エルネスとギルドと白虎
行商人の馬車に乗せてもらって、街に着いた。エルネスと言う街らしい。うん、でかい。
「そういえば、金かギルドカード持ってるか?」
と、行商人が聞いてきた
「どっちもないです。」
「金なくてどうやって生活してたんだ?」
「金は、馬に付けていたバッグに入れてて。」
色々嘘をついてるけど、大丈夫だろう。
「なら、なにか金になりそうなものはないのか?」
ゴブリンの体に埋まってた石売れるかな?
「売れるかわからないけど、ゴブリンの体に埋まってた石ならある。」
そう言うと馬車を邪魔にならないところに止めた。
「お前、それ見せろ!」
そう言われたので見せた。
「これは驚いた。ゴブリンの魔石だ。武器はどうした?」
「ない。」
「じゃーどうやってゴブリンを倒した。」
「殴り殺した。」
行商人は絶句した。
無事に行商人にゴブリンの魔石×13が売れ、1シルバー300カッパー手に入った。
そして門番に通行料として、1シルバーを払ってエルネスに入った。
「じゃーな、にーちゃん。またどこかで。」
「ありがとうございました。」
とりあえずギルド行くか。
エルネスの中央にある噴水広場に行くと、ギルドの看板が見えた。
ドアを開け、中に入る。いかつい人多い!怖い!と、とりあえず受付の方に。。。
「こんにちは。見ない顔ですね。登録ですか?」
受付の可愛い女の人に聞かれて、
「はい!」
若干声が上ずってしまった。。
「では、この紙に必要事項を書き込んでください。」
数分後……
「かけました!」
「はい、じゃーギルドカード作ってくるから待っててね。」
数分後……
「これがあなたのギルドカードです。クエスト完了時や、身分証になるので絶対に無くさないでください。あとギルドの説明をさせてもらいます。まず、………」
途中(最初)から聞き流してた。が、要点だけはわかった。要点をまとめると、ランクはクエストを一定数成功させる。
クエスト完了のために魔石を持ち帰ってくる。人助けの時は、サインを貰ってくる。
クエスト失敗が続けば追放。クエストはクエストボードから自分の一個上のランクまで受けることが出来る。
ランクはSが1番上で、その下にA、B、C、D、E、F、の順である。そして、Bランク以上は強制依頼や指名依頼が来る。
こんな感じだったはず。
「今からクエストを受けますか?」
「いえ、この後は宿を探さないといけないので。」
「宿でしたら白虎がオススメですよ。サウスストリートにあります。」
「ありがとうございます!」
サウスストリートを歩いていると白虎の看板があった。
ドアを開けたら美……おばさんがいた。普通のおばさんが。看板娘なんていませんでした。
「いらっしゃい。1人かい?」
「はい。」
「一人部屋で朝食付きは1泊100カッパーだよ。」
「じゃーとりあえず今日と明日の分。」
200カッパーをはらった。
明日から貯金しよ。