表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たとえ貴方が地に落ちようと  作者: 長岡更紗


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

82/117

第82話 セヴェリ様……本気?

 仕事を終えて寮に帰る前に、キクレー邸を覗いてみる習慣がついた。

 もちろん屋敷の前を通り過ぎるだけで、おおっぴらには覗いているわけではない。偶然クリスタに会えれたならば儲けもの、くらいの気持ちだ。

 クリスタが子ども好きであれば、彼女とセヴェリが結ばれるのが一番いいように思う。が、他の令嬢も己の目で確認することを怠らなかった。


 結局この週はクリスタを含め、どの令嬢とも会うことができずに村へと帰ることとなる。いつもは青空授業をしている時間だが、この日は休みだ。

 家の中にセヴェリがいなかったので畑の方へ行ってみると、セヴェリがお茶を摘んでいた。


「セヴェリ」

「ああ、おかえり。サビーナ」

「お茶を摘んでいたんですか? 伸びてます?」

「まだもう少しですね。でも少しずつ摘んでいかないと、とてもじゃないですがすべて摘めそうにありませんから」


 普段は授業があるので、休みの日にしか摘めないのだから当然だろう。しかし本気ですべてを摘むつもりでいるのだろうか。サーフィトの茶畑は、結構広い。


「私もやります」

「雑草が伸びてしまっていて手を切りやすいので気をつけて。それに春が来る前に剪定をしておくべきでしたね。昨年積み残した箇所が伸び切ってしまっていて、新芽を摘みにくい。雑草も刈ってからの方が効率がいいし、やってみないとわからないことが多いですね」

「農業を専門にやっているんじゃないので、仕方がないですよ。それに週に一度しか農業に従事できないのでは、私達にこの畑の管理は無理です。キウイ畑と茶畑を少し残して、残りは村の人に売ってしまいませんか?」

「いいえ。イチジクと柿の木も残してほしいです」


 きっぱりと言い切ったセヴェリの顔は、びっくりするほど真顔だった。その譲れぬと言いたげな主張に、サビーナは少し笑ってしまう。


「わかりました。ではイチジクと柿の木も一部残しておきましょう。実のなる季節が違うので、やってやれないことはないと思います」

「ありがとう、サビーナ」

「でもその他の畑は売ってしまいますね。季節ごとに野菜を植える暇なんてありませんし、このままでは荒地になって買い手がつかなくなってしまいます」

「しかし、あなたのお爺様が残してくれた土地を手放すのは、心が痛みますね……」

「荒地にさせるよりはよっぽどいいですよ。きっとおじいちゃんもわかってくれます」

「そうです、ね……」


 セヴェリは少し納得いかないようであったが、結局はサビーナの言った通りにしてくれた。

 茶畑は一画を残して売りに出し、イチジクも手間を考えて、一本だけ残して売ることにした。

 柿の木も背が高くなっていたので、正直収穫や剪定の手間を考えると全部手放したかったが、こちらも結局は三本だけ残すことになった。一本辺り百五十くらい実がなりそうなので、キウイの経験から五百個くらいの収穫ならなんとかなるだろうという結論に達したためだ。

 しかしキウイのように棚仕立てではないため、収穫はもっと大変そうである。一本で十分ではないかと提案したのだが、セヴェリが物凄く残念そうな顔をしたため、サビーナの方が引き下がったのだった。


 村長のシャワンに土地を売る意向を伝えると、村の人達に回覧してくれることになった。

 そして家に帰り、食事と風呂を終えて眠ろうとした時。いつものように毛布を持って台所に移動しようとすると、またもセヴェリが後からついてくる。


「セヴェリ様、今日はちゃんとベッドでお休みください」

「あなたがベッドで眠るようになるまで、私もこちらで寝ますよ」


 サビーナはむうっと声を唸らせた。

 同じ部屋に泊まるべきではないからこちらに移動しているというのに、セヴェリも一緒に寝ていては、まるで意味がない。かと言って、どれだけ言い聞かせてもわかってくれそうにはなく、サビーナの方が折れることとなった。


