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毒殺容疑で牢に入れられたメイド、唯一の味方は王子様──戦乱の果てに妃として迎えられました  作者: 大井町 鶴
◆第二章 事件の真相に迫る

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目覚めたマレル

皆様、おはようございます&こんにちは&こんばんわ(◍′◡‵◍) 作品を読んで頂きありがとうございます!

本日、10/13の19時過ぎに短編「欲しがりな義妹は私の好きな人を愛人にした」をUPします。婚約者を義理妹に奪われた令嬢のお話です。コチラもどうぞ宜しくお願いします(* ..)⁾⁾ コクリ

「モハイル殿……さすがに僕は腹が立っていますよ」

「申し訳ありません。ですが、マレルを納得させるため、ジュリエルを納得させるため、私も必死だったのです」

「多くの人を巻き込み過ぎだ!おかげでエバは罪人扱いされた!!」


リュールは、エバがどうしようもない茶番のために牢に入れられ、犯人扱いされたことに我慢ならなかった。気付いたら、怒鳴り声をあげていた。


「それは、本当に申し訳なく思っています。エバ嬢には後々、援助をさせてもらうつもりでした」

「援助をしたところで、エバの評判はガタ落ちだ。それに、エバの兄は、僕の手足となる予定の男だぞ!大損害だ!」

「申し訳ございません……」


モハイルがひたすら謝っていると、扉の外がにわかに騒がしくなり、しばらくして扉をノックする音が聞こえた。モハイルが何事かと扉を開けに行くと、廊下に控えていたメイドがおそるおそる言う。


「お、奥様がお目覚めになられ、こちらに向かわれているそうです」


廊下で控えていたメイドの中に、マレル付きのメイドも紛れていたらしい。リュールとモハイルとの話し合いが長引いており、部屋からリュールの怒鳴り声が聞こえてきたことで、慌ててマレルに報告に行ったようだ。


しばらくすると、マレルが侍女と共に現れた。マレルが目覚めたと聞いて、ジュリエルとセロもやって来た。マレルを見て涙を流している。


リュールは一先ず、マレルに部屋に入ってもらうように言い、ジュリエル達には自分の部屋で待つように伝えた。


「マレル様、ご無事で何よりですが、.......僕は腹が立っています」

「リュール、怒らないで。私も考えた末だったのよ。ジュリエルも子を宿して必死だったから。必要な茶番だったのよ」

「やり方がよくありません。多くの人を巻き込み過ぎです」

「そうなんだけど.......まあ、聞いてちょうだい。本当はもっと早く目覚めて大騒ぎにならない予定だったの。でも、まさか、あれがあんなに効くなんて思わなかったし、色々とあったから」


マレルはいかにも大変だったというようにタメ息をついている。


「........詳しく話してもらえますか?」

「ええ。モハイルから私が倒れるように提案された時、何故、私がそんなことをしなくてはならないのと思ったわ。だけど、ジュリエルが私を不気味に微笑んでるの。意に沿わないことはハッキリと言う子なのに、心にもない笑顔を貼り付けているから恐ろしくなってしまって........本当に殺されてしまうと思ったわ」

「それで倒れることに?」


リュールの言葉にマレルは前のめりになった。


「そうそう。私が先に倒れてしまえば、危機は回避できるでしょ? あの子、無意識にやたらとお腹に手を当てているし、笑ってはいたけど目が本気だった。偽薬だったと聞いて、あの子も私を許すと思ったのに、私を恨んだままで。切羽詰まっていたのよ」


マレルはふぅ、と息を吐く。


「..........倒れたフリをして何かメリットはありましたか?」

「メリットだなんてイヤな言い方ね。.........色々と知ることができたわよ。ジュリエルはどうしてもセロとの子を諦めないってことや、子どもを守るためには犯人を仕立てようとするほど必死だったとか。私も人ならざることをしてしまったと大いに反省できたわ」

「そうですか........。子どもが無事であることは知ってどう思いましたか?」

「ホッとしたわ。やはり人の命って大切ですもの」

「では、2人のことを祝福するつもりなのですね?」

「そう、そのことでリュールに提案があるのだけど.....と、その前に、私が倒れた時の話を聞いてくれない?」

「はい?一時的に意識が無くなったのでしょう?」

「そうなの!」


マレルは意気揚々と話し出した。この人は、話が長いという悪いクセもあったと、リュールは思い出した。


「モハイルがね、お花を摘んで来てくれたのよね。口に含んでお茶と共に飲み下したら、あの通りよ。命に別状はない弱い毒なのに、目の前が白くなってとても焦ったわ」

「倒れた時に打ち所が悪かったら、最悪、死にますよ?」

「いやねえ!ふふふ!」


(ふふふ、じゃないだろ!)


マレルの反応にリュールは心の中でツッこんだ。


「事前にモハイルから水分をよくとっておくように言われていたから、毒が身体から抜けるのは早かったわ。専属の侍女には計画は打ち明けてあったし」

「.......父から、マレル様はお転婆だったと聞かされたことがあります。お転婆の域を完全に過ぎてますがね」

「ほほほ」


イヤミを言ったが、全く気にしていないらしい。


「とりあえず、真相が分かりましたね。皆様が色々なことをしでかしてくれたせいで、事態を把握するまでに時間がかかりましたよ。いい迷惑です!」

「ごめんなさいね。私はこれからジュリエルと話し合わねばならないわ」

「そうでしょうね。僕のことも関係ありますからね」

「そう、それで話が戻るのだけど……」


マレルから提案された内容は、予想外のことでリュールは驚いたのだった。

マレルは超マイペースです。


作品が“気になる&いいな”と思われましたらぜひ【ブックマーク&評価&いいね】をお願いします(*ˊᵕˋ )⁾⁾コクコク

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※投稿は毎日朝9時過ぎです。引き続きご高覧頂けるとウレシイです٩(*´꒳`*)۶

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