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第6話 わ、私には無理だってばっ

 その日の夜、サビーナは仕事を終えて、部屋でのんびりと過ごしていた。

 サビーナの部屋は屋敷の二階の、奥まった場所にある。この屋敷内では狭い部屋ではあるが、実家の部屋と比べれば十分すぎるほどに広い。

 風呂は一階に広めの浴場があり、そこで入ることができる。しかし裸族のサビーナには、その移動距離がとても苦痛だ。

 家にいた時は、風呂から出た後の一時間は素っ裸で過ごしていた。幼い時からずっとそうだったので、誰にも咎められることなく大きくなってしまったのである。

 誰もなにも言わなかったのは、血の繋がらない母親が同じような裸族だったことも大きいだろう。リックバルドも父親も、慣れてしまっていたのだ。

 しかし、さすがにここでは風呂場から部屋までの道のりを、素っ裸で移動するわけにはいかない。誰に会ってもいいようにちゃんと下着をつけて服を着込まなければならない。だから、部屋に着くと即座に脱ぎ捨てるのだ。風呂上がりの服ほど気持ち悪いものはない。下着だけを残し、この日もベッドでゴロゴロしながら本を読んでいた。


「ファーストキスってレモンの味って本当かな……なんでレモンなんだろ。酸っぱいの? 胃液出てんの?」


 切ない恋愛小説を読みながら、サビーナは首を傾げた。この疑問を解ける日が、いつかくるのだろうかと思いながら。


 周りのメイドは騎士の誰それがカッコいいだの、どこぞの貴族の誰々がいいだの、使用人のあの人に片想いしているだの、いつもキャアキャアと黄色い声を上げて話し合っている。

 その中には彼氏がいるメイドもいて、他のメイドはその進展具合を聞いては喜んでいるようだ。

 もちろん、サビーナも興味はある。誰かと付き合ったり、キスをしてみたいと思う。が、皆のようにキャアキャアと騒げる相手がいない。

 セヴェリは素敵だとは思うが、そういう対象として見ることは許されないだろう。


 サビーナは本をベッドの上に置き、ふーっと息を吐くとそのまま目を瞑った。

 好きな人ができるというのは、どういう気分だろうか。キスをすると気持ちがいいというが、どう気持ちいいのだろうか。自分にも、いつかそんな相手ができるのだろうか。


「うう……キスしてみたぁい……」

「……おい、欲求不満娘」


 唐突に男の声が聞こえて、サビーナの心臓は胸を突き抜けるかと思うほどに飛び上がる。目の前には長身黒髪面食い男が、呆れ果てた顔でこちらを見ていた。


「っげ、リック!!」

「下着姿で寝るな、風邪を引く」

「ね、寝てないよ! ちょっと目を瞑ってただけ! 勝手に入って来ないでよ、もう〜っ」


 リックバルドはいつもこうだ。お前の物は俺の物的な考えで、部屋に入ってくる時にノックをされた試しがない。


「まったく、汚いな……お前の部屋は。少しくらい整理しろ」

「してるよ! 失礼だなー、もう!」


 サビーナは本好きなので本が散乱していることはあるが、それ以外はきっちり片付けているつもりである。リックバルドは部屋に余計な物を置くのが嫌いな人間なので、サビーナがどんなに片付けようと「汚い」と一蹴されてしまうのだ。

 リックバルドは本棚から溢れている本を勝手に手に取り、ひょいひょいと箱の中に片付けていく。そしてその箱を、洋服ダンスの一番上に追いやってしまった。


「ちょっとリック! そんなところに置いたら取れなくなるよ!」

「その辺に散らばっていた本はもう読み終わったものだろう。また読みたくなった時に下ろしに来てやる」


 部屋がスッキリして満足顔のリックバルドを見ると、もうなにも言えなくなる。確かに読み終えた本をもう一度読み返すのは、ずっと後のことだろう。綺麗に片してもらえたのだから、素直に感謝することにした。心の中でだけだが。

 少し寒くなってきたサビーナは、寝巻きに袖を通しならリックバルドを見上げる。


「で、また暇潰しに来たの?」


 騎士は警備も兼ねているので、月に一度くらいの頻度だが、夜勤が回ってくるらしい。リックバルドが夜勤の時は、暇だという理由で部屋に勝手に入ってくるのだ。今回も、それかと思った。