「……じゃあ、ベッドに戻りますので、セヴェリ様もそちらで寝てください」

「わかって頂けて良かったですよ。あなたがここで寝るたびに、私は寝付けませんでしたから」


 そんな風に言われて、サビーナは首を竦めた。セヴェリの不眠の原因になっていたのだとしたら、申し訳なくて。


「落ち込まないでください。確かに突き離された時は理解できませんでしたが、今はわかっているつもりですよ」

「え? なにをですか?」

「サビーナは『ツンデレ』なのでしょう? 一緒にいたくないというのは、一緒にいたいという裏返しでそう言ってしまうんですよね?」


 その柔和な笑顔に癒されそうになりながらも、サビーナは固まる。

 どうやらジェレイがツンデレの意味をセヴェリに教えてしまったらしい。


「ち、違いますっ! 私はそんなじゃなくって……っ」

「照れ隠しはもういいんですよ。あなたの気持ちはわかりましたから」


 ジェレイのせいで、とんでもない誤解を生んでしまった。

 確かに、夫婦という設定では周りにそう見られても仕方がないかもしれないが、お互いの事情を理解しているセヴェリが勘違いしてしまうのはなぜなのだろうか。


「あの、セヴェリ様……私はそんな理由で別の部屋に寝ていたわけでは」

「照れ隠しはいいと言ったでしょう?」


 その言葉と共に、セヴェリの優しい腕に包まれてしまった。

 彼の唇がサビーナの耳元をくすぐり、ゾクゾクしてくる。


「……っ、セヴェリ、様……っ」


 これ以上ないくらいに身を硬化させると、優しく甘い声が脳髄に響いてきた。


「それとも、同じ部屋が怖くなったのですか? 大丈夫ですよ。優しくしますから……」


 ドカンという心臓の破裂音と共に、顔面も爆発させる。

 顔をこれでもかと熱くさせたサビーナは、慌ててセヴェリを押し出すように距離をとった。


「ななななにをなさるおつもりですかっ」

「知りたいですか?」

「い、いえっ!! 知りたくないですっ」

「それは、本当は知りたいのに逆を言っているんですね」

「ええ!?」


 こんな時にまで勘違いを発揮され、サビーナは酷く焦ってしまった。


「えっと、あの……っ! じゃあ、知りたい、ですっ」

「そんなに知りたいのですか。では始めますね」

「え、ちょ、セヴェ……ッ」


 セヴェリの顔が迫ってきて、サビーナは思わず目をぎゅっと瞑る。

 彼の唇がサビーナの目元を掠め、耳を掠め、頬を掠め……そして口元を掠めた。

 セヴェリの息遣いが近過ぎて、卒倒してしまいそうだ。顔はこれ以上ないくらいに熱くなり、ドクドクという血流の音が脳から聞こえてくる。

 抵抗しようと思えばできるはずだった。なのになぜだか体は動いてくれない。

 するとセヴェリはいつものようにと言うべきか、クスクスと笑みを漏らし始めた。サビーナはガチガチに固まらせていた体を少し弛緩させて、そっと目を開けてみる。

 そこには優しく、そして少し意地悪な顔をしたセヴェリが、目の前でサビーナを見つめていた。


「えと……あの? もしかして、また私をからかったんですか?」

「あなたがとても可愛らしくて」

「……もう、そういうことを言うのはおやめくださいっ」


 卑屈になっているわけではないが、可愛いと言われ慣れていないとどうしても疑ってかかってしまう。自信の持てる顔ならば、素直に受け入れられたのかもしれないが。なにせこちらは、兄にジャガイモと言われ続けて育ってきたのである。


