長老
「長老、お引き受けいたします。古代の風の神殿の謎、ぜひ解き明かさせてください。」私は長老にそう答えます。長老は私の決意に満足げな笑みを浮かべます。「さすがはミタムよ。お主ならば、きっと神殿の封印を解き、眠れる知識を呼び覚ますことができると信じている。」
長老から古代の風の神殿に関する情報を詳しく聞きます。神殿は風の都から遠く離れた、常に強風が吹き荒れる地に存在し、その入り口は強力な結界によって守られているとのことです。結界を解くには、風の精霊の力を借りる必要があるようですが、その方法については詳しい記録が残っていないそうです。
私はまず、風の都の図書館に戻り、風の神殿に関する情報を集めることにします。「風の神殿の歴史」、「神殿の構造」、「結界の性質」、「過去に神殿に挑んだ者たちの記録」など、あらゆる情報をかき集め、分析します。図書館の司書や他の魔法使いにも話を聞き、手がかりを探します。
数日間の調査の結果、私はいくつかの重要な情報を得ます。まず、風の神殿の結界は、風の精霊の怒りを鎮めることで弱体化させることができるということです。過去に神殿に挑んだ者たちは、力ずくで結界を破ろうとしたために、風の精霊の怒りを買い、失敗に終わったという記録が残っています。次に、神殿の奥には、風の精霊の王が眠っており、その王に認められれば、結界を完全に解除できる可能性があるということです。
私は、風の精霊の歌を奏でることでシルフィードを再び呼び出し、神殿の結界を解除する方法について助けを求めることにします。図書館の一室で竪琴を構え、歌を奏でると、再びシルフィードが現れます。「ミタムよ、どうしたのですか?」シルフィードは私に尋ねます。私は神殿の結界について説明し、助けを求めます。シルフィードは少し考えた後、答えます。「神殿の結界は、風の精霊の怒りによって強化されています。結界を解除するには、まず、その怒りを鎮めなければなりません。そのためには、風の精霊に感謝の気持ちを伝え、彼らの力を尊重する必要があります。」
シルフィードは、風の精霊に感謝の気持ちを伝えるための特別な旋律を教えてくれます。その旋律は、アトランティスの竪琴でしか奏でることができない、神聖な調べです。私は、シルフィードから教わった旋律を練習し、完璧に奏でられるようにします。
準備が整った私は、風の都を出発し、古代の風の神殿へと向かいます。風の都から神殿までは、数日間の道のりです。私は、強風が吹き荒れる荒野をひたすら進みます。途中で、風の魔物や盗賊に襲われることもありますが、風の魔法と竪琴の力で撃退します。
神殿に近づくにつれて、風はますます強さを増していきます。神殿の周囲は、巨大な竜巻が渦巻いており、近づくことすら困難です。私は、シルフィードから教わった旋律を奏でながら、竜巻の中へと進んでいきます。竪琴の音色は、竜巻の風を鎮め、私に道を開いてくれます。
ついに、神殿の入り口に辿り着きます。入り口は、巨大な岩で塞がれており、その上には、複雑な模様が刻まれた結界が張られています。私は、アトランティスの竪琴を構え、風の精霊に感謝の気持ちを伝えるための旋律を奏でます。竪琴の音色が、神殿全体に響き渡ると、結界が徐々に弱体化していきます。そして、遂に、結界が完全に消滅し、岩が崩れ落ち、神殿の入り口が開かれます。私は、深呼吸をし、神殿の中へと足を踏み入れます。




