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よく物をくれるんです

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

とあるキャラのイベント見てたら、ちょっと思ってしまったんですよ。

「よく、物をくれるんです」

彼女はその仄暗い瞳に殊更陰を入れて、ただぽつりと呟いた。そしてその呟き一つで、誰の事を指しているのか直ぐに分かった。


人目を引くような派手な身なり。明るくも掴み所のない物言い。一見しただけで脳の危険信号が鳴り響く。そんな胡散臭い人だった。そしてその見た目に削ぐわず、非常にやり手でもあった。

そんな彼は人に対してよく物を送る。それが事務的、親身な関係に寄らず。

ある時は金銭、ある時は小物、ある時は服。兎にも角にも彼が『これからも良しなに』と思う相手には巨額の贈り物をする。

ある時、その“貢ぎ癖”とも撮れる様な癖に辟易し、断りを入れたことがある。

――そういうの、興味無いから。良いよ。わざわざわ贈らなくて……。

そういうと彼は一瞬、虚を突かれた顔をした。しかし其れを打ち消すかの如く、何時もの飄々とした笑顔を浮かべると、持ってきた贈り物を自分の腕に抱き寄せた。

――そう。悪かったね……。

あの虚を突かれた顔から笑顔に戻る時の刹那の間、彼が物凄く傷付いた様な顔をしていた。それはまるで気に入った相手から『アンタの事嫌いだから』と面と向かって言われた時の様な。

私は踵を返して私から距離を取ろうとする彼に向かって、聞こえるように叫んだ。

――そんなのなくてもアンタとは仲良くやってきたいと思ってるから、だから要らないよ。

それからはなんと言うか、過度な貢ぎ癖は無くなった。利害なくとも一緒に行動してくれると相手だと、分かってくれたらしい。


「不器用……なんだよねぇ。こう、ビジネスのやり方が染み付いてしまってるのか分からないけど。物がないと録に自分を見てくれないと思ってるのか知らないけど」

器用そうになんでも出来そうな外見してるのに、実際は自己肯定感が皆無で、物がないと自分の話なんか録に聞いてくれないと思ってる節がある。

実際、ビジネスは互いの利害一致によって成り立つものだ。だから自分が価値のある人間だと知らせる為に、贈り物をすること自体、悪い事ではないのだが。

「そんなことは……無いのに……。話し掛けてくれれば、傍に居るのに……」

久方ぶりに、残ってるクエストクリアするかー。なんて進めていたら、『君は本当に!!』なんてことがあったんですよ。


飄々としていて、やり手なんです。

んでもって物をくれる。お金もくれる。

『ほんのお礼だよ』なんて言いながら。


でもよくよく見ていると、すげー不器用。

本質的な話をするにしても凄い周りくどいし、物を送ることでしか積極的じゃない。

例えばこんな『今度一緒に行こうよ。何か買ってあげるからさ』って言葉。

最後の一文余計だわ。消せ。○○○○○○○!!


イベントした時も、面と向かって『おめでとう』って言うんじゃなくて、『○○から聞いたよ。これ祝い品』なんて感じで送られて来るんですよ。

配達じゃなく、面と向かって『おめでとう』で良いわ。

なんなんだ。限定模型とコインとお菓子大量って。嬉しかったけど!!


でもストーリー読んでると、自己肯定感がマッハで低くなる事柄ばかりなんです。

だからもう、ビジネスライクな感じでしか人と接せないのかも知れない。


そう思うとやっぱり悲しくなりました。

何か施さないと、施し返してくれない。

そんな根底が見え隠れしていて。

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