お兄、長い。長過ぎる。
新たな小説を連載致します!
しかし、こちらは不定期投稿となります!また、投稿出来たら活動報告にて報告いたします!
俺は【長谷川 涼】、高校一年生。
どこにでもいる普通の男子、だと思う。そう思いたい。
俺には妹が二人いる。
名前、知りたい?え?いい?
俺が言いたいから言う。異論は求めんよ。
まず、中学二年生の妹【長谷川 波】、波は頭はいいけど冷酷[主に俺に]
俺のことを兄と思ってないし男とも思っていない。
むしろ人間と思われてないかもしれないし認識すらされていないのかもしれない。悲しい。
そしてもう一人の妹。【長谷川 海】、海は中学一年生で波と同じ中学。波とは対照的でアホの子だが俺のことを兄として慕ってくれている。嬉しい。
そして俺達長谷川家の子供は名前に代々さんずいへんを付けることになっている。謎な家系だ。
そして、俺達長谷川家にはもう一つ受け継がれるものがある!
それは〈最強の料理音痴〉!
俺達の父親である【泊】[今後一切出る幕無しの父親]の料理を食べてみたい!とおねだりして出て来た料理を食べた日には意識がぶっ飛んだ。
そこで俺達がやるとレシピ通りに料理をしたというのに、何故か失敗に終わった。帰って来た母親【まいこ】[一切出る幕無しの母親]に食材の無駄だと怒られた。
が、それも昨日までのこと。
俺達は朝目が覚めると全く知らない土地に投げ出されていた。
遂に捨てられたか?!俺達!
「お兄、長い。ここまで辿り着くまでの時間が長い。疲れる。疲れた。お腹減った」
おお、我が妹よ。
俺達には料理が一切出来ない。
そして、ここがどこかも分からない。
今、喋ったのは波。
「不味くても生きてく為なら仕方のないことかと!」
敬語で話したり語尾に「かと」が付くのが海。
「フッ、海。いい心構えだ。でも、俺にはここがどこか分からないしお金が無い」
俺達は無一文。
「っていうかこういうの漫画で見たことある」
波が真顔で[まぁ、基本真顔だが]言う。
「異世界召喚かと!」
海が閃いた様に言う。
「異世界召喚?は、ははは。そんなの漫画でしか見たことないよ」
「だから漫画で見たことあるって言ってんじゃん」
「いや、だからって!『わぁ、すっごい異世界だぁ〜』ってなる馬鹿いる?!」
「何その言い方キモっ」
「ひどっ!」
「私も今のは少しどうかと〜」
「妹よ、兄に対して酷くないかい?」
「お兄ちゃんのことは好きだよ!?けど、どうして全力裏声でセリフを言う必要があったのかと思っただけで」
海、フォローにギリなって無い。
「まぁ、無一文の俺達に出来る事は精々聞き取り調査だけだ。何処かに町がある筈だ」
俺達は近くの町に向かった。
そして最速で捕まった。
どうなる?俺達?!
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