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ハッピーエンドで終わらせる~未来を見た俺は運命を変える~  作者: 春虎
第一章 悲劇回避へのプロローグ
3/14

ルルの誕生日ドッキリ大作戦

ブックマークして頂いた方ありがとうございます。

これから頑張って少しでも面白くしたいです(´ω`)

  

 あの後「なにソフィア様と見つめあっちゃってんのこの浮気者!!」と罵られ、拗ねてしまったルルの機嫌をなおすために頭をしばらく撫でていた。



 すれ違った生徒達に冷ややかな目を向けられたのは言うまでもない。



 機嫌がなおったルルがオススメのカフェがあるから行こっと誘ってきたので学院を出てそのカフェに向かっている。


 カフェに入ると店員さんとルルが俺に聞こえないようにひそひそと話した後、席に案内された。


 その途中でルルが俺に気づかれないように席に1人で座っている大男に何か合図を送っていた。


 席でしばらく話をしたあと、ルルが挙動不審な様子でトイレに向かった。


 勘のいい人はおわかりかもしれない。----そう。ルルの誕生日ドッキリがはじまるのだ。


『未来旅行』では俺がルルの思った通りに動かず泣いて俺が怒られ誕生会が微妙な空気となるアクシデントか生じたので、ルルがドッキリが終わったあと俺にこういう風に動いて欲しかったということを散々聞かされたので今回はその通りに動いてやろうと思う。



「おい、そこのねえちゃん、俺と遊ばないか?」


 そういって一人の大男がルルに絡んでいる。

 

 なにそのありきたりなセリフ!?っと前回思いっきりツッコミをいれてしまったので今回は同じ失敗はしないよう、この体を駆け巡る衝動を押さえ込んだ。


「な、、な、な、なんですか!?私には‥‥その‥‥心にきみぇた‥‥‥‥決めた人がいるのです!」


 ルルのかわいい大根役者っぷりを温かい目で眺めていると、大男がこちらを向いて


「てめぇがこいつの心に決めた男か?」


 っと話の矛先が俺に向いた。



 さて、これから俺のシーンのはじまりだ。

俺は大きく息をすいこんで


「そうだ!俺がそいつの男だ。お前なんかにはやらねぇよ。」


 体の動作もつけて声の強弱もしっかりつけてセリフを言いきった。

ふふ、俺は演技力には自信があるのさ。


「アル君‥‥」


 何故か大男の後ろのルルが顔を赤らめ涙目になりながら感動を隠せない目で俺を見つめている。

 こいつは自分からはものすごく迫ってくるくせに俺から迫られるのには弱いのだ。


 まさか俺が自分の望んだセリフを言うとは思っていなかったんだろう。

可愛いし面白いのでもうちょっと力をいれよう。


「ほぅ?ならお前はこいつのためなら命をかけられるのか?」


 いきなり質問が思いよ。ルルさん。これ答えさせたいだけでしょ。

   


 そして‥‥



「‥‥‥‥当たり前だ。俺にとってルルは命よりも大事な人だ!」

 

 頭が真っ白になった。

 


 この言葉は自分でもびっくりしたのだ。

 

 演技というのを完全に忘れて真剣に言ってしまった。

 

 『未来旅行』でこれから起こる悲劇の未来を知った事でそのようなことを考えたばかりだから咄嗟に言葉が出たのかもそれない。

 

 「‥‥俺は元冒険者でな‥‥昔仲間と活動していたんだが、その時に仲間の中に好きなやつがいてな‥‥。だがある時依頼の途中で大規模な『黒い霧』が当然発生して全滅の危機に陥ってな‥‥。

 俺はなんとか逃げ出したが仲間も好きだった子もみんな死んでしまったんだ。俺は1人生き延びて死ぬほど後悔した。

 あの時もしかしたら助け出せたんじゃないかってな‥‥。だから、あんたはこの嬢ちゃんを絶対に守ってやってくれ。俺みたいに後悔しないように。」


 大男は涙を流しながら語りはじめた。

これは演技じゃない。『未来旅行』ではもっと訳がわからないアホみたいなセリフで涙なんて流していなかったのだ。

 

 魔力の質、身のこなしからそこらのゴロツキなんかとは違ってこいつは本当に強いやつだと思っていたので、元冒険者というのも納得できる。


 冒険者とは魔物の討伐や、ある素材の採取から犬の散歩までやる何でも屋のようなもので、ギルドと呼ばれる国から独立した組織に所属している。



 おそらく過去の経験からさきほどの俺の演技ではない言葉が心の琴線に触れたのだろう。


 ならば俺も演技ではなくて自分の言葉でこたえよう。


「ああ、任せてくれ。俺は自分が後悔しないように進むよ。ルルは俺が生涯をかけて守ってみせる。」


 そう、口からこぼれでた。これが俺の本当の気持ちなのだ。


「おう、それじゃあ、邪魔したな二人で幸せにな。」


 そういって男は店から出ていってしまった。


 そして----


 「アぁ~るぅぐ~~~~ん。」


 大号泣しながらルルが抱きついてきた。


 周りのルルが雇ったギャラリー(客)も涙を流している。


 

  その後俺たちは店を出てルルを女子寮の前まで送っていくと‥‥



 「ねぇ、アル君」 



 「ん?」


 「さっきのって‥‥そのぉ‥‥‥‥プロポーズ?」


 ああーなるほど、確かにそう聞こえなくもない言葉だったな‥‥。


 「ああぁ、いやその咄嗟に出て‥‥そんなこと考えてもいなかったんだ。」


  そう言うと、ルルは残念そうな顔で


 「そっかぁ」


 「でも‥‥」








 「将来ルルと一緒になりたいって思ってるよ。」


  そう続けた。

  ルルの残念そうな顔を見ていられなくて‥‥

  でも心からの言葉だった。




  「ふふっ、そっかぁー。じゃあまた明日ね。」



  そう言いルルは寮に帰っていった。



  


   さっきの笑顔を見るためにも帰って魔力制御の練習をするか‥‥。






   

  その後寮に帰ってから俺はドッキリのことを思いだした。



  思い返せばあの大男がビックリ箱を俺に渡してドッキリ大成功!!

 みたいなネタばらしだったのだが‥‥。


 場の空気に完全にのまれて忘れていた。





 その2日後ルルから「誕生日プレゼント遅れてごめん!!」という謝罪の言葉と共に腕時計を貰ったのは余談だろう‥‥‥‥。



 ルルのことを馬鹿とかいっておいて俺もどうやら似たようなものだったらしい‥‥。


 まあいいか、本来涙だった結末を笑顔に変えられたんだから‥‥。


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