勇者パーティーvs魔王 だと思ってた
この世界に来て三年。ようやくここまで来た。と言っても日本には何日か毎に帰ってはいたけれど。壁を越える時に元の時間に戻れるのが珍しい世界だと思ったけど、体付きとかは変わるから同級生には驚かれたな。
「お前が魔王だな」
「さよう。勇者タケミチよ。よくここまで来た。私が魔王だ。魔王城の玉座にいる私が魔王でない通りがなかろう」
魔王からオーラを乗せた声で返ってきた言葉は、背後に控える仲間たちを一瞬恐慌状態にするが、即座に状態異常回復魔法で対処する。
「キュア!大丈夫か!?」
なんとか大丈夫そうだ。勇者補正があっても本職のヒーラーじゃないから心配だったが、よかった。
「さすが勇者。と言ったところか。私のオーラに耐えるとはな」
そう言いながら魔王は笑っている。少し芝居かかった感じがするのは気のせいだろうか。それに何か既視感がある。
「ま、そこらの戦士とは違って視線をくぐり抜けてきたからな」
「ほう。ではこれならどうだ」
魔王は玉座から立ち上がり、前方に手を伸ばすと魔力を込める。上か!
上からの光がなくなり、足元に影が出来るも、狙いが俺だった結果、後ろにいた仲間たちの援護が受けられた。
「アイアンフィスト!からの昇竜脚!」
仲間の剣闘士ユージーンが光を遮った正体を殴っては蹴飛ばし、魔王の横に飛ばした。
どうやら棒状の分厚い丸めの柱のようなものが降ってきていたようだ。底が平らなのはどうして何だ。
「助かった!カルメラ!バフを!」
後ろに控えていた魔法使いのカルメラが手を伸ばすとパーティー全体のステータスが上がるのを感じた。
「全力バフかけたからね!?みんな保っても五分だよ!」
いつもは様子見バフで長時間保たせるカルメラが瞬発性を重視したってことは……。
って考えてる暇はないな。
「ユージーンは俺を投げ飛ばせ!カルメラは障壁を張れるように待機!イーナは狙撃!」
「やってるわよ!あの魔王耳掻きしながら私の矢を片手で弾いてやがるわ!」
正直、魔王にイーナの弓矢は通じないが、片手を使わせているだけでもすごいと思う。
敵の注意をひいたり、矢での状態異常が主戦場なのだが、魔王相手では通じないと分かっていても闘ってくれている。
「ユージーン!準備は!?」
「もちろん出来ている。飛べ!」
拳を構えるユージーンの元にバク宙し、拳の上に乗る。もはや投げ飛ばすというより殴り飛ばす形だが、そんなことは些細なことだ。
「最速で最短で決めてこい!」
ユージーンの拳に溜まってた魔力が俺の足に伝わる。熱い。想いと力両方を込めた魔力。
着地時に膝を曲げ、跳ぶ準備をしていた俺は、その魔力との反発を利用して射出される。
「魔王!お前は俺が一撃で倒す!必殺!月牙臨界丸!」
前回転しながら剣から魔力を込めた斬撃を飛ばしたら即座に回転を止めて納刀し、左手から後ろに魔力を飛ばして更に加速し、右手から乱回転した魔力の球をつけて俺自身が追撃する奥義だ。……日本の漫画の必殺技を持った結果の産物だ。
魔王は目の前の技に一瞬驚いたかのような顔をしたが、フッと笑ったかと思うと今度は両手を前に伸ばし、右手では魔力を使って障壁を張る。
右手で張られた障壁で先行させた斬撃は逸されたが、逸らし方のミスか、魔王のツノを掠めて飛んでいった。
左手は俺の残った技を受けるための障壁を展開し……違う!あれは!?
「な、そんな馬鹿な!」
後ろからユージーンの驚く声が聞こえるが、俺も一瞬躊躇したが、もうこの速度は止められなかった。
俺とユージーンが、三年修行して習得出来なかったあの技をどうして魔王が……?
