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NO PAIN~女神は眠りの中に~  作者: おじゃっち
7章 知識の海
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44話肆 アルパヌの痛み

晴天の下、朧気に吹く風が蝶の髪を靡かせる。悠然と佇む蝶の後ろ姿には情けなど感じられず、遥か彼方を見据えている。それを岩に腰かけてぼぅと眺める謝氾は竜名(ロンミン)の反動で黄昏れる。

「なんじゃえ、一番の若人が疲れたと顔にだしよって」

戦いの場には分不相応な絢爛な着物と髪型の花魁が謝氾の前に立つ。美は慄然という思考が彼に沸くほど、桜雲(おううん)の圧倒的美に言葉を失う。疲れているというのもあるかもしれないが、桜雲の美貌は国一つが建国してもおかしくない。

「ちわッス。櫻華(おうか)の花魁って、あなたのことッスカ?」

「本人に言わせるのかえ?」

怪訝な表情で謝氾の顔をなぞる。艶やかな指と、細部にまでこだわった爪は、花魁としての美しさを日頃から気にかけているということが窺える。

「すまんのう、謝氾」

彼の後ろから杠の声がする。切り傷が多く、その傷は歩く度に風がくすぐられて、軋むだろう。だが、そんな弱音を一切吐かない。

「其奴は母上の娘桜雲じゃ。次代の”鳳”の元祖の修行中ゆえ、花魁をやっとる」

自身から名乗らないのは、花魁としての矜持か、はたまためんどくさいのか。そんなことが謝氾の脳内に浮かぶ。どちらにしろ、気高い性格なのには変わりないだろう。三人が刹那に起こった過激な戦闘の疲れを癒していると、遠くから岩が砕け落ちる音が響く。すぐに、視線を移すと、彼女らに映るのは、鮮血滴る狂気の神アスタロトだった。謝氾の突きが見事に貫通している。だが、全身が血で染まり、見ているだけでも痛々しさが伝わってくる。アスタロトの霞む瞳は、黒い雲に隠され、輝きに陰りを帯びる太陽のように鬱屈としている。

「とどめを刺さぬのか?」

桜雲の問いに杠が蝶の方を向く。蝶は微動だにしない。何か起きるということを予期しているのだろうか。その異質な行動に、その空間に緊張が走る。

『いつだったかしら。アザトース様に言われたの』

アスタロトが貧弱な声で何かを言っている。言葉には吐息が混じり、聞こえにくい。そんなことを気にしていないアスタロトは虚ろな目で、霞む視界に映る自分の手を見る。血だらけで、もし今絵を描いたら、血が滴り、見るに堪えない駄作になるだろう。

『”お前の絵は美しい”…”だがお前が主役の絵画に出会ったことがない”…てね』

アスタロトは天を仰ぐ。そこには腹が立つほどの燦燦と神であるはずの自分を照らす太陽と、空の海である快晴。

『だって、私は絵師なの。絵は絵師の瞳に映る憧憬を描くの。だから、私は絵の主役になってはいけない。だけど…』

虚ろだったアスタロトの瞳が、赫赫と燃え盛る炎のように、光と意志を取り戻す。

『私が描かれる絵も悪くはない』

アスタロトの薄気味悪いだけのオーラが、ドクロを巻き、凶変の狼煙をあげる。しかし、空は快晴のまま、何が起きるのかわからない。一つ言えることは、背筋が凍るほどの圧倒的強さが、この空間には渦巻いていて、その原因がアスタロト神だということ。

絵の世界(マーレライ)終幕の宵(ディアボロス)

アスタロトがそう言い放つと、その強さが露呈する。アスタロトの血が付着した岩や地面が反応を示す。そして、たった一滴の血が海を形成するまでに、急激に増加する。血の波を引き起こして、辺り一面を血の池という混沌の状況に一変させる。三人は背を向けて、全方位の急襲に対応できるような陣形を素早く組む。腹の底から鳴る警告音が止むことを知らず、ずっと未知の危険について轟かせてくる。

