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ゲーム世界に三年居た俺は女剣士に見下されました④

【夕日森】



 さーってと。またまたダンジョンだな。


 夕日森は、難易度的にはそんなに難しくない。アマノとサニーでも充分戦える。俺はまた見学してても大丈夫だ。


 でも……今回は俺も進んで戦う。


 なぜならあの女に先を越されたくないからな!


「ぐふふふ……」

「ユッキー。また笑ってるよ?」

「見ちゃ駄目よ。他人のふりしなさい」


 夕日に染まって、全部の木が赤く見える。年中紅葉みたいなもの。それが夕日森の名前の由来だ。

 そんなに入り組んだ森じゃない。そこそこ広いけど、夕日森で迷うなんて話は聞いたことないしな。モンスターは植物系が多いから、赤色魔法が有効だ。まぁ、俺は関係なくぶった切るけど。


「よし。行くぞ!」


 コマンドを開き、一つの色魔法を選択する。緑色の光が俺たちを包み、頭の上に【速度アップ】の文字が出た。


「なにこれ?」

「緑色魔法の【ウインドラン(風走り)】だ。風の力で移動速度が一定時間上がる。これで一気に駆け抜けるぞ」

「ユッキー。珍しくやる気だねー? レベルマックスで敵が弱すぎてつまらないって言ってたじゃん?」


 サニーに一回、俺のステータスを見せたらめっちゃ驚いてた。これから一緒に冒険するんだ。さすがに俺のことを話しておいたほうがいいと思ったからな。


「ぎゃふんと言わせたい奴がいるからな。今日の俺はやる気だぜ」


 エクスキューショナーを背中から引き抜いたのと同時に、モンスターがぞろぞろと出てきた。

 あれは【ラフレシア】の集団だな。真ん中に一体、【ドリアード】も見える。でかい花だけ容姿の化け物系統ラフレシアに対して、ドリアードは女の子型だ。アマノが食いつきそうだな。まぁでも、


「ドラゴンファング!」


 関係ねぇ。まとめて吹っ飛ばす。

 具現化された闘気が、竜の形を成して、まとめてモンスターの群れを飲み込んだ。

 一撃必殺最高! ちなみにこれでも相当手加減してるからな!


「走るぞ! こぼれたモンスターを狙い撃ってくれ!」

「了解ー」

「……なんかあんたに命令されるの嫌ね。死にたくなる」


 おい。言い方。俺に指示されるのは死にたいほど嫌なの?






ミ☆






 数時間後。

 俺たちは(主に俺だけど)調子に乗ってモンスターを倒し続けた(もう一回言うけど、主に俺が)。


 その結果……。


「迷った」

「……死ね。ドリアンを一気食いして死ね」


 ドリアンは食うと意外と美味いぞ。


 おかしいな……こんなに複雑な構造してなかったぞ。この森は。ほとんど直線の道が続いてるはずなのに、やたらとぐねぐねした道ばっかりだったし。それに、通る度に道が変わってる気がする。

 迷いの森? いや、そんな仕様じゃなかったぞ。夕日森で迷ったなんて話は聞いたことないって、さっき考えたばっかりだったのに。


「他の人たち全然見ないねー」


 確かに。町長の話じゃ二十人ぐらいの冒険者がこの森に入ってるはずなのに、一人も見ない。うぅん……どこかで行き違いにでもなったのか?


「くっそ……あの女に先を越されちまう……」

「……そもそも、さっきの女に倒せるの? 四角って奴」

「……」


 それはなんとも言えない。

 いや、レベル的にはきついと思うけど。それは四角が、本当に俺が知ってる四角ならって話だ。

 なんか色々とおかしいところがあるからな。俺も確実とは言えないんだ。

 ……できれば俺の知ってるあいつじゃないと助かるんだけど。


「……ユッキー」


 サニーが俺の服を引っ張って、ある方向を指差した。

 ガサガサと、茂みが動いている。モンスターか?