「ふぅっん!」
魔王は一歩踏み込み、その踏み込んだ勢いのまま俺に対して突撃ジャンプをして明らかにこう言った。
「千鳥!」
うわぁあああぁーーーー!ヤメロォぉ!二重の意味でやめろぉぉぉおお!
という心の叫びも虚しく、お互いの必殺技はぶつかる。正直もう正体は何と無く分かっていたが、この魔王も異世界人だ。
どう見ても歳上だが、発想が俺の時代のものだし、視界の端に横切ったさっきの柱も、よく見たら柱じゃなくてコケシだし……。
じゃなくてだな!?このままじゃお互いの腕が炭になる!なんとか左手の魔力加速で離脱を!
結論から言うと離脱は出来たし、腕も無事だった。骨折やら裂傷やらが物凄いが……。
魔王のほうは裂傷はしているようだが、動かしているところを見ると骨は無事のようだ。しぶとい。
そんなことよりも気にかかることがあった。
「おい魔王!何でお前それを使える!」
「それというのはこの技か」と、魔王は手に魔力を貯めて再現する。
「それだ」
「こういう技があるのだよ。雷を切ることの出来る速度を出せるというな」
ああ。偶然じゃないわこれ。
「……なぁ、魔王。あんたそう言えば名は?」
「魔王だが?」
「いや、そうじゃなくてだな。もっとあるだろ?」
「魔王と呼ばれてるんだから魔王に決まっとろうが。サイトウなんぞ知らん」
そうか。お前サイトウっていうのか。
「すまんすまんサイトウ」
「しまっ……!」
「お前日本人だな?千鳥って言ってたしな?」
そう言いながら、俺は仲間の元に下がって腕を組む。なんならそこに胡座をかいて座りさえした。
「……なんだと?お前日本を知っているのか」
魔王もまた力を抑えて玉座に座り直す。
「ああ」と答える。
ユージーン・カルメラ・イーナの三人はその光景に唖然としていた。
「なぁ、どうなってんだこいつは」
ユージーンは二人に話しかける。
「知らないわよ。なんかニホンがどうとか言ってるけど」
「えっと確かタケミチ君の故郷の名前がニホンだった気がする」
「ああ。最初会った時に変な格好してたタケミチがそう言ってたな。何度か話も聞いた」
三人はどうするか話をするが、結果が出ないので警戒態勢のまま話を聞くことにした。
「俺は三年前に日本から異世界召喚で連れてこられた勇者だからな」
正直に話して良いものか悩んだが、どう考えても同郷なので話してみることにした。
「……では何だ。お主は三年必死になって強くなって私を殺しに来たと」
「ま、ぶっちゃけそうなる。まさか日本人だとは思わなかったが」
もうここまで来ると戦えない。俺は剣を鞘ごと腰から外して、横に置いてしまったどころか、アイテムボックスからクッションを出してくつろぐ気になっていた。
「何をしておる……?」
「いやだってサイトウ日本人だし、日本人同士で戦う?」
魔王は、呆れ顔でポカーンとしていたが、高笑いした後に「そうだな」と口にした。
「では私にもそれを寄越すのだ」
魔王はクッションを指差す。そんなに欲しいかこれ。こっちには無いもんだもんなこれ。
「ほらよ」
薄い魔力球に入れてバレーボールの要領で飛ばして、頭上で解除するようにした。おおナイスキャッチ。
「これだ。このビーズのいっぱい入った感じ……?待て、勇者タケミチ」
「なんだよ」
「これは何で出来ている」
「何って、普通の布とクッション用のビーズだけど」
「この世界にないはずのものだ」