『私は見たの。この地上宇宙(バース)で虫のような微量の残骸となって、無様に踊り呆ける意思のない神もどき。守るべき人類を自身らの手で害す落ちぶれた神の成れの果て。それが堕神。今から私が創造する愚の想像よ』

アスタロトの言葉通りに血の池から何体もの異形の姿の堕神が生まれ堕ちる。

「…ノーヴァの報告通りじゃのう」

高みの見物だった蝶がゆったりとした手つきで扇子を一薙ぎして、強力な斬撃を創造する。しかし、その斬撃は当たりこそすれど、かすり傷すらつかない。

「堕神の報告はゲニウスから聞いとるな」

杠の問いに謝氾は頷いて答える。

「…確か神の魂が地上宇宙(バース)に堕ちて、魂が他の肉体に宿ったのが堕神。でも、クヴァレ帝国の元祖が一部の堕神を捕まえて、魂から権能を抽出。怪しい実験を繰り返してるっていう…」

「そうじゃ。並外れた持続力と硬さに苦しめられたが、いつぞやじゃったかな。ぱったりと堕神の出現報告は止んだ」

「クヴァレ帝国の元祖が堕神の研究で生み出た副産物の報告はあったが、堕神自体はノーヴァとかいう男がもういないと報告してきたんじゃがな。クヴァレの元祖共め」

桜雲の妖艶な声が絶望の声に変わる。その変化に謝氾は首をかしげる。

「アスタロトはその口で言うたじゃろう。堕神を見た、と。それならば、妾達とアスタロトの堕神の姿は似ているじゃろう。じゃが、アスタロトの創造した堕神は妾の知っておる堕神の姿とは異なっておる」

杠は目を必死に凝らして、何度も堕神を見つめ、記憶の中の堕神と照らし合わせる。記憶の中の堕神は人や動物に近しい見た目だったが、目の前にいる堕神は合成獣(キメラ)のような見るに堪えない実験が繰り返された惨く異形の姿であった。

「神が人類に改造される日が()ようとは…好かねえことを…」

クヴァレ帝国の元祖の恐ろしさに触れてしまった三人に、一柱の巨人の堕神が、その巨体の腕を振り下ろして三人を蹴散らす。弓や、槍など、武器は扱ってくるが、動きが鈍いものが多く、さほど避けることに苦戦はしない。問題は後ろに控えて、ひたすらに舞い踊っているアスタロトだ。神であるから再生能力に優れているかと思いきや、アスタロトは一切傷を治さない。それどころか、手を高く上げ、弧を描くたびに、血が滴り、体全体を使って見事に回転を決めるごとに、血が増幅していく。その血は、アスタロトの回転を帯びて、旋風を引き起こす。血の池も血の旋風に巻き込まれて、肉を抉る風の撃が四方八方から、予想打にせぬ角度で襲ってくる。

血の泥濘で体力を奪われ、何体もの堕神の間を縫うように避けるが、僅かに角度がずれると大怪我に繋がってしまうという脅威から集中力が堕神にばかり向けられるが、もう一つの脅威は血の旋風で起こる無造作な刃。そんな緊迫した状況で、堕神に夢中な謝氾に刃が襲う。しかし、彼はそれに気づいていない。近くにいた桜雲が彼の背後に回って、天羽々斬(あめのはばきり)を構えて、刃を斬ろうとする。

(どんなに強くとも、たかが幻想。あちきの刀の錆にしなんす)

刃が桜雲の間合いに入った瞬間に居合を仕掛ける。しかし、居合が完璧に成功したというのに、刃は斬れておらず、それどころか桜雲の腹を切り裂いた。幻想を斬る天羽々斬(あめのはばきり)が、アスタロトの想像を斬ることができないという異例の事態に三人は青ざめる。

(なんじゃ!?天羽々斬(あめのはばきり)が効かぬのか?)

