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忘れな草

作者: 卯月



知っている

哀しければ哀しいほど

過去は美化したくなる


苦しければ苦しいほど

鮮明であるのに

どうして忘れることが出来るだろうか


忘れたくて忘れられないから

美化するしかない

自分で美化できないから

自然に美化されるのを待つ


人間は

案外つじつま合わせが得意なんだ

案外都合よくできているんだ


そうして

その映像を何度も壊して修復して

固執して

出来上がった映像を愛でる

哀しみに涙するように

歓びに涙するように


忘れることは罪だと刻印して

忘れることは罪じゃないと詠って


それはさながら

苦し紛れの手法

狂気じみた理想








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― 新着の感想 ―
[一言] こんにちは。 この作品読んで、昨年亡くなった立川談志さんが仰った『落語とは業の肯定である』という言葉を思い出しました。これはきっと『“わかっちゃいるけどやめられない”でも人間ってそういうも…
2012/11/27 09:46 退会済み
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