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プロローグと、お・し・お・き

短いです……すみません(´・ω・`)

「錬金……っと」


 気をつけなければ四散してしまいそうなボロさのホウキであたりの木屑とホコリを集めて床の傷へすり込み、錬金して修理、補強する。

 掃除用具入れにあったホウキのことごとくでが九割吹き飛び気味で、それぞれバラして使える1割をかき集め、頑張って作ったモノを、四散した放棄の残骸を元手に錬金で補強した手間をかけて道具を集めたのだけど……。コレ、強化してもいまにも壊れそうになってしまってるあたり初めから全部木屑、草屑に四散させて錬金で作ったが速かったかな……? 

 どうやら、「柔らかく強く」と言った感じの漠然としたイメージだけで錬金すると錬金術のかかりが悪く、脆くなるみたいだ。

 ス〇ラとか、アス〇ロンみたいな感じな事しようとして、知らずに誰かに掛けていたらどうなった事やら……。


「コレでエントランスは最後、かな?」


 入った時は廃墟でしか無かったエントランスは、ちまちまと補修したお陰で管理者が居なくなって1ヶ月しか経ってない廃墟、といった風情になった。

 錬金で作り直そうにも見た目通りの性質を持った何かしらとしか分からないせいで、見たままの劣化状態でしか複製品を作れない。つまりは、見るに耐えないくらい傷んだ所を傷んだやつで置き換えるだけしかできなかった訳だ……。

 自分の力不足にちょっと出てきた涙を袖で払い飛ばし、閉まった玄関扉へと声をかける。



「さて、とコムギ、ミドリ、終わったからおしおきは終了だよ!」


 言うが早いか、バァン!とヒビを入れながら石扉が開き、目をウルウルさせたコムギが胸へと飛び込んでくる。


「ごしゅじんごめんなしゃぁぁぁい!」


 誤魔化した罰として外で何もせず座っておくこと、を言い聞かせておいたのだけど……まさかここまで効果てきめんに効くとは思ってもみなかった。

 鼻水と涙で広がっていくシャツの染みから目を背け、背中をさすってやる。


「習性は仕方がないから、次は隠さずにね?」

「うんっ!」


 扉の向こう側で倒れて足をぴくぴくさせてるミドリに何があったんだろうか。

 そんな事を考えながら、コムギを抱き上げて外へと歩き出す。

 さてさて、ミドリを助け起こしたら次は何から始めようかな?

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