「まぁ、暇は暇だがな」

「リック……ちゃんと仕事しなよ……」

「今日は、少し話がある」


 真面目な顔でそう言われ、サビーナは首を傾げた。


「話?」

「この帝国の、絶対君主制についてだ」

「……はい?」


 この兄は、いつもいきなり唐突なことを言ってくる。なぜ今、政治のことを話し合わなければいけないというのだろうか。


「絶対君主制が……どうかしたの?」

「まず、お前の意見が聞きたい」


 そんな事を言われてもすらすらと答えられるほど、政治に興味があるわけではない。与えられた枠の中で生きてきて、特別困ったことも不便も不満もない。

 確かに賢王と呼ばれた先代に比べて、今の政治に不満を持つ者はいるようだ。しかしサビーナは、今の皇帝の政治しか知らないので比べようもなかった。


「別に……いいんじゃない?」

「なにがだ」

「いや、なにか……悪いの?」


 そう答えると、リックバルドは侮蔑の眼差しを向けてきた。居心地悪いが仕方ない。政治に関してなんの興味もないのだから。


「お前の頭の中は、誰かとキスをすることだけか!」

「そ、そんなことないってばっ」

「恋愛小説ばかり読んでないで、たまには新聞にも目を通せ。まったく……」


 盛大に溜め息を吐かれ、さすがにムッとする。女心のわからない男こそ、恋愛小説を読んで勉強すべきだと思うのだが、睨まれるのが怖いので黙っておいた。


「いいか。今から重要なことを話す。足りない脳みそにしっかり詰め込んで、一滴たりともこぼすんじゃないぞ。わかったな」


 色々突っ込みたい部分はあったが、その顔があまりに真剣なので、サビーナは首を縦に下ろした。それを見たリックバルド納得してくれたのか、まっすぐサビーナを見つめたまま話し始める。


「今、この帝国は揺れている。現在のリオニール皇帝の政治に不満を持つ者が、少なからずいるからだ。そして、その筆頭は……マウリッツ様」

「ええ?!」


 仕えるべき主の名前を出され、サビーナは思わず声を上げる。リックバルドは慌ててサビーナの口元を押さえ、「もがっ」と変な声が出た。


「馬鹿が、大きな声を出すな」

「むぐむぐ」


 口に手を当てられたままコクコク頷くと、手をゆっくり外してくれた。そしてリックバルドは、今までに見たこともないような難しい顔をしながら、こう言った。


「マウリッツ様は、絶対君主制という体制自体を無くすべく、謀反を起こそうとしている」


 サビーナは大きく息を吸い込むと、「ええっ」と吐き出してしまいそうな言葉を飲み込むため、自分で口を塞いだ。

 謀反。歴史の授業以外で、そんな言葉を聞くなど初めての経験だ。鼓動が不穏で波打ち、頭がクラクラしてくる。


「せ、セヴェリ様は……」

「マウリッツ様と同じ考えのようだ。現在、レイス様を説得している状況だ。クラメルとオーケルフェルトが手を組めば、ついてくる貴族は多いからな」

「ええと、つまり……今はまだ、レイスリーフェ様はセヴェリ様のお考えには同調していないってこと?」

「そういうことだ。謀反をやめるよう、レイス様がセヴェリ様を説得していると言い換えていいだろう」


 学がないためあまり詳しくはわからないが、謀反というのは重罪のはずだ。皇帝であるリオニールに剣を向けようというのだから。

 しかし歴史には、悪政を打ち砕くために謀反という手段が取られることもしばしばである。もし成功すれば、その謀反者は英雄とさえ呼ばれるのだ。しかし失敗すれば、ただの罪人でしかない。


「セヴェリ、様が、謀反……ど、どうするの、リックは……」

「俺の考えを言う前に、お前の意見をもう一度聞かせてくれ。お前が、どうしたいか」

「どう、したいか……?」

「ああ」


 どうしたいか。サビーナの頭に靄がかかったかのように、思考が回っていかない。

 セヴェリ、罪人、英雄、という三つのワードしか頭に浮かんで来ず、サビーナはブンブンと首を横に振るばかりだ。


「サビーナ?」

「わ、わかんないよ……! どうしたいかなんて……。だって私、政治に疑問なんて持ったことないし、今の政治が良くないって言われても、正直分かんないんだよぉ……」


 なにも自分で答えを出せないサビーナは、頭を抱えた。セヴェリを止めるべきなのか、それとも従うべきなのか。

 こんな中途半端な答えを出して、リックバルドは怒ると思った。だから、サビーナは下げた頭を上げられなかったのだが、意外にもリックバルドは優しい声を発する。


「ああ、サビーナの答えはそれでいい。間違ってなどいない」

「……え?」


 予想外の言葉を掛けられて、サビーナは頭を上げた。リックバルドは少しだけ眉を下げて笑い、しかしすぐに難しい顔に戻る。


「俺の気持ちを話そう。俺は、リオニール陛下の治めるこの国が、悪政だとは思っていない。少なくとも今はまだ、な」


 少し含みのある物の言い方だった。しかし何も言えずにサビーナはリックバルドを見つめる。


「確かにマウリッツ様の言う通り、これから酷くなるであろう要素は多分にある。だがまだ、家臣の進言次第で良くなる可能性も残されている……と、俺は思う」

「マウリッツ様の言う通りって……直接話があったの?」

「ああ。謀反を起こす際に必要な武力は、俺たち騎士だからな。マウリッツ様は、まずシェスと俺たち班長を説得する気だ」


 隊長と班長が決めたことならば、隊員達は信じて付き従うだけだろう。恐らく、サビーナのようにどうしていいかわからない人が多いはずだ。しかし班長という道標があるなら迷いはしないはずだから。


