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醜女の登場
論証の筋道をつけるためにも哲学的な考え方は役に立つかもしれぬ。
ボウ―とした感じを鮮明にしていく作業は必要だ。しかし、本当ののところ、哲学的なものの考え方をする女性に出会ったら素敵だろうというのが真正であって、後の事は付け足しである。
学生食堂で貧しいAランチを食べた後、哲学研究会に行ってみようとタカシは思った。
学生会館の2階の右隅に哲学研究会はあった。
鉄の扉をノックすると、ぎぃ―ぎぃーと不気味な音を立てて扉は開き、向かうから女の顔がニューと出た。
一瞬、タカシはアフリカ産ゴリラが顔を出したのかと思った。
それほどまずい顔だったのである。まるで北京原人である。哲学を愛する理知的な女性を期待していたので
この醜女の登場には正直、驚いたのである。
