を言いたいし」
こうして、私達はエメラルドシティへと向かうことを決める。来た道を戻り、緑豊かな森を抜け、再びエメラルドシティの城門をくぐる。街の雰囲気は以前と変わらず、活気に満ち溢れている。人々は笑顔で挨拶を交わし、市場では新鮮な食材や珍しい品物が売られている。
エメラルドシティの図書館は、今日も多くの人々で賑わっている。私はサクラと共に、長老エルダーから預かった古代文明の記録が保管されている書架へと向かう。埃を被った古書を手に取り、ページをめくる。古代文字で記された記録は、精霊魔法の知識を得た今なら、以前よりも深く理解できるかもしれない。
図書館の奥深くで書物を読んでいると、エルダーが私達に気づき、近づいてくる。「おお、ミタムよ、サクラも。よく戻ってきてくれた。精霊の神殿での試練はどうだったかな?」
私はエルダーに、精霊の神殿での出来事を詳しく話す。試練の内容、精霊魔法の奥義、そして得た新たな力……。エルダーは私の話に熱心に耳を傾け、時折、感嘆の声を上げる。
「素晴らしい。ミタム、お前は本当に創造主の力に近づいているようだ。しかし、その力は使い方を誤ると、世界を破滅に導く可能性も秘めている。くれぐれも慎重に行動してほしい」エルダーは私に警告する。
私はエルダーの言葉を心に刻む。創造主の力は、世界を救うことも、破壊することもできる。私はその力を正しく使い、世界をより良い方向へ導くために努力することを誓う。




