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なろうの評価ポイントは表現者にとっては無価値

作者: 山田マイク


 なろうの評価ポイントって意味ないなぁとつくづく思います。

 例えばエッセイとか書くと本当によく分かるんですけど。

 世論と違う意見を言ったり。

 常識や風潮に逆らうことを言えば。

 めちゃくちゃ低評価がつくんです。

 逆に、世論のまんまを言ったり。

 常識や風潮をそのまんまなぞったり。

 リンゴは赤いよね。

 空は青いよね。

 そうやって当たり前のこと、誰でも言えることを言えば、高評価がつくんです。

 

 要するに。

 その人の思想と違うかどうか、が評価ポイントの全てなんです。

 だからマジョリティーの思ってることをそのまんま書いてあげたら一番ポイントがもらえるんです。


 けど、僕は思うんです。

 誰もが言ってて。

 誰もが知ってて。

 当たり前の言説。

 当たり前の考え方。

 誰にでも書ける文章に、なんの価値があるんでしょうか。

 

 好き嫌いは確かに大事です。

 不愉快かどうか、も大事です。

 思想も大事です。

 けど、もっと大事なことがあるでしょ。

 もっと根幹にすべき評価軸があるでしょ。

 

 というか。

 どんなに自分の思想と合ってても。

 どんなに優しいこと言ってても。

 どんなに耳障りの良いことを言ってても。

 誰にでも言えることを書いている表現者を評価してはいけないでしょ。

 当たり前の常識。

 耳障りの良い綺麗事。

 そういうのは友達とか家族とか先生に言ってもらいなさいよと。

 それは表現者を評価する基準じゃない。

 言論人を評価するベクトルじゃない。

 仲間内でキャッキャウフフするときに使う評価でしょう。

 当たり前のことを書いてる人を、表現者として評するとしたら。

 0点です。

 0点にすべきなんです。

 1点もあげてはならない。

 僕はそう思います。


 反対に。

 どんなに醜い文章でも。

 常識や風潮から離れれてても。

 好みじゃなくても。

 不愉快でも。

 「自分の表現」をしている人には、最低でも1点をあげるべきだと僕は思う。

 「自分の考え」を表明してる人には、最低でも1点はあげるべきだと僕は思う。


 けれども、現実は違う。

 まるで反対。

 他者と同じものばかり点数をあげたがる。

 どこかで見たことのあるものばかりに点をあげたがる。

 なろうでは、そんな全体主義が支配してる。

 何故なら、誰も「自分の価値観」を持っていないから。

 自分が面白いと思うかどうかではなく。

 みんなが面白いと思ってるかどうか。

 そればかり考えているから。

 この小説はランキングで何位で。

 何人が読んでいて。

 どれくらいポイントを稼いでるか。

 なるほどじゃあ面白い。

 そうじゃないなら面白くない。

 自分の価値観ではなくて。

 みんなの価値観でポイントを入れる。

 この排他的な雰囲気が、本当に反吐が出るんです。

 

 書いてる方も書いてる方で。

 すっかりそんな空気に飼い慣らされて。

 自分の価値観を忘れて。

 自分の衝動に目を背けて。

 俺はこれが書きたいんだ。

 そんな創作者としての矜持、表現者としての初期衝動を無くして。

 へこへこと媚びへつらって。

 情けない小説ばかり書いている。

 他者の価値観で表現を行なっている。

 そんな場所で「小説家」が見つかるか馬鹿野郎。

 目を覚ませポイントの奴隷ども。

 情けないとは思わんのか。

 「創作」をしたいと思わんのか。

 

 まあ、もちろん。

 なろうにも、例外の人たちがいて。

 きちんと「自分の評価軸」を持ってる人もいます。

 少ないけれども、確かにいます。

 そのことを、僕は知ってます。

 だから、僕はまだここでたまになにかを書いてるわけです。


 願わくば。

 全体主義、調和主義がなくなって。

 「どこにでもあるもの」が評価されない。

 「少しでも新しいもの」があれば評価される。

 「小説家」を目指すサイトを標榜するならば。

  少しくらい、そういうサイトになってほしいものです。

 


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