「先手必勝!」


 エクスキューショナーを振り上げて、茂みの中にいる奴を一刀両断しようとした。

 ……が、その手が止まる。

 茂みから顔を出したのは……小さな小さな、それは小さな。


「……竜?」


 赤い竜だった。

 こんなの、この森にいたっけ? 俺でさえ見たことないぞ。


「「可愛いぃぃぃ!」」

「うぉ!?」


 ものすごい勢いで、俺は跳ね退けられ、アマノとサニーが小竜に群がる。わざわざ俺を跳ね飛ばさなくてもよくない? それに可愛いって……たぶんモンスターだよ? こいつ。


「なにこの子……罪なぐらい可愛いじゃないのよ!」

「この丸い目が最高だねー!」

「……きゅ?」

「「泣き声も可愛いぃぃ!」」

「……」


 駄目だ。もうこの二人は止められん。

 サニーに抱きかかえられた小竜は、敵意がまるでない。むしろ撫でられて気持ちよさそうに目を細めてる。攻撃してくる心配はないみたいだな。


 ……つーか、竜って「きゅ」って鳴くの?


「……」


 俺もおもむろに小竜の頭を撫でようと手を伸ばした。


「うぎゅー!?」


 めっちゃ唸られた。


 ……可愛くねぇ。


 所詮は可愛い女の子にしか心を許さないってか? 人間もモンスターも同じだな。これだからオスってやつは。

 ……気持ちはわかるけどよ! 俺だって可愛い女の子に触られるのはいいけど、男に触られるのは気持ち悪いだけだ。だって俺もオスだもん。


「小さい翼だねー。さすがにまだ飛べないのかな?」

「牙も爪も全然痛くないわ。丸くて可愛い……」

「きゅー」


 付き合ってたら時間の無駄だ。放っておこう。俺は周りを見渡して、道を探した。絶賛迷子中なんだよ。そんなトカゲに構ってる暇はないんだよ。


 ……おっと、このトカゲと違って、今度は敵意満々の奴らがいた。ラフレシアとドリアードの団体だ。かなりの数だな。


「おい。団体さんだぞ。戦闘だ戦闘」

「顎を撫でると目を細めるよー」

「……(可愛さのあまり言葉にならない)」


 おいコラ。聞けよ。ナチュラルにシカトはやめよう? 軽くいじめだよ?


 まぁ別に俺一人で問題ないどころか、おやつ食べながら片手間に相手できるけど。


「……きゅー」

「ん?」


 小竜がモンスターの大群に向かって小さく鳴いた。鼻をピクピクと動かしながら、サニーの腕から羽ばたき、三メートルほど上昇。小さな口をあんぐりと開けて、


「きゅー!」


 うぉっ!? 炎吐きやがった!?

 ドリアードとラフレシアの大群は、炎に焼かれてあっという間に全滅した。

 おいおい。今の中級赤色魔法レベルの炎だぞ? なにもんだ? この小竜。少なくとも、この森に生息してる雑魚モンスターじゃなさそうだ。


「すっごーい!」


 パタパタと降りてきた小竜をサニーが抱きとめる。


「飛べるんだね! 【アカム】!」

「こんな小さな翼で飛ぶなんて……健気。羽音も可愛い……」


 お前ら、注目する所そこじゃなくね? 可愛い羽音ってなんだよ。アマノは可愛いと思う部分のジャンルおかしくないか。ちゃっかり名前付けちゃってるし。アカムって、アカムレッドから取っただろ? いくら赤いからって、自分の国の名前から取るんじゃないよ、王女様。


 怪しい……この森に生息するモンスターじゃないってだけでも怪しいのに、レベルもかなり高そうだぞこいつ。女どもは見た目にすっかり騙されてるけど。警戒はしておいたほうがいいかもしれない。


