第22話:冒頭だけはみんな知ってるあの小説
前話のあとがきでも述べましたとおり、作風が半壊します。
全壊とまではいかないと思いますが、どうでしょう?
我輩は猫である。名前はまだない。
とかいう小説がニンゲンの中では有名らしいニャ。
おっと失礼。オイラは猫(♂)。もちろん名前もあるニャ。井戸端海鳴っていうニャ。
得意技は人語理解。これができる動物はごく稀ニャ。
これまで育ててくれたご主人サマは、オイラを公園に捨てた。しようとすれば家まで帰ることは可能だったニャが、やめたニャ。
ご主人サマは、『破剣切り』というもので大ダメージを受け、とてもオイラを養える状態じゃなかったらしいニャ。
確かに強そうな技名だニャ? 見た目ひ弱そうなご主人サマでは、ひとたまりもないニャ〜。
「海鳴〜。ごはんだよ〜」
にゃにッ! もうそんな時間かニャ!?
た、確かにいい匂いが……。
いざっ、エサのもとへ!
「海鳴、おいしい?」
「にゃ〜」
うん。ここのエサは前よりも少し豪華だニャ。前は毎日毎日ドライフードばっかりだったからに。
ちなみに、今オイラに話し掛けているのが井戸端海梨さん。新しいご主人サマだニャ。
公園に捨てられていたオイラを拾ってくれた、優しい人ニャ〜。
「よし。宿題しに行こーっと」
その上、なんとも真面目な人ニャ。見た目も可愛いし、ニンゲンの中でモテること間違いなしニャ。
そうそう、この井戸端家にはもう二人いてだニャ、井戸端海樹・麻里梨夫妻、つまり海梨さんの親御さんだニャ。
……別に名前は憶えなくてもいいいいニャ。どうせサブキャ……、ごほん。ニャんでもないニャ。
とにもかくにも、その二人はそこそこのお金持ちっぽいニャ。いつも色々な人が遊びに来るニャよ。
例えば……、今来た人。『韓国人』とかいう種類のニンゲンらしいニャ。
でもこの人達、会う度に「兄を馳せよ」と言っている、かなり危なめな人達ニャ。
同じようなニンゲンがテレビでも同じことを言い、オバサン達が似合わニャい黄色い声をあげている様子がよくニュースで取り上げられていたニャ。
……世も末だニャ〜。
我がご主人サマに悪い影響を与えないようにして欲しいところニャ。
お、またお客さんが。次は……、初めて見る顔ニャ。
なんだか肌の色が、他の人より黒い、オイラ達でいう黒猫みたいな人ニャ。
そういえばこの前、テレビでこんな感じの人が出てたような……。
にゃっ!
確か「イエス、ウィーキャン!」とか連呼してる人ニャ。そいつの仲間かニャ?
『イエス』は、『キリスト』とかいう神サマの名前のはずニャ。とすると、宗教の勧誘かニャ?
でも、その次の『ウィーキャン』ってニャんなのか?
もしかして、あの有名な通信資格取得講座関連? ニャんとニャ〜く似てる名前だし。
……どっちにしろ勧誘ニャ。
この家、本当に大丈夫なのかニャ…?
「海鳴〜。おいで〜」
お、ご主人サマがお呼びニャ。オイラはこの辺で失礼するニャ。
オチがニャいのは気にしたら負けニャ〜!
「カ〜イナ〜!」
「ミャ〜!」
今回は、作者の『書きたい!』という欲望のまま書かれた話です。外国人の方々、これは猫による勝手な解釈ですので、お気になさらず。というか、すみません。
嗚呼、作風が音を立てて崩れてゆく…。
ですが、かなり後に影響することを言っていたりもします。
さてさて、壊れかけの作風を立て直すためにも、そろそろ第二長編を始めようと思います。
次回は『休み時間』になる予定です。
それでは〜。