「照れなくていいと言っているではないですか」

「いえ、照れてるんでも謙遜してるんでもないんですよ。ただ、私なんかが可愛いわけがないのはわかっているので、そんなことを言われると本当に困るんです!」

「困ると言われると、困りますね……心からの言葉なんですが」


 セヴェリは眉を下げながら、サビーナの深緑の髪に手を通した。さらさらと内側から手櫛で髪を梳かれて、サビーナはピクリと身を震わしながら俯く。


「私が怖いですか……?」


 その問いに、サビーナはふるふると首を横に振った。ちらりと目だけで見上げると、セヴェリは花を愛でるような優しい瞳で、こちらを見下ろしている。

 そして彼は、唐突に言った。


「サビーナ、私はあなたが好きです」


 いきなりの告白に、サビーナはしばらくそのまま動けなかった。まるで異国の言葉を聞いているかのように、意味が理解できない。

 そんなサビーナの手を、セヴェリはギュッと握ってくる。そこでようやくサビーナはセヴェリを真っ直ぐ見つめた。

 彼はイチジクと柿の木を残してほしいと言った時よりも、さらに真面目な顔をしている。


「あ……えと……なにを、いきなり……」


 ようやく理解の追いついたサビーナは、それを言うのがやっとだった。そんなサビーナにセヴェリは柔らかな口調で説明してくれる。


「いつからあなたが好きだったのか、明確には思い出せません。つい最近のような気もしますし、アンゼルードにいた頃からだったような気もします。けれど今となってはそんなこと、どうでもいい」


 そしてセヴェリはより一層真剣な瞳をサビーナに向け。


「あなたの心を私に振り向かせます。幸い時間はたっぷりありますし、少しずつじっくりと、ね」


 最後の最後で意地悪な笑みを見せられると、サビーナの顔は徐々に赤く染まっていくのがわかる。


 セヴェリ様……本気?


 彼の気持ちがよくわからない。なぜいきなりこんなことを言い出したのか。

 これも先ほどと同じくからかっているだけなのか。

 サビーナのデニスへの気持ちを理解している彼は、一人になるのが怖くて、サビーナを自分の物にしてしまいたいと考えているのかもしれない。

 どちらにしろ、レイスリーフェが死んだと思っているから言い出したことだろう。

 彼女が生きている事実を知らせたならば、きっとサビーナになど興味はなくなるはずだ。

 だが、やはりそれを伝えることはできなかった。

 逆に考えれば、別の女性に目を向けられるようになったというのは、良い傾向でもあるのだ。相手がサビーナというのはいただけないが、特殊な状況でいるが故の一時的な感情だろう。