「隊長や、他の班長は何て?」

「まだ決めかねている。マウリッツ様に仕える者として、オーケルフェルト騎士隊に従属する者として、すべきこととはなにかと。……確かにマウリッツ様には長年お世話になっていて、今こそがご恩返しの時だとは思う。だが俺は……俺の班の者たちを、死なせたくはない」


 リックバルドは苦しそうにサビーナから目を背けた。騎士としてあるまじき発言だと、恥じているのかもしれない。


「リック……」

「帝都正騎士団は、強い。俺と同等に近い騎士が何人もいるし、オーケルフェルト騎士隊だけでは歯が立たないだろう」

「……だからセヴェリ様は、クラメル家に謀反の話を持ちかけてるのね……」

「ああ。アンゼルード帝国の中でも、大きな権力を持つクラメル家がマウリッツ様の考えに同調すれば、他の貴族たちも引き入れることができる……そう考えたんだろうな」

「じゃあ、もしクラメル卿が謀反に加担したとしたら……リックも、マウリッツ様の意志に従うの……?」


 その問いに、リックバルドは静かに首を左右に揺らした。


「もしそうなっても、恐らくだが謀反は成功しない」

「どうして?」

「時期が早すぎるんだ。お前も言っただろう。どうすべきかわからないと。今の政治が良いのか悪いのかわからないと」

「う、うん、言ったけど……それがなに?」

「確実な不満というものが、この帝都にはまだない。民衆の気持ちをまとめるのは不可能だろう。そんな状態で謀反を起こしても、成功などしない。無闇に戦乱を起こしては、民の生活が苦しくなるだけだ」


 確かに、とサビーナは首を縦に下ろした。こうやって筋道を立てて説明してもらうと、リックバルドの言うことが正しいように思える。


「それをマウリッツ様にご説明したら、取りやめてもらえないかなぁ」

「すでに卿には進言申し上げたが、聞き入れてはもらえなかった。民が疲弊してからでは遅いのだと。力のあるうちに、ことを起こすべきだとな」


 マウリッツの考えとリックバルドの考えは対照的だ。

 民が疲弊する前……悪政になる前に謀反を起こそうとするマウリッツ。

 悪政に耐え切れず、民が爆発する時まで待つべきだというリックバルド。

 だがリックバルドの言う通り、成功する可能性が低いなら謀反など起こすべきではない。ただの罪人となるだけなのだから。


「じゃあ……どうするの?」

「どうにかして、マウリッツ様とセヴェリ様を止める。二人を訴えるのは、最後の手段だ。当主と時期当主がいなくなれば、オーケルフェルト家は……この屋敷に仕える者は、皆路頭に迷うことになるからな」


 もちろんその中にはサビーナとリックバルドも含まれている。

 リックバルドほどの剣の使い手なら引く手数多だろうが、なんの取り柄もないサビーナを雇ってくれるところなどないだろう。それは、困る。


「そこでお前に頼みがある」

「な、なに? できることなら何でもするけど」

「セヴェリ様を、誘惑しろ」

「……はいいいい??」


 唐突のリックバルドの言葉に、サビーナはあり得ないくらい顔を顰めた。いきなりなにを言い出すのか、この兄は。


「誘惑って……できるわけないでしょ!」

「できるできないじゃない。やるんだ」

「や、無理だから! 大体どうしてそんなことをしなきゃならないの?!」

「こっち側に引き入れなければ、失脚するだけなんだぞ。幸い、セヴェリ様はお前を気に入ってくださっている」

「別に、気に入られてなんかないから! レイスリーフェ様がいらっしゃるんだから、あの方に任せておけばいいんじゃないの?」

「レイス様には無理だ」

「なんで」

「お心が、すでにセヴェリ様にない」


 サビーナは目を見開いた。さらりと言って退けたが、かなりの爆弾発言だ。


「なんでそんなこと言えるの!」

「見ていればわかる」

「うっそだー。女心を知らないリックに、わかるわけがないね!」

「いいから聞け、バカ妹!」


 リックバルドは苛立ちを見せながら、手で頭をグイッと押さえつけてくる。短気な兄だ。


「路頭に迷いたくないなら、セヴェリ様を説得しろ! 最悪、セヴェリ様だけでもこちらについてくれればどうにかなる!」

「わ、私には無理だってば!」

「いいからやれ、俺も協力はしてやる!」

「ひーーっ」


 横暴な兄によって、セヴェリを誘惑……もとい説得をしなくてはいけなくなってしまった。

 この屋敷の使用人全員の命運を預けられ、責任は重大だ。どうにかして、逃げたい。


「じゃあ、頼んだぞ」


 リックバルドはどこか清々しそうに部屋を出て行く。兄を恨むだけでは足らず、呪いたい気分だ。何の能力もない人間に、そんなことができようはずもないというのに。


「リックのばかぁあ」


 誰もいなくなった部屋で、サビーナは一人そう零していた。


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