1.入学式
「え~皆さんはこの三年間を、この佐原高校で過ごす訳ですが....」
ステージの上では、白髪たっぷりの校長が挨拶をしていた。
いつも思うが、校長という生き物はよく身も蓋もないことを延々と喋る事が出来る。早く終わらないかなぁ。
「......以上で、私からの挨拶を終わらせていただきます」
かれこれ十分以上喋ってたぞ、あのおっさん、流石に長過ぎる。校長の話しなんて、この世からなくなればいいのに。
「生徒会長挨拶、佐原高校生徒会長、花京院 桜」
「はい」
その声と共に、一人の女子生徒が何一つ無駄の無い歩き方でステージに向かって歩いていった。
その女子生徒は、まさに生徒会長というような感じの御方で、背中辺りまで伸ばした黒髪を下の方で一本でまとめており、白い肌とよくあっている。
顔はつり目のせいか、少し威圧感があるが、顔全体のバランスが良いため、"綺麗"な人の一言につきる。
身長は170前後のモデル体型で、一般成人女性の平均を超えている。
あ、誤解なきよう忠告しておくが、これまでの長々とした説明は読者のために作者が喋らせているだけで、それと言った所為はない、皆無と言ってもいい。こんなメンドくさいこと、俺が進んでやるわけないだろう。
「佐原高校生徒会長、花京院 桜だ。新入生の諸君、入学おめでとう。諸君らは今日から、この佐原高校の生徒だ。そのことを誇りに思い、三年間の高校生活を過ごして欲しい。以上だ」
おぉ、挨拶が短い、素晴らしい。
俺の中での生徒会長への好感度が上がった。
この後も色々とあって、入学式が終わった。
まぁ、終わったと言っても、まだこれからクラス発表とか、色々あるんだけどな、嗚呼、メンドくさい。