農家を守らなくてはいけない理由 国はもっと農家に金を出せ!
筆者:
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回は現在の農業政策が根本的に「終わっている」という事について触れていき、
日本の農家を守ることの重要性について触れていこうと思います。
日ごろから何回か語っているので前々からの論理で溢れているんですけど、「復習」だと思って前からの方はご覧ください。
質問者:
よく言われているのが、別に食料は輸入でも問題ないのではないか? という事だと思うんですけどそれについてはどうなんですか?
筆者:
確かに日常的に暮らしている分において日本産の食品は圧倒的に少ないですが、
生活に支障と言うのは出ていません。
そのために自給率を上げるべきだ! と言われてもイマイチピンと来ないのではないかと思います。
しかしそれは「平時」の時であって「有事」が起きた際には非常に危険であると考えます。
質問者:
筆者:
まず「有事」と言うワードを聞くと誰しもが「戦争」のことを頭に浮かべると思うのですが、僕はいきなり銃やミサイルが飛び交うような戦争が起きるとは思っていません。
中国がやりかねないのは「海上封鎖」による日本の食料枯渇による「降伏」を狙ってくると考えているからです。
自給率が38%、肥料や種などの輸入も含めたら自給率が10%台しか無いという試算もある中で海上封鎖でもしようものなら1発の銃弾も放たれることなく、食料が入ってこないことによって一瞬で降伏することになるでしょう。
質問者:
確かに武器を使うことなく降伏させられたら手間がかかりませんからね……。
筆者:
正直なところ武器や兵器を何を持っているかよりも食料自給率を上げなくてはお話にならないでしょう。
ただし、参政党の言うような100%をいきなり目指すのは現実的ではありません。
カロリーベースで無理やり上げようとしても野菜を削って芋をその分植えるといった大きな偏りになることだと思います。
しかし、現状自給率が元々高い食品についてしっかりと保護しなくていけないことには変わりありません。
特に日本のコメに関しては世界にも稀に見る水分保有量を持っているようなので独自の味わいを持っています。
自然環境の維持のためにも特にコメ農家は保護していく必要があると考えます。
◇「稼げる農業」は「国民の貧困化」になる
質問者:
日本政府は現状、「稼げる農業」を目指して輸出を重視し、国民に対しては農家のために現状の価格に「理解」を示すような形をとっており、需給のバランスを見てコメの生産を指示する形をとっているんですが……。
筆者:
正直なところ0点です。いや、マイナスと言っても良い。問題外のレベルです。
正直なところ全部が問題なので突っ込みどころしかないのですが、
さも「政府が全く価格に介入していない」雰囲気を取っているのですが、
実情はJAが市場に卸す金額を決めており、その金額が高すぎるから現状在庫余りを起こしていても価格を引き下げることができない要因となっています。
そして価格が高すぎることで起きている現象と言えば個人の輸入米を買う人が25年は前年比で95倍を超え9万6千トンとなったようです。
全体のコメ生産高が747万トンなので、全体からの割合は少ないですが、関税込み輸送費込みなのにも関わらず安いと思っているからこそ買っているのですからいかに「価格を吊り上げているか」が分かります。
質問者:
でも、JAが農家さんから高く買い取らないと農家さん赤字で倒れてしまうのではないでしょうか……。
筆者:
それを補うのが政府からの補助金なのです。
農家から高く買い、市場には安く流す。そして赤字は政府が補填する。
実質的な農家の個別補償を行う事こそが農家を守りつつ物価高にもならない唯一の最善策であると僕は考えます。
質問者:
しかし、農家ばかりを優遇するのは問題だという話にはならないんですかね?