(おかしいの、龍が斬れて刃が斬れぬとは…)

杠と桜雲は矢羽音で情報を交換していく。桜雲は腹の傷をすぐに布で覆って軽く応急処置をして、すぐさま前線に戻る。

(天羽々斬(あめのはばきり)はおかしくない。妾が見ていた限り、刃が貴様の”攻撃を拒んだ”ように見えた)

(やはりそうか…)

桜雲が自身の憶測を真実か見定めるために、もう一度刃に向かって天羽々斬(あめのはばきり)で斬りつける。やはり、刃は天羽々斬(あめのはばきり)の太刀に影響されることなく、旋風を飛び交う。

「なんスカ?」

謝氾が意味不明だという意志表明を伝えてくると、杠が代弁して伝える。

「その刃は攻撃を無効化する。いや、攻撃という他者の介入、ほかの力の介入。つまりは介入を拒絶する!」

「あちきらがどんな御業を出そうと、それは無為徒食。じゃが、いなすだけならば…」

桜雲の見解に二人は頷くが、ある異変に気が付く。それは堕神の攻撃範囲と攻撃力の飛躍的な上昇、そして、旋風の激動による飛沫の肥大化、そして旋風から起こる血の刃の増加。ここに来て、三人はアスタロトの御業の脅威を実感した。介入を拒絶するならば、破壊は不可能。避けることしかできない。少量の刃の弾幕と、堕神の鈍い動きでは容易なことだったが、アスタロトの舞いに磨きがかかるに伴って、刃も増え、堕神の動きも速くなっていく。

(破壊ができぬから、回避しているが、その回避も無理になってきよる…)

無表情な杠も、動きに荒がなく美しく舞っているような桜雲も、無駄な動きをせず体力を温存している謝氾も、その心の内では限界に達していることを感じていた。アスタロト神の舞いはいつ終わるのか、いつこの生き地獄から抜け出せられるのか、どうすれば打開できるのか。人間の限界と共に、思考も弱っていく。彼女らの足取りも覚束ない。技の精度も落ちている。

(一度泥濘に嵌れば、戻ってこれぬ恐ろしい現実(絵画)。これがアスタロトという神なのじゃな!)

杠は視界に入るアスタロト神を睨む。その舞いは見事で、刃と同様、一切合切の介入を許さぬ、させぬ優美さを与えていた。アスタロトは杠たちに微笑みかけることは一切ない。まるで、存在がないかのように。


―私の舞い続けることで、絵は完成する


晴天の下で踊り呆けるアスタロト神の体から、血が飛び散る。それはアスタロト神が主役の絵を描く絵師。アスタロト神の血肉で、アスタロト神の生き様を描く。汚く、醜く、一度負けても、愛する絵で人間を相手する様。アスタロトが目を閉じると、過去の記憶が目の前に広がる。自身の描いた絵を褒めてくださるアザトース様、自身の舞いを酒の肴にするアザトース様、いつも傍においてくださるアザトース様。敬愛するアザトースとの記憶を思い出すたびに、舞いに込められる思いが膨れ上がる。その舞いは絵師である血へ、その血は人間を苦しめる鎖。

アスタロトはふいに瞳を開け、杠ら人間を冷徹な目で拝む。必死に駆けずり回る愚者は、鮮血の背景を作り出して、絵としての躍動感を出すエキストラとなる。

『主役を引き立たせる背景は、主役よりも暴れまわり、不細工で、されど美しくもなければいけないわ。でも、どんなに足掻いても主役には届かない』

寂寥を覚える神の瞳を隠すように、神の織り成す洗練された舞いは加速して、その空間にあってはならない静寂を生む。

『主役は一人で踊り続けないといけないわ。誰の介入もしてはダメ。誰にも影響されない強靭な舞いを絵で表すの』

狭隘(きょうあい)な憤りを当てつけのように舞い踊るアスタロト神に一筋の光芒が差し込む。それは幻想だと思ったのか、瞳を閉じたままでいると、声がかかる。

「哀愁溢れる舞いは見ていてつまらぬ」

はっと目をやると、蝶が興醒めという呆れ顔で降ってきた。幻想を目論むアスタロト神には、蝶が霽月(せいげつ)の化身だと思ってしまう。だからだろう。何故か心の中で渦巻いていた不満が口から漏れてしまう。

