表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

バリンッ!!

作者: 騷音 翠

毎年恒例の取り敢えず1つは投稿しようのアレです。

 鏡の割れる音がする。

 あなたは聞こえた音に意識を引っ張られ、つい辺りを見回してしまう。

 そうして鏡を見つけたら最後。あなたの命は奪われてしまいます。



 鏡の割れる音がする。

 それはあなたの心に巣食う魔物が、異なる世界への扉を見つけた歓喜の叫び。

 心の内という世界から、現実世界に現れるための鏡。


 鏡は現実世界と鏡の世界を繋ぐ道。それはあなたの瞳との合わせ鏡によって、より強固な道となる。

 魔物は無抵抗な鏡のあなたを喰い殺し、そして現実世界への道をこじ開ける。


 現実世界に現れた魔物は二度と心に囚われないように先ずあなたの命を奪う。そうして真に自由となった魔物はその心の思うままに……。




 ターンッ!!

 深夜。ようやく作業を終えるあなたは、つい強くエンターキーを叩いてしまう。

 時計を見れば日付が変わってからしばらく経っている。窓の外は当然と言わんばかりに暗い。

 緊張の糸が切れたのか、大きな睡魔が襲ってくる。



 ……ナニカが割れた音がした。

 その音に驚き顔を上げれば眼の前には作業していたときとは違いパソコンのモニターには自分の姿が映っている。部屋中を見渡しても割れたような物は見つけられない。

 安心したあなたはふと、もう一度モニターを見た。


 先ほどとは違い自分ではないナニカが見える。

 そのナニカはこちらに手を伸ばしている。



 ――バリンッ!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