筆者:
そもそもの話、全世界では農家に対して戸別で補助金が出されるのがほぼ当たり前となっています。
欧州では条件次第では最大で90%の補償がされる場合もあるそうです。
日本はそれに対して最大で30%ほどしか無く、補助金を力入れて出しているのは「廃業や転作」と言うぐらい悪夢を見ています。
現状やっと利益が出ている状況だというのはとても理解できます。
肥料やトラクターのエネルギーのためにも必要経費が非常にかかってきますからね。
しかしそれを消費者に求めるというのはおかしいでしょう。
質問者:
現状の制度は輸出するコメに対して補助金の率が高く、「稼げる農業」を目指しているそうなのですが……。
筆者:
それもかなり異常なんですよ。
輸出か国内かでそもそも分ける必要性は無く、良質なコメを作ったら作っただけ有利になるような状況にすれば良いだけです。
JAが買い取った分が需要より多そうなら輸出するそういった姿勢で良いと思います。
最初から需要を勝手に予測してそれに伴い生産調整を指示するという事は完全に異常と言って良いでしょう。
「事実上の減反政策」と言うのが今でも続いていると言えると思います。
質問者:
純粋な市場競争に任せてしまうと本当に危険だという事ですか……。
筆者:
「稼げる農業!」「付加価値!」とか言っている時点で、有事の際に安く放出してくれないことは明らかです。これらは「国民貧困化!」と言うのの言い換えだという事を一刻も早く理解していくことが大事だと思います。
そもそも現状、就業者の平均年齢が60代後半と「壊滅」しかねない状況と言えます。
大規模農地化に集約するからいいではないか? と言う理論も存在するのですが、
面積だけが増えて隣接していれば効率は下がりませんが、距離が離れていればトラクターの移動の手間やコストがかかったりするので実はそこまで生産性は上がるとは思えません。
アメリカのように大規模に広大に続いている土地がある地域はそれこそ一部に限られると思うので「農家の数(従事者の数)」と言うのも重要ではないかと僕は考えます。
質問者:
確かに人手がいないからこそ農業でも外国人労働者を増やしているぐらいですからね……。
筆者:
日本人の若い方が就農したくなるぐらいの補助金を出さなくてはいよいよ日本の農業は消えてなくなりますよ。
物価高を抑えることと両立する唯一の策が戸別補償だという事です。
現状の「国民側が高い」と思える金額でようやく利益が出るような状況ということは、これまでは「慈善事業」や「ボランティア」に近い形で農家の方々を酷使していたことを意味しますからね。
予算規模としてはおおよそではありますが、防衛費が7兆円、再エネ賦課金が4兆円に対して農業が2兆円ちょっととこの中で人類にとって一番大事な気がするんですけど、一番軽視されているというのが現実なんですね。
質問者:
しかし、それは政府や官僚の頭の良い方々だって分かっているような気がするんですけど……。
筆者:
一つは財務省が予算を握っているんでいい政策をとることができないという事です。
農水省では予算を削った方が出世できるというとても奇妙なことが起きているそうですから、
そりゃ農家を救う政策と言うより国民に負担を押し付ける政策になるだろうなと言う感じです。
二つ目は外国との交渉の際に車の関税を引き下げる代わりにコメ農家が犠牲になり続けてきたという歴史があります。
今の時点から農家を保護することでトランプ大統領が「非関税障壁だ!」と叫び始める可能性もありますからね。
国民が世論形成をして農業の重要性や保護の必要性を訴えるしか無いと思うんですが、
非常に残念なことに多くの国民はスーパーでコメが完全に消滅したりしなければ騒ぐことは無いので、それも難しいのかなと言うのが現実です。
日本の米農家は縮小し続けて国産の米と言うのは「稼げる農業」に完全に転換していき、今の2倍や3倍ぐらいの値段になっていくのではないかと思いますね。
質問者:
筆者:
僕は「地産地消」が一番いいと思っているので今の2倍や3倍の価格でも存在する限り国産のコメを買い続けようとは思いますけどね。
ただ、世論形成の作戦についてもあきらめてはいないのでこうして日々発信をしているという事です。