「見つけたぞぉ!」


 奇声に近い叫び声が聞こえて、黒い影がいくつも空から降ってきた。矢印みたいな尻尾をはやして、紫色の体に小さな羽。黄色の目に角。典型的な悪魔みてぇな姿だ。


 ……うわ。また亜種かよ。


 亜種の【ファミリア】たちだ。亜種としては下級だけど、数が増えるとちょこまかと面倒な奴らだ。


 ファミリアもこの森にはいないはずだけど……こいつらに関しては、四角が連れてきたのかもしれないな。四角の紅炎は、主に亜種を手下に持ってるし。


「きゅ~……」


 アカム(この際だから俺も使う)が怯えたような声を出して、サニーにしがみ付いた。明らかに、ファミリアたちを見てからだ。


 ……まさか見つけたって、アカムのことか? なんだか面倒なことになりそうだな。


「ストップ。フリーズ。今すぐ止まれ。それ以上近づくな。」

「あ? 止まれは一回でいい。言い方変えてるだけで意味は同じだろうが。人間」


 亜種のくせに的確にツッコミやがるなこいつ。

 見たところ……二十匹~二十五匹ぐらいか? 得物は小さな鎌だけ。相手にするのは楽勝だけど。せっかくだから少し情報を聞き出すか。


「お前ら、この小竜を探してたのか?」

「そうだ。大人しく渡せ。その【サンセットドラゴン】は我々の物だ」


 サンセットドラゴン……?。

 それって確か、夕日森に眠ってるって言われてる伝説の竜じゃなかったか?

 え? うそ。こいつが? 全然見えん。

 それにサンセットドラゴンは、数百年前の戦争で森が荒らされたときに一回目覚めて、クロックとホワイトシロンに殺されたって聞いたぞ。


「きゅ~……」


 こいつらを見て、アカムは完全に怯えている。たぶん、ずっと追いかけまわされたんだろう。ファミリアは大群で相手にすると、逃げるのは難しい奴らだ。


 ……こいつらがサンセットドラゴンを探してるってことは、四角が探してるのは、イコール、サンセットドラゴンってことになる。


 なんのためにだ? こんな小竜を捕まえたところで、何の役に立つって言うんだ。


 ……まぁ別に興味ねぇけど。四角の目的なんか。


「……ユッキー」


 怯えるアカムを安心させるように、ぎゅっと抱きしめたサニー。


「アカムが怖がってる……この亜種、みんな悪者だよ! アカムを渡したら駄目!」

「……」


 興味はねぇけど……。

 どう見たって、あっちが悪者だよな。こいつを守る理由は、それだけで充分か。


 俺とアマノは武器を持って身構えた。


「残念だけどな。うちのお姫様が渡したくないって言ってるから……お前らの要望は却下ってことで」

「……ならお前らをぶっ殺して奪うだけだ!」

「台本通りの台詞をありがとよ。殺せるもんなら殺してみろ」


 神眼。


【ファミリア Lv20】


 レベル20か。その程度のレベルで、よくもまぁそんなに偉そうな態度をとれたもんだ。せめて十倍のレベルになってから出直して来い。


 適当に蹴散らす。


「お?」


 ファミリアたちが四方に散らばった。ぶっ殺すとか言っておきながら、身構えてる俺らを無視して、アカムを奪いに行く気だな。させると思ってるのかよ。


「【スパイラルブレード】」


 エクスキューショナーを構えて、一回転。切っ先から竜巻が出現して、それが段々と大きくなっていく。大剣のスキル【スパイラルブレード】だ。衝撃波で竜巻を起こして敵全体を吹っ飛ばす。もちろん、最低レベルで撃ったけど。


