第13話:その伏字、パロディにつき
「クイズ・ペンタゴン2! 早抜けリレークイズ!!」
なんか有り得ちゃいましたよ、クイズ。
題名は清々しいほどのパクリっぷりだし。
「司会は私、野々之村がお送りいたしま〜す!」
いつもに増してハイテンションな先生。
「ちなみに、最下位のクラスの担任には、罰ゲームがあります」
罰ゲーム?
「教員用丸椅子による、トル○ード・スピン!」
「「「「他局だ!!」」」」
どうですか? 素晴らしい団結力でしょ、うちのクラス。
「うぅ…。I’m ショック!」
先生は少し黙ってて下さい。
「気を取り直して、第一問!」
3−1のトップバッターは、やみよ。
最初の方は問題が難しいと聞くから、かなりの信用があるのだろう。
「六法全書の六法とは、憲ぽ「はい。」…凩君、どうぞ」
早っ!
「商法。」
「正解です!!」
そして凄っ!!
このミラクルに、他クラスからも盛大な拍手。
本人はというと、無関心そうな顔で正解者席に移動している。
「奇跡としか言いようがない解答で始まりました! さあ、続いての1組の解答者は井戸端さんです!」
「ガ、ガンバリマス…」
緊張気味だけど、2番手か。頭良いんだろうな。
「第二問! 世界で最も小さな国「はい!」、では、3組の榊くん」
おいおい、いいのか?
「バチカン市国!」
「ですが」
ほら、やっぱり。2問目にしては簡単すぎるって。
3組方面から、はぁぁ、と多数のため息が漏れた。
「2番目に小さな国はどこでしょう?」
次に挙手したのは、…2組。
「モナコ王国!」
「違います」
んー、おしい。残ったのは1組、海梨ちゃんだけだ。
「1組の井戸端さん、わかりますか」
「はい…、『モナコ公国』ですか…?」
「正解で〜す!」
自信なさげだったが、まぁ前の解答者のおかげか。
「カイリ、ナイス〜〜!」
声援を送ったのは、かなり後方のひのでちゃん。
信頼ないんだな。委員長なのに…。
ちなみに最後尾は、柴村。
……まぁ、これは、納得だな、うん。
この後、一度は先行した1組だったが、なんだかんだで接戦になり、
第21解答者・僕。
微妙な順番だな、おい。
「1組は、前園くんです、か?」
「ちょっ…、担任でしょう!?」
「アハハ、吉○新○劇の真似しただけ! でもないけど…」
「最後何か付け足しました?」
「いや、全然!」
本当かな?
「ホントだよー!」
お魚の○ーセージ?
あと、何気に心を読まないで。
「それでは、気を取り直して第68問!!」
よし、頑張ろう。
孝介「最初、問題を殆ど聞かずによく答えられたな」
やみよ「六法全書には他にも、刑法・民法・刑事訴訟法・民事訴訟法がある。この4つは、それぞれ名前が類似し、1つでも言うと他の名称が簡単に推測できてしまう。したがって、答えは憲法か商法のどちらかだろうと思った」
孝介「……長い解説、どうも」
琢人「何の話してんだ?」
孝介「なぁ、『刑法』って何のことかわかるか?」
琢人「学校が休みになる」
孝介「……それ、天気の『警報』ね」