表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界潜入捜査官 乱葉黄太郎  作者: 水道代12万円の人(大吉先生)
第二章 共闘
50/60

第48話 

お待たせしました。

続きです。






 

「クッソ!! 何なんだァどいつもこいつも!! ケッパン、貴様 人間の癖に魔族と通じてたのかァ!?」



 美術館に残されたリンボーンは苛立ちながらケッパンの胸倉を掴んだ。

 今までのようにのんびりと間延びした話し方ではなく、明らかな怒気を含んだ声をしている。


「ち、違う! 吾輩は そんなこと考えていない! このマントも今回のために商人から購入しただけだ!!」

「じゃあ何でマントにマーカーが付いてんだよォ!?」


 そのままケッパンを締め上げながら、拳を振り上げるリンボーンに対し。


「やめろ、リンボ」


 隣のオリバーズが彼の腕を掴んで止めさせた。


「何を――」

「お前は今 熱くなっている。それは指揮官には要らない感情だ。違うか?」


 オリバーズもまた、今までのような ふざけた話し方ではなく、一人の領主としての態度を以ってリンボーンに語り掛けていた。

 彼のそんな姿を見たリンボーンは、ハッとしたような表情を浮かべた後、ケッパンから そっと手を離した。


「……すまん。犯罪者とはいえ、動けない怪我人に対する態度ではなかったなぁ」

「い、いや吾輩なら……気にするな。犯罪者である自覚はしているさ」

「そうか……。あと、オリバ。悪いな、頭が冷えたぜぇ」

「気にするな。いつものことですぞ」


 先ほどまでの苛立ちが消えたように、いつも通りの軽薄な笑みを張り付けたリンボーンはオリバーズに そう告げると、そのまま歩き出した。

 どうやら、自分の中で情報を処理できず つい周囲に当たっていたようだ。

 褒められた行為ではないが、リンボーンとて人間である以上は いつも完璧でいられるわけではない。

 むしろ、こういう時のために仲間や部下がいるのだ。

 冷えた頭でリンボーンは思考と感情を整理する。



(……恐らくケッパンは利用されたんだ、魔族の連中に。何せ獲物が同じだったからな。本来ならケッパンをうまく誘導してアンティークドールを手に入れるはずだったが、失敗したから自分達で出張ってきたんだなぁ。しくったぜ!! あんなもん、油断せずにチェックしていたら問題なかったはずなのに!! ……いや、今更 悔いても仕方ないなぁ)


 後悔はそこまでにして、ケッパンは新たな作戦を立案し、脳内で指示をまとめると、水晶を通して部下たちに命令を下した。


「各員に通達!! ケッパンの逮捕には成功したが、『角の魔王』の手勢と思われる魔族にアンティークドール内部の結晶を盗まれた!! 詳細は不明だが、何らかの魔術的要素を持った希少品であることは間違いない!! 奴らは陸路で逃走する!! ケッパン用の第三作戦を用いるぞ!! 今のところ、判定官の二人と乱葉ペアが追っているが、俺と守備兵団も後を追う!! 警備隊長!! こちらのことは お任せします!!」

「はッ!! 了解であります!!」


 手早く全体への指示を下し終えたケッパンは、更に自分の部下である下士官達に班の再編を指示しつつ、自分も部下を伴って駆けだした。


「――行くぞ!! この街を守るのが俺たちの仕事だぁ!!」

「「「「「応ッ!!」」」」」


 部下たちに檄を飛ばし、リンボーンも 黄太郎達を追いかけた。













評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