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第17話:スポーツマン・シップを乗っ取りたい


タイトルは気にしないでください。


気にするだけ無駄なので……。

『次は三年生による、学級対抗綱引きです!』


最初は一組VS二組。



『それでは、はじめ!』


その言葉をとともに2クラスの生徒が一斉に綱を引いた。


ぐっ。相手の二組は結構強いな。


思いっきり引いているが、逆からの力で綱が引かれて摩擦で手が焼けるように痛い。


このままでは、体力を消耗して次のVS三組の時にもたないぞ…。


くそ、どうする…?



『みんなー! 頑張れー! 声出して!!』


先生。実況席を私物化しないでください……って、声か!



「みんなー、声に合わせていくで!」


ひのでちゃんも気が付いたようで、クラスメイトに呼び掛けた。



「せーのおっ!!」


その声に合わせて綱を引っ張る。


それまでは単にそれぞれが引いていた綱を声に合わせて引くことで、勢いを凝縮させ、結果大きな力となる。


すると、さっきまで劣勢だった一組が押し返し(この場合は『引き返し』か?)逆転。見事勝利を収めた。



「よっし。次も力合わせていこー!!」


『おっしゃーー!!』


こういう時って途端に委員長らしくなるよなぁ、ひのでちゃんって。


クイズ大会の時なんて、そんな雰囲気は微塵も無かったけど。






『続いて、我等が一組VS三組の対戦です!』


や、だから『我等が』とか付けないでください。実況席=野乃先生の特等席、ではないんですってば。あー、ほら。教頭が抗議しに本部テントに入って行った。全く、何事にも限度ってものがあるんですよ……、ってあれ、なんでだろ? 抗議しに行ったはずの教頭が真っ青な顔で出てきた。


……何があったかは、知らないほうが良さそうだ。



とにかく、審判を真ん中として一組と三組が対峙した。


二組と比べると、三組は背の低い生徒が多いようだ。


こりゃ、楽勝か?



『用意。はじめ!』


「せぇのっ!」


ひのでちゃんの号令一下、一組は一斉に綱を引っ張った。


はずが……、



「うわっ!!」


引いた綱には手応えはなかった。


こちらが「せぇのっ!」という声に合わせて綱を引いたのに対し、三組はその声に合わせて綱を手から放したのだ。


一組の生徒の大半はその勢いで盛大に尻餅をつき、その間に三組は綱を持ち直し、引っ張った。


僕たちは為す術なく、ただずるずると引き摺られ、いとも簡単に負けてしまった。



『三組の卑怯者〜!』


今回は野乃先生に突っ込んだりしない。むしろ、もっと言ってやってほしい。


確か開会式で、「スポーツマンシップにのっとり、正々堂々戦うことを誓います」て言ってたよな? 三組にいる生徒会長。


あれですか。実は「選手用豪華客船スポーツマン・シップを乗っ取る」だったとかそういうオチなんですかそうなんですか!?


……失礼、取り乱した。


とにかく、僕達一組は三組の卑怯かつ姑息にして最低な策にはまり、負けた。


しかし、そんな姑息かつ最低にして卑怯(順不同)な策が二度も通じるわけもなく、次の二組VS三組の勝負は二組の勝利に終わった。


つまり勝率は五分五分で引き分け。


うーん、勝ちたかったな。







『次は、クラス対抗の騎馬戦です!』


この競技は全クラスで作れるだけの騎馬を作って戦おうぜー、みたいな競技である。


……説明が適当? 仕方ないだろ、競技数が多いんだから。


ちなみに僕は、後ろの支え役あまりもの


上に乗っているのは、やみよ。


多分、この騎馬はなかなか崩れないんだろうな。特に上が。



『それでは、開始!』


「「「「「うおおおぉぉぉぉおお!!」」」」」


3クラス分の騎馬が一斉に動き出した。


だけど、



「………………え?」


えと、すみません。理解が追い付きません。


だってですよ。


他クラスのすべての騎馬が、






僕らこっちに向かって来てるんですよ?


ゴールデンウィーク突入! 皆さんはどうお過ごしでしょうか。

僕ですか? そうですね。

旅行の予定とかは全くありませんねー。

黄金週間終わったらテスト週間ですねー。

というわけで勉強しなきゃですねー。

つーか、宿題が山積みですねー。


……あぁ、なんのためのゴールデンウィークなんだろ?


皆さんは思いっきり楽しんで下さいね!

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