足利双葉の現代新書
戦国†恋姫を愛してくださっている皆様。
是非妄想を爆発させて読んでみてください。
皆様、お初にお目にかかります。
私は足利『双葉』義秋にございます。
足利幕府、足利『一葉』義輝の妹にございます。
御紹介はこの辺にして、今私は旦那様。
新田剣丞様の生きた世界。平成時代に居ます。
そう、あの時。お姉様達と永遠を誓った白無垢の後
突然光に包まれ、平成と言われる時代に飛ばされたのです。
しかし、旦那様曰く。
剣丞『俺の住んでた世界とは、なんだか違うんだ。これがおじさんの言っていたまた別の外史なのかも』
と私には少しむつかしいお話をされましたが、お姉様達は
旦那様さえ側に居ればどこへでもいく。
そう仰りました。この世界に来て一月。
最初は知らないものばかりに頭は混乱していましたが
今はそれにも慣れてきました。
そして今また、私双葉に試練が訪れようとしているのです。
それはもう日課になり始めていた旦那様を起こすとこから始まります。
双葉「旦那様?起きていらっしゃいますか?」
私は控えめに扉を『ノック』とやらをします。
しかし、旦那様から返事がありません。
双葉「旦那様?朝にございます。まだ寝ていらっしゃるのですね。」
困りました。お姉様達は『聖フランチェスカ学園』という学舎にもうご登校されましたし。このままでは旦那様が………
双葉「ち、遅刻はだめです!なんとかしなければ、旦那様?入りますよ?」
私は扉のドアノブとやらを握りゆっくりと回す。
ガチャリ、ゆっくりと開いた隙間から中を覗くと
剣丞「くかぁー、くかぁー」
双葉「………旦那様///」
毎日これをやっていますが、やはり旦那様は寝顔も素敵で
身体が熱くなってしまいます。しかしそれを抑えて
双葉「旦那様?旦那様っ、起きてくださいまし」
身体を揺らしますが、起きてくださいません。
旦那様が教えていただいた『時計』を見ると
双葉「小さな針が8、長い針が12。8時ではないですか!」
遅刻ギリギリです。早く起こさないと
双葉「旦那様!起きてくださいませ!遅刻いたしますよ!旦那様っ!」
私は間入れず身体を揺らす。すると
剣丞「んー、なんだぁ。朝かぁ………ふぁー」
双葉「起きてくださいましたか?早くお目覚めになってくださいまし。遅刻いたしますよ?」
私は旦那様がいつも来ていた『制服』を箪笥から出し、床の上に置く
剣丞「確かに遅刻はやばいな……今日は朝から壬月さんの体育なんだよなぁ。あの人こっちに来てからも暴れ回ってるんだぜ?」
双葉「まぁ。尚更遅刻は行けません。さっ、旦那様」
私はボサボサになった旦那様の髪を櫛で解いていく。
余談ではありますが、皆さんそれぞれ活かせる分野でがんばっています。それはまた後ほど。
旦那様はお食事も済ませて、準備ができて。
剣丞「それじゃ、行ってくるよ。夕方に帰るから」
双葉「はい、行ってらっしゃいませ。」
玄関扉が閉まると、始まります。
私、足利双葉義秋の。
本当の戦(家事)が。
暫くして、天の陽が真上になった頃。
この世界では時計の針全てが12時にあるとお昼らしいのですが
この時間帯から始めるのが『お掃除』なのです。
初めて来た時は色々なことに戸惑い何もできませんでしたが。
今では……
双葉「まずは床の雑巾がけですねっ。」
言われていた雑巾のある場所に行くと、蛇口というとこから水を出します。私達の居た世界とは違い色々な物が簡単になっているそうで、本当に驚きばかりでしたが。
久遠さんは違っていました。
久遠『ま、剣丞が居た世界故に。この様な絡繰や物ができてもおかしくは無かろう?』
と、仰っていました。新しい物や珍しい物に目が無い久遠さんは私達より早くに覚えたりして、家電製品とやらはもう使いこなしているんだそうです。
双葉「さて、双葉いきます!!」
私は四つん這いになり、床に置いた雑巾を滑らせて拭いていく。
最初はよく転んでいましたが今では慣れたものです。
双葉「ふぅ、次は2階ですね。」
階段を上がっていくと、旦那様のお部屋に着きます。同じように床を雑巾がけしていると。
双葉「ふぇ?なんでしょうかこれは」
ベッドと言われる寝床の下は空間があります。そこに隠れるように置かれていた書物………私はそれを引っ張り出しました。
双葉「????」
読めない字がありますが表紙の写真とやらが目に入った時に理解しました。
双葉「『こすぷれ☆幼女だいしゅーごう!おにーちゃぁんだぁい好き』」
私はこれでも毎日この世界の字や言葉などを勉強しています。今ではむつかしい漢字以外は大体読めますので………つまりこれは………
双葉「破廉恥な本、というわけですね。旦那様ったら……///」
私は思わずゴミ袋とやらに入れました。なんだか旦那様にはあまり良くない書物だと思ったからです。
そして床掃除は済みましたので次はお洗濯です!
