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毒殺容疑で牢に入れられたメイド、唯一の味方は王子様──戦乱の果てに妃として迎えられました  作者: 大井町 鶴
◆第四章 コーザヌとの和平

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結婚式の提案

いよいよ最終話まで、このお話を入れて3話となりました。どうぞ最後までぜひ、お付き合いくださいませ(⁎ᵕᴗᵕ⁎)

イゴルがコーザヌに帰ってから、リートはエバと共に急ピッチで妃教育を進めることになった。


リートがイゴルの妻となれば、インデルとの国交に携わることになる。何も知識を持たないまま送り出すわけにはいかない。


1日朝から晩まで妃教育を受けていれば大抵の者は音を上げそうだが、エバという仲間がいるからか、リートは文句を一切言わず頑張っている。エバは少し前に妃教育を始めていたせいもあり、姉のようにリートを助けていた。


そんな、おおむね順調で喜ばしい状況であるのに、リュールはエバに放って置かれているような気分になっていた。


(エバが顔を見せに来てくれない……)


執務室の机を人差し指でトントンと叩き続けていると、我慢できなくなったのかメントが口を開いた。


「エバ様が最近、リート様に構っているから寂しいんでしょう?」

「……お前はいいよな。屋敷に帰れば妻がいるのだから」


メントは最近、婚約者と結婚式を挙げて新婚ホヤホヤだった。いつでも2人きりになれてうらやましいと恨めし気にメントを見る。


「それはそうですが、おかげさまで何だかんだで忙しくてゆっくりとできないのですよね。妻としばらく旅行にでも行きたいんですが」

「もう少し待て。しばらくしたらイゴルが戻って来る。お前がいないと準備が滞るだろ」

「人使い荒いですね」

「頼りにしているんだ」


リュールに頼りにしていると言われて、まんざらでもない様子のメントは1つの提案をしてきた。


「イゴル殿とリート様のことなんですが、せっかくですから我が国で結婚式を挙げて頂いてはいかがでしょうか?」

「うちでか?」

「コーザヌでは、祝い事は何日も祝うと聞いています。離れた拠点に報告に行く際には結婚式のごとく祝うとか。ならば、うちで結婚式を挙げても良いのではと考えました」

「なるほど。予算はどうする?」

「それですが、殿下の結婚式を早めて、殿下の結婚式の翌日にイゴル殿達の結婚式を行うのはどうでしょうか?そうすれば、予算も抑えられますし、コーザヌのことも祝うわけですから厚くもてなすことになるでしょう」

「2日続けて挙式か……前代未聞だな」

「そうですね」

「斬新だが、なかなか面白いかもしれない。コーザヌに提案をしてみようか」


王の了解を得た後、コーザヌに提案をしたためた手紙を馬の扱いに長けた者に託した。リュールは国境までスムースに伝令を伝えるための施設を築いていたので、手紙ならば馬を替えながら早く届けられるだろう。


..............2週間後にはもう返信が届いた。


「メント、お前の案が実現できそうだぞ!」

「では、イゴル殿達も結婚式をこちらで挙げるということですね?」

「そうだ。コーザヌの長であるリゴル殿もチア殿と一緒に出席すると書いてある。急ぎ、用意を進めねばならんな」

「リゴル殿とチア殿もですか!?」

「驚きだな。長年、憎しみあっていたとの言うのに、彼らは過去にはとらわれないのか..........?」


イゴル達がインデル王国で結婚式を挙げることになると知らされ、国民もたいそう驚いた。複雑な心境である者も当然いるだろうが、皆が新しい時代に向かって進もうとしていることは国民も感じ始めているようだ。


「国民もだいぶコーザヌに理解を示すようになってきたな」

「平和になれば、教育や医療に力を入れる方針が知らされたおかげで皆も協力的になってきました」


街の至る所では、コーザヌのことについて知る催しも開かれていた。また、コーザヌからも資源が徐々に入ってきている背景もあり、反発もだいぶ抑えられてきている。順調に彼らを受け入れる準備は進んでいた。


...........イゴル達が去って2ヶ月が経った。リートとイゴルは離れている間、手紙のやりとりをしていたこともあり、離れていても交流は深められていたようだ。


「そろそろ、イゴル達も戻って来るが、心の準備はどうだ?」


リートにリュールが尋ねた。


「はい。お時間を頂けたことでだいぶ、心の準備もできました。今では嫁ぐことが楽しみです」

「そうか、それは良い」

「私は、リートと離れるのが寂しいです」


エバがシュンとして言うので、リュールはちょっと妬いてしまう。


「僕がいるだろう?」

「リュール様とは毎日でも会えますが、リートがコーザヌに嫁げば、なかなか会うことはできません」

「分かるが、二度と会えないわけではない」

「そうですが.......」


まだ、悲しそうな顔をしているエバを見てリュールはエバを抱き寄せた。リートが羨ましそうに見ている。


「良いですね、好きな方が側にいる暮らしは」

「リート嬢も寂しいよな、すまんな。エバを見るとつい、くっついてしまうのだ」

「ふふふ。大丈夫です。私もイゴル様に会ったら、思いっきり甘えますので」

「ぜひ、そうしてくれ。アイツ、喜ぶぞ」


イゴル達が戻って来るのを皆、楽しみにしていたのだった。

メント⇒ 褒められて調子にのってさらに大変なことを提案しちゃったな~

メント妻⇒ あなた!!新婚旅行は!?(でも、優秀な夫だから仕方ないわね、フフフ)


作品が“気になる&いいな”と思われましたらぜひ【ブックマーク&評価&いいね】をお願いします(*ˊᵕˋ )⁾⁾コクコク

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※投稿は毎日朝8時過ぎです。引き続きご高覧頂けるとウレシイです٩(*´꒳`*)۶

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