「ぎゃあぁぁぁぁ!?」


 ファミリアたちが竜巻に巻き込まれて、体を切り刻まれながら吹き飛んだ。今ので半分は倒したな。

 でも、こいつらは一つ注意しなきゃいけないことがあるんだ。


「アマノ。こいつらの【悪魔の囁き】に気を付けろよ?」

「なにそれ?」

「装備を強制的に外すスキルだ。使われたらすぐに装備し直せ」

「……面倒な奴ら」


 アマノが杖を構えて、コマンドで色魔法を詠唱しようとした……が、俺が今忠告したばっかりのことが起こった。


「な、なにこの声……」


 わかりやすく言えば、黒板を爪でひっかいたような、人間が生理的に嫌がるような音に似た声に、アマノが耳を塞ぐ。

 出たな。これが悪魔の囁きだ。その効果はすぐに表れた。


「あ、あれ?」


 アマノが持っていたはずの杖が、消えていた。正確には、装備を解除されたんだ。もちろん、詠唱しようとしていた色魔法も中断される。


「言わんこっちゃねぇ……すぐに装備画面で装備し直せ」

「わかってるわよ!」


 噛みつくなよ。俺は親切に忠告してやってるんだから。


 杖を装備し直したアマノは、装備を強制的に外されたことにかなりご立腹らしい。ファミリアたちを睨みつけ、コマンドで色魔法を選択した。


「【ウォタルバブル(水泡弾)】!」


 お? いつの間に青色の中級魔法覚えたんだ? アマノも確実にレベルが上がってきてるみたいだな。

 具現化された水弾が、泡のように広がってファミリアたちへと向かって行く。単体専用のウォタルと違って、中級のウォタルバブルは全体攻撃だ。その範囲はけっこう広い。


「きえぇぇぇ!?」


 水弾の直撃を受けたファミリアたちが、次々に地面へと落ちる。そこへアマノの追撃。


「エレカミ!」


 体がウォタルバブルで濡れたファミリアたちに、小さな落雷が落ちた。エレカミは普通単体専用だけど、水を伝わって全体に広がる。このコンボ好きだな。


「ぎゃあぁぁぁぁ!?」


 断末魔の声をあげてファミリアたちは黒焦げになった。アマノの奴、手加減しねぇでレベルマックスで撃ったな。


 残りのファミリアは八匹。正直、俺が出るほどじゃねぇけど。アマノに任せるか?


「ヒロユキ! あんたは見てなさい! こいつらは私が殺るから!」

「お、おう……」


 言うまでもなく、殺る気満々のアマノ。

 本当に「殺る」とか「ぶっ飛ばす」って言葉が似合うな。俺に向かって言ったんじゃないのに、びびっちまった。


 一歩前に出たアマノ。殺る気はいいけど、さっきの俺の忠告を忘れてるぞ。


「きゃあ!?」


 悪魔の囁きだ。しかも、今度は三匹同時に。

 気を付けろって言ったのに……マジックユーザーは不用意に前に出たら駄目だっての。距離を取って、色魔法で遠距離攻撃がセオリーだって。


 ……三匹同時?

 ……あ。


「きゃああぁぁぁぁ!?」


 アマノの武器。防具。装飾品が全部外れて、下着姿になっちまってる。転職のときみたいに素っ裸にならないだけマシか。人の忠告は聞いておこうぜ? しかし、本当になんで転職のときは装備が外れるのと同時に下着も脱げちまうんだろうな? いやぁ本当に、この世界の神秘だ。


 うん。眼福。そして白(何がかはご想像にお任せします)。


 さてさて。よし、次行くか。アマノは慌てて装備画面開いてるし、すぐに動けなそうだ。


「キキー!」

「!?」

「おっと」


 サニーに飛びかかったファミリアをエクスキューショナーで一突き。


「うちのお姫様に手を出そうなんて、レベルが980足りねぇよ」

「くきゃぁぁ!?」


 腹を突き抜かれたファミリアが、悲鳴をあげながら黒い光になって消滅した。

 よし。これで後は七匹。

 つーか、もう面倒になってきた。一気に片付けるか。

 コマンドを開いて、色魔法を選択する。

 上級色魔法を使うのは久々だな。


「【エレカミストーム(落雷嵐】」


 おなじみ、最低レベルだけど。


 空が黄色の閃光で染まり、夕焼けを一時的に隠す。閃光の中から無数の落雷が落ちてきた。黄色魔法の上級【エレカミストーム】だ。落雷が嵐みたいに連続で降り注ぐ全体魔法。おまけに俺の特性色だ。最低レベルとはいえ、この程度の雑魚モンスターなら、当たれば即死決定。