皆さん?もう川や井戸を汲み上げてお洗濯をしなくても
簡単にお洗濯ができる絡繰があるのをご存知ですか?!
これに関しても他の皆さんも驚きを隠せなかったようです。
操作の仕方も書き留めてありますし大丈夫!そう思っていた
私が居ましたが……
双葉「ま、間違えてお姉様に渡すメモを洗濯機の操作メモを渡してしまいました…………」
お姉さまに渡すはずだったメモはお買い物内容を書いた紙でしたが、間違えて洗濯機の操作メモを渡したようです。
双葉「お姉様……双葉はここが頑張りどころのようです………双葉いきます!」
私は洗濯機の前に立ち、蓋を開けて洗濯物を中へ入れる。
ここまではできました。次は洗剤を入れて、柔軟剤を入れたりして蓋を閉めて。
双葉「こ、ここからが分からなくなってしまいました………」
私は床に膝まづきます。絶望に近い感覚です。時間はあっという間に過ぎていき、夕方になりました。こうなったら手段を選びません!
双葉「じ、時間を設定!水量設定!脱水設定です!」
適当にピポピポ押して、スタートと書かれたボタンをタッチして洗面所を離れたときでした。玄関からチャイムと言う呼び鈴がなりました。私は返事は後に覗き窓から外を見ると
宅配便「どーもー!新田さぁん?宅配便でぇーす!」
宅配便さまです!この展開は初めてです、とにかく扉を開けて、床に座り頭を軽く下げて
双葉「い、いつも旦那様がお世話になっていると存じ上げています。私は足利双葉義秋にございます。」
宅配便「あ、はぁ。そのー、サインか印鑑を」
さいん?いんかん?隠姦!??!!
双葉「な、なな!?は!破廉恥極まりないです!隠姦だなんて!!」
私はこの時印鑑とはなにかわかりませんでした。私は宅配便の男性を追い返して広間のソファーとやらに倒れ込み
双葉「はぅ…………きょ、今日は私の敗北です…………お姉さま、旦那様………申し訳ございませぬ………」
私はそのまま眠りについた。
剣丞『ただいまー、双葉?なんだ寝ちゃってるのか』
一葉『ふむ、流石は余の妹よの?下着がギリギリ見えぬ角度で寝ておるでの?』
剣丞『一葉やめてくれ、生理的にやばくなるから。それよりまたがんばって掃除してくれたみたいだな』
久遠『みたいだがな?まだまだだぞ?』
久遠の手には宅配便不在用紙が
久遠『剣丞まだ教えていなかったのだろう?宅配便のやり方を』
剣丞『あ、しまったな。しかも今日に指定してたんだよなぁ。双葉に悪いことしちゃったな』
剣丞は双葉の顔の前で、すまない!と手を合わせる
一葉『ふむ、双葉もがんばったから褒めてはやりたいがの?メモ用紙を間違えておったわ。なかなかどうして、双葉は可愛い所があるのぉっ!』
剣丞『あーわかったわかった、一葉落ち着けって。それよりお越したら悪いだろう?』
双葉はいい笑顔で寝ながら何かを呟いた。
双葉「………私はぁ……旦那さまを………」
どうでしたか?双葉可愛いですよね!
もし、また別のキャラを書いて欲しいという
声がありましたら、筆を握る次第でございます。
かずとん。