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スターフィッシュ  作者: ベンジャミンバトン
4/7

ぼっちはつらいよ

「みた?いまの!」


興奮気味なしゅうや。


「みたみた!やべえなあれは」


その隣で興奮している俺。


「くぅーーやっぱりパンツは白に限るよぁ」


「あれ、しゅうやって黒のパンツが好きっていってなかった?」


「いやぁ、ぶっちゃけパンツみれるならなんでもいいよね?」


しゅうやは生粋のすけべである。

物心ついた頃から性に目覚めており、小学生の時から落ちているエロ本を拾い近所の廃工場に隠していたらしい。

中学にあがりすぐその端正な顔立ちにより女の子に告白され中学一年生で童貞を捨てた強者である。

ちなみにそれからは変な噂が立ったりだなんだでモテなくなってしまいそれから彼の性の進撃はとまってしまったのだ。


「今日は放課後どうするよはるき」


「どうするってお前は部活があるだろ!

もう辞めたのか?」


「辞めてねえよ!今はあれだあれ!冷却期間ってやつ?」


冷却期間ってカップルの別れた後のことだろアホ。

しゅうやは中学の時は陸上部の部長をつとめていた。その流れでこのスポーツが盛んな高校でも陸上部に入ったがやはり上には上がいた。その挫折感からしゅうやの足は部活から遠ざかっていった。放課後に遊ぶ友達がいなかった俺には嬉しいことだが素直には喜べないのだ。


「もうすぐ夏休みに入るし、その前に俺なんか新しいこと始めたいんだよ。」


「新しいことって例えばなんだよしゅうや」


「それが問題なんだよなぁ…うーん。

そうだ!YouTubeだ!YouTuberになろうぜ!」


「ゆーちゅーばー?あの〇〇しゃちょーとかヒ〇キンとかのこと?」


「俺中学の時からYouTube好きでいつもみてたんだよ!結構こんなことしたら面白いだろうなっていうアイデア溜まってたんだよ!」


「確かに悪くないかもな。どうせ俺は暇だし、やってみるか?」


しゅうやはイケメンだ。それもかなりのイケメンなのだ。なぜイケメンなのにこんなにモテないのか度々俺たち仲間内の中で話題になるほどだ。

一方俺はイケメンとは言えないがブサイクと言われたことはない。人によってはイケメンと言われるくらいの顔だ。

ビジュアル的には申し分のない2人なのかもしれない。

だがパンチが足りない!こんな2人では絶対にうまくいくはずがない。


「なぁしゅうや、確かにいい案だが俺たち2人でやれるかな?あと一人誘った方がよくないか?」


「確かにあと一人欲しいな。だけどこんなこと誰がやるんだよ!下手したら黒歴史確定。それにみんな部活に入ってから忙しいだろ」


「うーむ…。」


二人して頭を抱える始末。

だがその時一人適任が思いついた。

ビジュアルこそ悪いが笑いを取るには申し分のない男。

なおとだ。

そして俺の考えていることとしゅうやの考えていることはどうやら一緒だったらしい。


二人でなおとのところに向かった。


なおとは1年4組。

俺としゅうやは1年7組。

俺たちは中学生の頃こそクラスが一緒で毎日一緒に遊んでいたが高校でなおとだけクラスが別になってしまった。

そのため三人が予定の会う時以外最近は学校でも話したりすることは少なくなっていた。


「でもよぉしゅうや、なおとは部活にはいってるじゃん!その点どーすんだよ。あいつはパソコン強いし、家も広いしYouTubeやるには丁度いい環境だけどあいつが部活でいない日はYouTuberできないぜ?」


「まぁその点は任せなさいよ!実は最近なおとが部活の連中とうまくいってないってのを聞いたのよ。」


「もしかしてお前辞めさせる気か?

それじゃお前と一緒になっちまうだろ!」


「おいおい、俺はまだ辞めてねえし、それに辞めさせようとも思ってねえよ!

まぁあいつに一応言ってみようぜ!」


「まぁそうするか…」


なおとは中学の時は卓球部に所属していたが高校では吹奏楽部に入った。

部活には入らないといけない風潮におされたが運動は苦手だったために吹奏楽部を選んだ。

そこまでは良かったが部活の連中とうまく馴染めていないようなのだ。


教室につくとなおとが机に突っ伏して寝ていた。


休み時間周りはガヤガヤとしているのに一人寝ているのだ。


「おい、なおと起きろ!」


なおとを起こすとすぐに起きた。

寝ていたのではなく寝たふりをしていたようだ。


「どうしたのはるき」


「俺たちさYouTuberになりたいんだけどなおともやらね?っていう話をしにきたんだけど、お前なんか顔色悪くね?どうした?」


「いや昨日はねれなくてさ…」


「ねれないってなんかあったのか?」


「いや、その逆かなぁ。何もないんだよおれ。クラスに友達ができないし部活でも楽器は吹けないし、部活の友達に最近ハブられてるし…」


「おい、なんでもっと早くに言わないんだよ!おれとしゅうやがいつでも力になるんだぜ?」


「いやこんな恥ずかしいこと相談できないよ。俺は顔も悪いし、運動も勉強もできないからしょうがないんだよ。二人が友達でいてくれるのも不思議だし…」


キーンコーンカーンコーン


その時昼休みの終わりの鐘がなった。


おれとしゅうやは次移動教室であるため移動しなくてはなはなかった。


「なおと俺たちつぎ移動教室だからいくわ!またこの話聞きにくるからな!」


「うん…」


親友がこんなことになっていたとは知らなかった。

自分まで落ち込んでしまった。


「しゅうや、俺たちでなおとのことどうにかしてやろうぜ」


「それはおれも賛成だ。部活の連中に話きいてこようぜ。」


おーい、お前らさっさと教室にははいれ!

その時ちんたら歩いていた俺たちに先生から怒号がとんだ。


「やべっ!急ぐぞしゅうや!」


さてとなおとのことどうしたものか。

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