あ。そうか魔王はこの世界に来て帰れない系なのか?。
「いや、あっちで買ってきたんだよ。要るんならやるぞ?また買ってくるから」
ガタッ!っと言い終わる前には凄い勢いで魔王は立ち上がってこっちに歩いてくる。
クッションを抱き締めてるので、緊張感も何もないが、こっちの三人が警戒するからやめてほしい。
「……つまりなんだ。お前は行き来が出来るということか?」
「あ、ああ。そうだよ。……とりあえず離れてくれ」
魔王はスマンと言って離れて、近くでクッションを置いて座る。
「なんだ?欲しいものでもあるのか?買ってこれるものなら買ってきても良いぞ」
ま、人間に危害を加えないと約束するならだけどな。
「いや、欲しいものはないんだが、残してきた家族が心配でな。生きてるかどうか。事故で死んで魔王になったから余計にな」
……なんだよ。良いやつじゃん。
「なぁ。なんで家族が心配になるような感情があるのに魔王なんてやってんだよ」
「魔族が困っておって助けていたらいつの間にか魔王にな。人間を襲っていたのは古い態勢の者か私を落とそうとしていた一部のものだ」
「つまりサイトウは悪事を止めてた側と」
「そうだ。反撃はあっても、こちらからの進行や戦争を私の意思では行っていない」
その言葉を聞いた時、後ろの三人から魔力の気が緩やかに消えた。
「タケミチ君。クッション三つ」
イーナのその言葉に反応して、クッションを三人に投げると、三人とも武器を横に置き、腰を下ろした。
「もう。苦労してここまで来たっていうのにこんな幕引きなんてね?魔王さんも苦労してるのね」
カルメラは腰から小瓶を取り出して飲んだかと思えば、中身の残った瓶を魔王に渡す。
「なんだこれは」
カルメラの飲みかけを魔王は少し躊躇いながら飲むと、咳き込む。
「ゴホッ!……酒か!?しかもそうとうな火酒じゃないのか!?」
むせながら喋る魔王に腹を抱えながらカルメラは親指を立てて正解と答える。
カルメラ……というか、実はエルフのカルメはお酒に超強い。果てはドワーフに勝てるらしい。
「お前はこんな時にまで酒を持ってきてたのか。戦闘に無駄なものは置いてこいと……」
ユージーンは真面目が過ぎるが、そもそも道中の敵戦でよく割れなかったな。
カルメラが酒を飲ませるってことは気を許したってことだ。イーナとユージーンは顔を見合わせて笑っていた。
「勇者よ。お前たちは仲が良いのだな。笑顔が溢れておる。私の家族もよく笑ってた」
魔王はいつの間にか自前の酒瓶を持って、飲んでいた。
「そりゃあ仲間だからな。楽しくやってなきゃこんな旅やってられんかったって」
それを聞いた魔王は、歌を歌い始めた。日本の有名歌手の歌だ。確か流行ったのは五年ぐらい前か。
「サイトウいい曲知ってんな……ん?待て、魔王がこの世界に来て何年だ?」
この曲が流行ったのは五年ほど前だ。
「私がこの世界に来て帰れなくなって三十五年だが、勇者はそんな昔の歌を知ってるとはやるではないか」
「違う。そうじゃない」
俺は立ち上がってアイテムボックスの中を探す。小さいからいつもどっか行くんだよなぁ。あ、あったわ。スマホ。
「ほれ。見てみろ」
「……どういうことだ勇者よ」
そう。俺が行き来しての時間固定はあくまでも俺だけに限る。本来の時間逃れだと約七倍この世界が早く時が進んでることになる。
「その曲は五年ぐらい前に流行ったんだよ。日本じゃな」