「げぎゃぁ!?」

「くけぇ!?」

「ぷぎゅ!?」


 落雷がファミリアたちを次々と撃ち抜く。

 うん。これで残ってる奴はいなくなったな。レベル20ごときが何匹いたって暇つぶしにもなんねぇよ。


 少し得意げにエクスキューショナーを背中に納めて、振り返った……瞬間。


「ぐぶぅ!?」


 俺の腹に、アマノが正拳突きを放った。俺は仰向けに倒れる。


 な、なんで……?


「……あんた見たでしょ?」

「な、なにを……」

「私の下着」

「……うん。見た」


 素直に認めたのに、腹を踏まれました。


「アカム。もう大丈夫だよー」

「きゅー」


 サニーが高い高いをするようにアカムを抱え上げる。

 大丈夫じゃねぇのがここにいますけど? 現在進行形で腹を踏まれてますけど?


「……つーか。そいつがサンセットドラゴン?」

「なによそれ?」

「夕日森に眠ってるって言われてた伝説の竜だ。数百年前の戦争で目覚めて、殺されたって聞いてるけど。アマノ。いい加減、腹踏むのやめない?」


 このちっこい竜が? 全然伝説の竜には見えないけど。俺にとっては、ただの赤いトカゲだ。オス嫌いでメス好きの。


 大体、わざわざ魔王直属の四角が探しに来るって、相当重要なことだぞ。伝説の竜を捕まえて、一体何する気なんだよ。


「……ん?」


 体がピリッとする感覚。強い魔力だ。

 その魔力を感じた先……道のない森の奥だ。視認できるギリギリの、小さな赤い光が見えた。

 反射的に、コマンドで一つの色魔法を選択する。


「【クリアシールド(透明の盾)】」


 俺がクリアシールドを展開させた、その直後……夕日よりも濃い赤色の炎が俺たちを襲った。


「きゃあ!?」

「あう!?」

「きゅっ!?」


 クリアシールドは防御壁を張って、色魔法を防ぐ無色魔法だ。その耐久度は使用者の知力によって変わる。パーティ全体を囲ったクリアシールドは、炎を完全に防いだ。


 ……やっぱり、相当でかい魔力を感じる。しかも、前に感じたことがある。今の赤色魔法も見覚えがあるぞ。

 ドス黒い炎が混ざった、冒険者が使う赤色魔法とは違う。魔界の力を混ぜた【改造色魔法】だ。


「……俺の【フレアバースト(太陽爆発)】を防ぐとはな。お前は少しマシなようだ」


 ……そして聞き覚えのある声。思わず、ため息をつく。


 はぁぁぁぁ~~~~……やっぱりお前か。


「お前はこの女よりも、俺を楽しませてくれるのか?」


 ドサッっと、地面に放り投げられたのは……。


 全身を大火傷し、小さく呻いているラナフィスだった。


「……まーたお前の顔を見ることになるとは思わなかったぞ」


 ったく、下手したら四角の中で、一番面倒な相手だぞ。


 ……あー実力がって言うか、性格がな?


「楽しませろ……俺を……俺に戦いの喜びを植え付けろぉ! 血を見せろぉ! 真っ赤な鮮血をなぁ!」


 ……な?


 こいつ。ちょっと頭逝っちゃってるんだ。



【四角・紅炎のガンマ 出現】










━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『おまけショートチャット』


「……(頭を撫でようとする)」

「うぎゅー!」

「アカム。鱗が柔らかいね~」

「きゅー」

「尻尾をフリフリしてるわ。ここが気持ち良いのね」

「きゅー」

「……(頭を撫でようとする)」

「うぎゅー!」

「おいコラ。焼いて食うぞ。このトカゲ」

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