『アザトース様は私の絵を素晴らしいと仰ってくださるわ。だけれど、嬉しいはずなのに満足できない。湖月(こげつ)、黎明に葉から落ちる雫、夜縹の海、鱗の木漏れ日…この世の美しいものは全て描いてきた。なのに、私の心は満たされない。どんなに描いても、描いても、描いても、空虚な心は埋まることがない』

舞いを止めても尚、杠らを襲う旋風は止まず、それはアスタロト神の満たされぬ名の知れぬ欲望を創造している。そんな子供じみた我儘を言うアスタロトの喉元に扇子を向ける。悪戯心をむき出しにした笑みで、

「一人で舞うのは勝手じゃが、今は朕と踊ろうではないか」

蝶の提案に、間をおいて驚くが、今度はアスタロトが長い爪を蝶の喉元に向ける。

『介入を許すわ』

アスタロトと蝶は互いに笑い、それぞれの舞いを踊る。アスタロトは舞いと攻撃が一緒になった、いわば攻防一体の舞い。腕を振れば拳に。回転すれば、速度を生み、攻撃の瞬間を勘づかせぬ動きと蹴りを。そしてアスタロトの舞いに応えるように、旋風が彼女らを囲う。その中でも、やはり旋風から生じる刃が激動する。対して、蝶は、アスタロトの舞いの合いの手を入れるように動いているため、それは舞いとは言わず、単純な戦闘。神器布都御魂(フツノミタマ)を鋭い角度で仰ぎ、アスタロトを攻撃していく。扇子で仰げば、アスタロトは身体をのけぞらせて、アクロバットの蹴りを入れる。今度はアスタロトが何度も回転を繰り返して、重い蹴りを入れる。その時を狙い、相打ち覚悟で攻撃に踏み込む。だが、アスタロトも蝶も、どちらの一向に攻撃など当たらない。ただただ体力を消耗するだけの愚行であると、周りから見れば馬鹿にするであろう。しかし、蝶の反応速度と神器の扱い方は今の一瞬で飛躍的に向上している。そしてアスタロトの舞いも優美さがさらに増して、回転の速度と舞いの速さも比例している。増加する速度と重さ、一瞬でも気を抜けば一撃で負けが決まるというスリルに、彼女らの舞いはさらに過激さを増す。

そんな中でアスタロトは感激していた。神である自分の舞いについてこれている人間が、自分の舞いを高めてくれる人間がいることに。そして、心に空いた穴が踊るごとに埋まっていくという感覚。絵画に困り果て、舞いに没頭することもあった。だけれど、こんなにも惑溺したことはなかった。


―私の絵も舞いも褒めてくれる神はいるけど、一緒に踊ろうといった神はいなかった


『ふふ、あは…あはははっ!!』

舞い続けていくうちに、高鳴る鼓動と猛烈な魂の震えに、アスタロト神は舞い続けながらも声をあげる。その声は天にも届くくらい高く大きく、まるで遊び続けて無邪気に笑う子供のような天真爛漫さがアスタロトに纏う。その纏いが力となっているのか、アスタロトの権能が強くなっていることが近くにいる蝶も、離れたところにいる杠と謝氾、桜雲にも感じ取れた。桜雲が心配そうに、母上とか細い声で言う。その災禍の中で、狂乱の舞いを踊る蝶も限界など疾うに迎えている体を必死に動かし、狂乱の舞いが終わることを願っている。そんな人間の願いに耳を傾けることはない神は、狂乱の舞いに遊び惚ける。だが、そんな舞いも栄枯盛衰の理に従って、終わりを迎える。

自身の回転の加速と重さに耐えられなくなったのか、よろけたアスタロト神の一瞬の隙を扇子で薙ぐ。神器布都御魂(フツノミタマ)の能力で、三本爪の斬撃で、アスタロト神の核を破壊する。

