プロローグの終わりは近づく
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火曜日から魔法授業がはじまって俺が魔法を使えないということが露見した。
魔法授業の先生には俺からだけではなくお兄様も話をつけてくれたおかけで、魔法授業の時は一人で魔力制御の練習をすることの許可を得た。
それからと言うものもクラスメイト達の俺を見る目に明らかに蔑みの視線を含むものが出始めた。
エトリアだけが、俺に尊敬の視線を向けてくれる。
「魔法が使えないのないんてそんなの師匠の魅力の元ではゴミみたいなものですわ。わたしは全く気になりません」
お前はいいやつだよ、エトリア。
ルルとお前とお兄様だけがこの学校での俺の味方だよ。
それはいいんだがルルの学院での立場が本格的に無くなりはじめていた。
今までは俺の側室候補という噂で直接なにかをされることは少なかったみたいだが、魔法の授業では、2組でソフィア様についで2番目の実力を見せつけて他の生徒達の面目を丸潰れにしたことがそれに拍車をかけたみたいだ。
なので授業以外の時間の時はなるべくルルと一緒に過ごすようにしている。
そのせいでルルは「アル君が私に前よりかまってくれて幸せ~。」っと本気で幸せそうな顔で言ってやがった。
もうこいつは俺が傍に居れば強くたくましく生きていけるんではないだろうか。
そんなことなどがありながら1週間がたった訳だが。
「おい!この無能野郎!お前みたいなやつが貴族の誇りを汚しているんだよ!」
いきなり話したこともない相手にこんなことを言うようなやつが貴族の誇りなんて持っているのだろうか?
こんなアホみたいなことを俺に言ったやつは3組のリーダー、アドメシア王国5大公爵家の一家、ナザルトニクス家の跡取り、マーフィー=ナザルトニクスだ。
御大層に取り巻きをうじゃうじゃ連れてきやがって。
お前の親、領民からの評判最悪なんだぞ?
「これはこれは、マーフィー=ナザルトニクス様。初めまして。ところで私には貴族の誇りを汚したような記憶はないのですが?」
「とぼけるな!公爵家の息子ともあろうものが平民の女なんかと恋人ごっこなんてしやがって!」
「私とルルが仲良くすることに何か問題がおありでしょうか?」
「お前は馬鹿か!身分が上のものに軽々しい口をきくことは罪であると身分法に記されているだろうが!お前はあろうことかその女がタメ口で話してもそれを許容してるらしいな?これが恥でなくてなんだというのだ!!」
ごめん‥‥。俺にはお前の言っていることがわからないよ。
「失礼ですが、身分法には『本人がそれを望んだ場合は以下の内容は適応されない』と記されていますし、そもそも私たちはまだ爵位を持っていません。ただの貴族の子供です。」
「あぁ?そんなこと知るか!!汚れた平民なんぞが俺達気高い貴族と同じ舞台に立つこと事態おこがましいんだよ!!」
あぁ~!!もういらいらする!
なんなの!?こいつは??
身分を守ることは国の秩序を守るためにも確かに大事だが、こいつの場合はもうただ自分は選ばれた存在なんだという優越感に浸りたいだけだろう。
こいつは俺をなめているんだ。
側室の息子だからたいした権力もないと思って。
「そうでしたか‥‥。ところであなたは私の兄であるフレイ=サーリングをご存知で?」
「あぁ?それがどうしたって!?」
「いえ、ただ、お兄様は私のことをそれはそれは大切に思ってくれていまして。しかもお兄様は次期国王である第一王子のシルバ様とも仲が良くいくらあなた様といえど下手に怒らせると家での立場がないのでわ?」
俺には確かに権力はないが、お兄様なら話は別だ。
兄はいずれサーリング家を継ぎ、シルバ様もその優秀さを認めている。
こいつもこの学院でついていけるだけの頭はあるのだから馬鹿ではないだろう。
下手にお兄様の怒りをかうとまずいことくらいわかるはずだ。
「ちっ、この自分では何もできない卑怯ものが!お前らいくぞ」
そう言ってマーフィーは去っていった。
確かに俺はお前のいう通り卑怯者だよ。
だが、そんなこと知ったことか!
今の俺に力はないんだ。力を得るまでは利用できるものは何でも利用してやる!
それぐらいの覚悟がないと運命には歯向かえない。
マーフィーは未来ではルルに嫌がらせをしたり、学院をやめるように脅したりはしたが決定的なことはしなかった。
こいつの相手をしている暇は今の俺にはないのだ。
だが俺の動きが変わることでマーフィーも決定的な敵になることがあるかもしれない。
その時までに俺自身が力を得なければ--------------。
世界は俺が休むことを許してはくれないのだ。
物語のプロローグがいつまでも続くことはないように、
俺達の平穏もいつまでは続かない。
もうじき、プロローグは終わりをつげる。
その夜、俺はやっと新たなアビリティ『刀技』を取得したのだった。