 上手く躱しつつ、クリスタや他の令嬢と接する機会を設ければ、きっといちメイドのことなど忘れて新しい恋に夢中になるに違いない。

 そんなことを考えていると、セヴェリはもう一度サビーナの髪に手櫛を通してくる。


「サビーナ、お願いがあるのですが、カーテンを少しだけ開けておいてもいいですか?」

「カーテンを?」


 窓にしてあるカーテンではなく、セヴェリとのベッドの間にしてある仕切りのことだと理解し、なぜだろうかと首を傾げる。


「ええ。目が覚めた時、あなたの顔を見られないのは寂しい」


 その言葉に、サビーナの胸はぎゅっと収縮するように動いた。サビーナもまた、目が覚めた時にセヴェリの顔を見られないのは寂しいと、同じように感じていたから。


「わかりました。じゃあ、顔が見える部分は開けておきますね」

「おや? こういう時は『私が見たいわけじゃないんですからねっ』と言うものではないんですか?」

「いえ、だから、私はそういうキャラじゃないですから……」


 脱力するように言うと、セヴェリは可笑しそうにクスクスと笑っている。

 本当に勘違いをしているのか、サビーナをからかうために勘違いしたフリをしているのかは、わかりかねた。


「じゃあ……おやすみなさい、セヴェリ様」

「おやすみ、サビーナ」


 そう言ってカーテンを少し開けたまま、眠ろうとする。

 しかし微妙に視線を感じて、そっと目を開けてみた。すると向こう側のセヴェリがこちらを見ていて、目が合うとにっこりと微笑まれる。


「あの……じっと見られると、寝にくいんですが……」

「すみません。あなたの寝顔を見られると思うと嬉しくなって」

「いえ、間抜けな顔で寝てると思うので、恥ずかしいんですけど」

「では、そんな顔を確認してから眠ることにしましょうか」


 クスクスと笑う意地悪顔に、サビーナは引きつり笑いを返す。セヴェリらしいと言えばセヴェリらしい対応に、サビーナは諦めることにした。


「じゃあ、お先に失礼します」


 そう言ってサビーナは無理やり目を閉じるも、視線を感じたままではやはり寝られる気がしない。何度も寝返りを打ったり寝たふりをしていると、隣から寝息が聞こえてきた。

 あれ? と思い、目を開けて確認してみると、セヴェリがこちらを向いたまま幸せそうに眠っている。朝からずっとお茶を摘んでいたようなので、疲れたのだろう。

 そんな彼の寝顔を見ると、自然に顔は綻んだ。


 やっぱり、こうやって顔を見られるのはいいな。


 サビーナはセヴェリの寝顔を見ながら、徐々に微睡(まどろ)んでいくのを感じた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サビーナ

▼ 代表作 ▼


異世界恋愛 日間3位作品


若破棄
イラスト/志茂塚 ゆりさん

男装王子の秘密の結婚
せめて親しい人にくらい、わがまま言ってください。俺に言ってくれたなら、俺は嬉しいですよ!
フローリアンは女であるにもかかわらず、ハウアドル王国の第二王子として育てられた。
兄の第一王子はすでに王位を継承しているが、独身で世継ぎはおらず、このままではフローリアンが次の王となってしまう。
どうにか王位継承を回避したいのに、同性の親友、ツェツィーリアが婚約者となってしまい?!

赤髪の護衛騎士に心を寄せるフローリアンは、ツェツィーリアとの婚約破棄を目論みながら、女性の地位向上を目指す。

最後に掴み取るのは、幸せか、それとも……?

キーワード: 身分差 婚約破棄 ラブラブ 全方位ハッピーエンド 純愛 一途 切ない 王子 騎士 長岡4月放出検索タグ ワケアリ不惑女の新恋 長岡更紗おすすめ作品


日間総合短編1位作品
▼ざまぁされた王子は反省します!▼

ポンコツ王子
イラスト/遥彼方さん
ざまぁされたポンコツ王子は、真実の愛を見つけられるか。
真実の愛だなんて、よく軽々しく言えたもんだ
エレシアに「真実の愛を見つけた」と、婚約破棄を言い渡した第一王子のクラッティ。
しかし父王の怒りを買ったクラッティは、紛争の前線へと平騎士として送り出され、愛したはずの女性にも逃げられてしまう。
戦場で元婚約者のエレシアに似た女性と知り合い、今までの自分の行いを後悔していくクラッティだが……
果たして彼は、本当の真実の愛を見つけることができるのか。
キーワード: R15 王子 聖女 騎士 ざまぁ/ざまあ 愛/友情/成長 婚約破棄 男主人公 真実の愛 ざまぁされた側 シリアス/反省 笑いあり涙あり ポンコツ王子 長岡お気に入り作品
この作品を読む


▼運命に抗え!▼

巻き戻り聖女
イラスト/堺むてっぽうさん
ロゴ/貴様 二太郎さん
巻き戻り聖女 〜命を削るタイムリープは誰がため〜
私だけ生き残っても、あなたたちがいないのならば……!
聖女ルナリーが結界を張る旅から戻ると、王都は魔女の瘴気が蔓延していた。

国を魔女から取り戻そうと奮闘するも、その途中で護衛騎士の二人が死んでしまう。
ルナリーは聖女の力を使って命を削り、時間を巻き戻すのだ。
二人の護衛騎士の命を助けるために、何度も、何度も。

「もう、時間を巻き戻さないでください」
「俺たちが死ぬたび、ルナリーの寿命が減っちまう……!」

気持ちを言葉をありがたく思いつつも、ルナリーは大切な二人のために時間を巻き戻し続け、どんどん命は削られていく。
その中でルナリーは、一人の騎士への恋心に気がついて──