『あら?…核壊されちゃったの?』

生命力の源である核を破壊されたことにワンテンポ遅れて気づいたアスタロトだが、どこか満足気な顔で、一切合切の死力を尽くしたと言わんばかりの顔であった。

「ほんに神らしからぬ神じゃなあ」

それを見ている蝶は、何度呆れていることか。アスタロト神の権能で創造した堕神も、血の池も、旋風も、アスタロトと同じように灰となって、消滅していく。

『楽しいわ…もっと、舞っていたかった』

「勘弁せい。朕は二度とごめんじゃ」

蝶の否定にアスタロトは激高するでもなく、蝶を見惚れる。

『でもね、私はやっぱりアザトース様の神でよかったわ。だって、いろんな絵を描かせてもらったし、褒めてくださったのよ』

「それはよかったのう。じゃが、貴様が主役の絵画はアザトースには伝わらんぞ」

『薄情なこと。アザトース様の御息女で、アザトース様が育てたあなたがいるじゃない。あなたの”才”は繋がっていく。未来永劫あなたの心の絵画として生きていく…私の絵画は、たった1人の人間の心の枷として、毒として受け継がれるの』

灰となって飛び散る前に、アスタロトはその美しく、鋭い爪で、蝶の頬に一筋の傷をつけた。

『絵はね、絵師の心を映す泡沫夢幻の鏡。心っていうのは終わりがないの。ただ見えないだけで、心は続いていく。だけど、私は…私の絵を見てくれる人がいないなんて耐えられないの』

アスタロトは、蝶の頬を灰になっていく掌でくすぐる。蝶の黒曜石の瞳には、アスタロト神としての神々しいオーラが映っている。それは忘れたくても忘れられない刹那に刻まれる記憶。

『覚えておきなさい。”鳳”の元祖(あなた)が継承され続ける限り、アスタロト神の絵画は受け継がれてる。愛染の名画として』

くすぐる掌も灰となって、蝶の頬に残ろうとするが、浮遊してしまう。名残惜しそうな顔で、アスタロトは口を動かして、蝶に何かを伝える。

「母上」

アスタロトの想像を相手していた三人だが、その激戦の痕跡が傷だらけの体と乱れた髪に現れている。三人は蝶に駆け寄って、大事ないかと心配するが、蝶のいつものつまらぬという顔をして笑いかけると、安堵の息を漏らす。

「朕の城に戻ろうか。傷の手当をしよう」

蝶の言葉に三人は素直に従って、先に歩く。戦いの後の談笑をする姿を蝶は無言で見つめる。風に頬をくすぐられて、天を仰ぐと、そこには灰がまだ浮遊して、太陽の光を反射している。

「神らしくない神じゃが、あれも神の一柱なのじゃな。あと、四柱の七洋の相手となると…骨が折れるのう」

肩を揉んでいると、地面に太陽光を反射する何かが、蝶の視界に入る。気になった蝶は重い足に力を入れて、それを取る。

「なんとまぁ…強欲な神じゃ」

それはアスタロトとの戦闘で、散弾撃の材料となったアスタロト神の髪飾りの宝石だった。思考を読み取り先手を取った、その手際は神として戯れだったのかもしれない。アスタロト神は手加減して、自分の絵を継承する人間を探していたのかもしれない。そんな馬鹿な思考を蝶が推測した。そんな行為をした自分自身に、蝶は嗤ってしまう。そして、最期にアスタロトが言った言葉を思い出して、晴天にある太陽を黒曜石の瞳に一瞬宿す。

「二度とごめんじゃな」


アスタロトが覚醒して、現実でも創造の力が使え、堕神に苦戦している3人でしたが…やはり止めを刺したのは蝶でしたね…

ですが、蝶は手加減されていたことを知っていたため素直に喜べないです…

そして、彼女の言う通り、あと4柱の強敵が残っています…人類はどう切り抜けるのでしょうか

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