それを聞いた魔王は立ち上がり、俺の肩をグッと掴む。
「じゃあこの歌の歌手はまだ現役なんだな!?」
「あ、ああ。この前テレビで観たぞ。なんか旦那が亡くなって丁度五年って……言って……まさかお前!?」
魔王は俺の肩に置いていた手の力どころか、足の力も抜けて、その場に崩れ落ちてしまった。
咄嗟にクッションを差し入れていたユージーンはスゲェと思った。
「うぉーーーー!生きて……生きていたのか……」
家族旅行で乗っていた車と、大型トラックがぶつかったらしい。運転席側に突っ込んできたトラックに対して避けきれなかったのが最後の記憶だそうだ。
「その事故なら多分日本中が知ってる。有名な俳優さんが家族旅行で家族を守って逝ったって」
魔王の芝居かかった感じがしたのはそういうことか。この人は有名な若手俳優さんだったのだ。
「まさか世界を救うドラマを演じていた俳優が別世界で魔王なんてやってたとはな」
「私の前世を知っているのか?転移なので正確には前世ではないのだが」
奥さんが有名な歌手だし、そんな人が愛した俳優なんだからテレビも多く出てた記憶。
「奥さんが有名だったし、サイトウもそこそこ活躍してたから、葬式も盛大だったぞ」
そういって俺はスマホをネットを繋げる。意図して繋げる時は時空の同期が出来る親切仕様。
「えーーっと、あ、あったあった。ほれ」
動画投稿サイトの当時のニュースを再生してやる。正直一週間ぐらい引っ張られてたニュースだった。
奥さんと子供は車椅子で参列者に挨拶していた。
『この度は旦那の葬式にこれだけの人が集まってくれたことに感謝をしたいと思います。この子と私を助けた勇姿を忘れずに生きていこうと思います。皆様の涙は彼に届いていると思います』
それから色んな話があった。出逢いとかやった役の話とか。子供との話とか。
魔王はそれを涙を流しながら聞いていた。仲間達も三人とも泣いていた。
俺は……そうだな。魔王の酒を飲んでたな。途中から塩辛かったのは気のせいだ。
「ありがとうタケミチ。これで悔い無く終われる。姿も見られたし、無事も確認できた。これで思い残すことはない」
魔王は玉座まで戻ったかと思うと、上着から腕を抜き、上半身を露わにして小刀を取り出した。
まてまてまてまて!
「玉座で死んだほうがそれっぽいだろう。すまんが介錯を頼む」
まてまてまて!
「お前ら止めろ!」
三人にどうにか怒号に近い声量で指示を出すと、魔王の身体と小刀の間に障壁が張られる。カルメラが戦闘中に準備していた物が杖に待機させてあったものだ。
障壁は普段は白だが、ユージーンの緑とイーナの赤が混ざっていた。三人分の魔力障壁だ。
「死なせてくれ。私が命じたわけではないにしても、部下のしでかした責任を取れせてくれ。いつか無事だけでも確認出来れば死ぬつもりだったのだ」
それまでは死ねない。そう頑張ってきたんだろう。孤独に。
「それだけでいいのか?」
「……なに?」
「確認だけでいいのか?」
「何を言っている?」
「会わなくていいのかって話をしたいんだが」
俺はあるものを指差す。
魔王はその指先にあるものを見てハッとする。
「ああ。そうか……そうだな。そいつを買ってくるって言ってたな」
カランっと魔王の手から小刀が落ちる。後ろの三人も魔力障壁を解いたのか、クッションに倒れ込んでいた。戦闘後より疲れてんじゃないか?