最後に訪れるのは最高の幸せか、それとも……?!
キーワード:R15 残酷な描写あり 聖女 騎士 タイムリープ 魔女 騎士コンビと恋愛企画
この作品を読む


▼行方知れずになりたい王子との、イチャラブ物語!▼

行方知れず王子
イラスト/雨音AKIRAさん
行方知れずを望んだ王子とその結末
なぜキスをするのですか!
双子が不吉だと言われる国で、王家に双子が生まれた。 兄であるイライジャは〝光の子〟として不自由なく暮らし、弟であるジョージは〝闇の子〟として荒地で暮らしていた。
弟をどうにか助けたいと思ったイライジャ。

「俺は行方不明になろうと思う!」
「イライジャ様ッ?!!」

側仕えのクラリスを巻き込んで、王都から姿を消してしまったのだった!
キーワード: R15 身分差 双子 吉凶 因習 王子 駆け落ち(偽装) ハッピーエンド 両片思い じれじれ いちゃいちゃ ラブラブ いちゃらぶ
この作品を読む


異世界恋愛 日間4位作品
▼頑張る人にはご褒美があるものです▼

第五王子
イラスト/こたかんさん
婿に来るはずだった第五王子と婚約破棄します! その後にお見合いさせられた副騎士団長と結婚することになりましたが、溺愛されて幸せです。
うちは貧乏領地ですが、本気ですか?
私の婚約者で第五王子のブライアン様が、別の女と子どもをなしていたですって?
そんな方はこちらから願い下げです!
でも、やっぱり幼い頃からずっと結婚すると思っていた人に裏切られたのは、ショックだわ……。
急いで帰ろうとしていたら、馬車が壊れて踏んだり蹴ったり。
そんなとき、通りがかった騎士様が優しく助けてくださったの。なのに私ったらろくにお礼も言えず、お名前も聞けなかった。いつかお会いできればいいのだけれど。

婚約を破棄した私には、誰からも縁談が来なくなってしまったけれど、それも仕方ないわね。
それなのに、副騎士団長であるベネディクトさんからの縁談が舞い込んできたの。
王命でいやいやお見合いされているのかと思っていたら、ベネディクトさんたっての願いだったって、それ本当ですか?
どうして私のところに? うちは驚くほどの貧乏領地ですよ!

これは、そんな私がベネディクトさんに溺愛されて、幸せになるまでのお話。
キーワード:R15 残酷な描写あり 聖女 騎士 タイムリープ 魔女 騎士コンビと恋愛企画
この作品を読む


▼決して貴方を見捨てない!! ▼

たとえ
イラスト/遥彼方さん
たとえ貴方が地に落ちようと
大事な人との、約束だから……!
貴族の屋敷で働くサビーナは、兄の無茶振りによって人生が変わっていく。
当主の息子セヴェリは、誰にでも分け隔てなく優しいサビーナの主人であると同時に、どこか屈折した闇を抱えている男だった。
そんなセヴェリを放っておけないサビーナは、誠心誠意、彼に尽くす事を誓う。

志を同じくする者との、甘く切ない恋心を抱えて。

そしてサビーナは、全てを切り捨ててセヴェリを救うのだ。
己の使命のために。
あの人との約束を違えぬために。

「たとえ貴方が地に落ちようと、私は決して貴方を見捨てたりはいたしません!!」

誰より孤独で悲しい男を。
誰より自由で、幸せにするために。

サビーナは、自己犠牲愛を……彼に捧げる。
キーワード: R15 身分差 NTR要素あり 微エロ表現あり 貴族 騎士 切ない 甘酸っぱい 逃避行 すれ違い 長岡お気に入り作品
この作品を読む


▼恋する気持ちは、戦時中であろうとも▼

失い嫌われ
バナー/秋の桜子さん




新着順 人気小説

おすすめ お気に入り 



また来てね
サビーナセヴェリ
↑二人をタッチすると?!↑
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