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序章
「…志郎丸…先生…」
僕は三ノ宮志郎。
現在高校2年生。
特に趣味もなく部活に入っているわけでもなく、高校でも成績は真ん中くらいのところ。
凡人中の凡人。
と、言いたいところだが、第六感が少し機能している。
見えない、聞こえない、だが空気や臭いで危機を感じる事がある。
そして高校2年生に上がって数日後から、夢を見るようになった。
「…志郎丸…先生…」
夢の中では僕は『志郎丸先生』と呼ばれており、この服は…着物!?
歴史の授業なんて聞き流している僕には、何時代かもわからない。
夢の中で女性が僕を呼ぶ声。
夢は毎日見るようになって行った…。
段々と起きる時間も遅くなり…。
僕が見ている夢…