魔王復活
ふざけてかくと指が軽快に動きますね。
今回、ただひたすらに五人のやり取りを書かせていただきました。 面白い面白くないは別として、書きたいものを書ける喜びは比べ物になりません。今回も是非読んでいただけると幸いです。
『諸君、聞いてくれ…。』
突然哲平が教室で剣道部五人を集めた。
集めたと言ったが、五人ともクラスメイトだ。
『今日が何の日か、分かる人いるか?…。』
ゴクリ…。
哲平の問いかけに四人唾を飲む。
『一体何の日だい?…。』
篤弘が恐る恐る問う。
『とうとう…魔王が復活してしまった。』
哲平が深刻そうに言う。
『な…なんだと。』
俊三が驚いた顔で哲平を見る。
『魔王が…復活してしまった…だと。』
章が繰り返す。
『有り得ない…奴は封印したはず…。』
篤弘が頭を抱え込む。
『魔王を倒すためには、六人目の仲間が必要だ。今、ここには四人の勇者と愛犬ノリリンがいる。』
哲平が設定を付け加える。
『俺、愛犬なの?弱っ!』
すかさず紀之が突っ込む。
(いつまで続けるんだこの茶番…。)
紀之が心の中で呟いた。
もうすでに紀之はついていけてない。
『だが今回新たに仲間が必要になった…。』
哲平が腰に手を置いて胸を張る。
全員が哲平を見た。
『今回の魔王はそれほど強いというわけか…。』
篤弘が机を叩いた。
『クソッ…。』
全員が下を向いて、悔しがる。
どうやら今回の魔王は強いらしい。
『おい、もうこの茶番やめろ只の部員呼び込みだろ。』
紀之が現実へ戻す。
実際には、紀之は別にこの話のノリには乗ってなかった。
茶番が終ったとき辺りからは注目の的だった。
次回もお願いいたします。