洞窟の奥
洞窟の奥は、さらに深く、複雑になっている。私たちは、水晶の杖を頼りに、慎重に進んでいく。時折、壁に奇妙な模様が刻まれているのを見つける。古代文字のようだが、私には読めない。 「ミタム、この模様、何か意味があるのかしら?」サクラが、壁の模様を指差して尋ねる。 「分からない。だが、ただの模様ではないはずだ。何かのメッセージが込められているのかもしれない」私は、模様を注意深く観察する。その時、模様が微かに光を放っていることに気づく。 「サクラ、見て!模様が光っている!」私がそう言うと、サクラも驚いたように模様を見つめる。 模様の光は徐々に強くなり、やがて、洞窟全体を明るく照らし出す。光の中心には、扉が現れる。それは、石でできた、重厚な扉だ。扉には、先ほど壁に刻まれていた模様と同じものが描かれている。 「これは一体……?」サクラが、呆然と呟く。 私は、アトランティスの竪琴を構え、扉に近づく。扉からは、微かに魔力が感じられる。それは、邪悪なものではなく、むしろ、神聖な力に近いものだ。 私は、竪琴を奏で始める。聖なる旋律は、扉に共鳴し、扉を震わせる。扉の模様がさらに強く光り、やがて、扉はゆっくりと開かれる。 扉の奥には、広い空間が広がっている。空間の中央には、祭壇が置かれており、その上には、水晶玉が浮かんでいる。水晶玉は、様々な色に輝き、美しい光を放っている。 「あれが、汚染の源かしら?」サクラが、水晶玉を指差して言う。 「おそらく、そうだ。だが、ただの水晶玉ではない。何か、強力な力が宿っているようだ」私は、水晶玉を見つめ、警戒を怠らない。 私たちは、祭壇に近づく。水晶玉からは、微かにだが、声が聞こえる。それは、苦しみ、悲しみ、そして、怒りに満ちた声だ。 「誰だ……?」私は、水晶玉に問いかける。 水晶玉は、さらに強く輝き、声は、より大きく、より鮮明になる。「私は……この世界の……痛み……」 私は、その声を聞き、心が痛む。水晶玉は、世界の痛みを感じ、苦しんでいるのだ。私は、アトランティスの竪琴を奏で始める。癒しと希望を込めた旋律を奏でる。その旋律は、水晶玉の心に響き、水晶玉の痛みを和らげていく。 水晶玉の輝きが穏やかになり、声も静まっていく。やがて、水晶玉は、静かに、私たちを見つめる。 「ありがとう……」水晶玉は、私に感謝の言葉を述べる。