「んでどうする?一緒に帰るか?流石にサイトウの見た目やら歳は変えられないから、そのままになるけどな」
流石に若返りとか変身系は俺には使えない。
「そこは何とかなる。魔王とはいえ、街に出るときは変装だとかをしないといけないからな」
魔王が指を鳴らすと、魔王がズレて日本人の若者に変わる。
「やっぱり格好いいな。流石世界を救った英雄だよ」
「英雄"役"な。タケミチは本物の英雄だろうが」
ハハハっと全員が笑う。敵も味方もない笑い声しかなかった。
「じゃあ行くか」
「待って待って!タケミチ君!国王に報告が先!」
あ。そういうの忘れてたわ。どうすっかな。面倒だから記憶水晶に今の記憶して渡してもらうことにする。
アイテムボックスにあったはずだ。一日以内の記憶から映像を保存出来るやつ。結構高い。あった。あった。
「じゃあこれ。記憶水晶にさっきのやりとり記憶しといたから国王に報告頼むな」
酒の小瓶を割らなかったカルメラなら間違っても割らないだろうと、カルメラに渡す。
「あ、ちょっタケミチ!まちなさ……」
なんか言いかけてたカルメラたちを転移で王都の王の間に飛ばした。任せておけば大丈夫だろ。最後ってわけでもないしな。
「今度こそ行くかサイトウ」
「ああ。だがどうやっていくつもりだ」
俺は手を空にかざして魔力を込めてゲートを作る。普段なら自分だけだが、他人もとなると魔力が五倍くらい必要になる。
「行くぞ!」
「ま、待てえええぇぇーーー!?」
秒で減る魔力の限界が来る前にゲートに飛び込むと、地球の日本に着いていた。
ゲートの先は俺の家のゲート用の部屋。認識阻害の張られた隠し部屋だ。
二人して部屋から出て、外に出る。
「感想は?」
「…………」
「泣いてんのか?」
「…………」
「ま、取り敢えず」パシャ。
サッサッサ。これで良いだろう。
「何をした。タケミチ」
「いや、どうサイトウの奥さんに会おうかと思ってさ。ほれSNSで本人に言ってみた」
「は?」
ま、十中八九悪戯だと思われるけどな。写真付きかつ知らないアカウントから、死人に会わないかって言われりゃあ。
「あ。そうじゃん。サイトウってSNSはやってたか?」
「何個かやっていたはずだが」
「パスワードは覚えてるか?」
「……妻の誕生日だ」
「じゃあ後は分かるな?何をするべきか」
俺は魔王……いや、サイトウに魔法のかかってないスマホを渡す。流石に五年で劇的にスマホの操作が変わることもないしな。
「RINEのパスワード入れて使えるとか、サイトウのアカウント乗っ取り放題じゃねぇか」
横から覗いていた俺は爆笑していた。
「……そうだな。だが今はそれが功を奏したと言える」
サイトウは、奥さんとのRINEを開くと、また崩れ落ちていた。泣きながら画面を見ていた。
死んでからサイトウに宛てられた短い言葉。
『ありがとう。あなたのおかげで私たち三人は無事よ。これから大変になるけど、空から見ていてね』と、小さな赤児の写真と一緒に。
むず痒くなった俺は、通話ボタンを横から押す。
「な!?」
正直さっきのSNSの連絡ですら怪しいのに直後のRINE通話。悪戯にしてはやりすぎである。悪戯ではないが。
通話ボタンを押して一分ぐらいが経とうとしてたとき。
『はい……』
音が。声が聞こえる。テレビでよく聞く声だ。
「う、ううう………」
『あの。旦那の勝手に使わないでください!警察に言いますよ!』
電話の先から怒号が聞こえるが、サイトウは奥さんの声に感動して動けないでいる。
「しょうがねぇなぁ」
横から内カメラモードにする。
『な……!んん!ー??!?』という声の後、バタバタガシャガシャ音がする。どうやら驚きすぎてスマホを落としたか何かあったのだろう。
「だ!大丈夫か!怪我はないか!」
今の音で冷静になったのか、サイトウが電話に話しかける。
「どうするよ。多分向こうごちゃごちゃだぞ?一応電波から辿って場所特定できたけど」
「ゲートは出せぬのか!?」
「サイトウか俺一人なら行ける」
「分かった。じゃあ行って説明してきてくれ……」
おい魔王がこんなことで躓くのかよ。
しゃあねぇな。
「ほい」
「ちょっ!?」
ゲートを横じゃ無く足元に展開する。勿論サイトウの。
「行ってこい」
「あー。ええっと」
「……?ん?何が……?」
「ねぇ、おじさんだれ……?今どこから来たの?」
「あ、あうー?あうー」
「ただいま?」
「じゃ、俺はまたあっち行ってくるか!あ。あいつらにお土産にワクドナルド買ってくか」
あーでも、もっとオシャレなのの方がいいかな。