第八話 連れてこられたところは
よろしくお願いします。
「え!?こ、これは一体!?」
2匹のうちのひ弱そうな方が例によってものすごーく重たそうな扉を、いとも簡単に開けると、目の前にはとてつもなく広くてゴージャスでマーベラスなお部屋がひろがった。
「すっ」
「すげぇーー!」
何ここ!
ヨーロッパ?
ベルサイユ宮殿?
泊まったことないけど、スイートルームってこんな感じ⁉︎
もしかして俺ってVIP?
まさかのブイアイピー待遇ですかぁー?
おーーーっしゃー!
主人様、ありがとうございます!
(ど、どうぞ、、)
さっきまで偉そうな態度で俺を引きずって主人の部屋に連れて行ったり人体実験みたいなことをしていたやつが、なんとも悔しそうに言う。
俺はふんぞりかえって
「おう、よろしい!もう下がってよいぞよ」
と言った。
なんと気持ちのいいことか!
二人はすごすごと出てった。
体育館並みの広さの部屋に
かくれんぼできるくらい大きな柱が6本
壁は金やら青やらテカテカピカピカしてる!
正面には大きなソファーなのかベットなのかよくわからんが、屋根がついていて、やたら豪華に装飾されたものが置いてあり、
そのさらに奥には、大きな扉があった。
部屋中を歩きまわり一通り見たが、大きな扉は閉まっており、そこから先へはいけないようになっていた。
そして俺は退屈になりベットに横たわった。
一体、俺はこれからどうすれば、いいのだろうか、、アニメとかの主人公なら、どうするのだろうなぁ、、
とぼんやり考える。
剣を振り回したり、魔法を撃ちまくって、敵をバッタバッタ倒していったり…
そうか!俺も何か転生ギフト的なもの備わってるかも⁉︎
と俺は自分の手をじっと見て、心の中でできてくれと願い、手に力を込める。
そして俺は頭の中で指示を出す。
【魔法発動!】
だが俺の手がプルプルと震えるのみで、何も発動しない、、
俺は自分の手のひらをじっと見て、手を握ったり開いたりする。
「はぁ」
やはりダメか、あれらはフィクションでありこれは現実だ。
ダメか、わかっちゃいたけど、出来ないと知るとこの世界がより一層面白くなく感じてしまう。
「そんな、素晴らしい世界が待っているのだと思ってたのに」
なんなんだこの世界は、、いきなり変な羊みたいなのに襲われるし、連れ去られて、実験みたいなのされるし、それに、それに、、今の状況だって、ほぼ監禁じゃないか!
「監禁?」
俺、、閉じ込められてね?
「ヤベェのか?
いつのまにか、敵の罠にかかっていたのか俺
、、、、ハハ」
と俺は最後は笑って、自分何言ってんだろと、笑い流した。
そう、つまり俺は目を逸らしたのである。
「何いってんだろ俺」
何考えてるんだろ俺は
おかしくなったのか俺は
いつのまにか瞼を瞑って夢の中に沈んでいった。
夢に見たのはかつての俺の日常だった。
なんとも懐かしくて、なんとも楽しい日常。
そこから引き剥がされ、ぼーっとしたまま
「今何時だ?今日は学校あったっけか?」
そう、小さく呟いたと同時に誰かの声が頭に流れてきた。
(•••••••••••••-)
いや、頭に響いた気がしたのは気のせいで、ただ単に聞こえただけか。
「ご主人、ハンカチをお貸ししましょうか?」
俺は起き上がって今の状況を確認する。
目の前というか、声の方向にいたのは、執事服に身を包んだ黒髪で黒い瞳の少女だった。
「あ、あ、あ、あ、」
と俺が固まっていると
「どうかされたのですか?」
と、聞こえた、確かに聞こえたのだった。
「え、あ、あ、、ありがとうございます」
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では!
来週!