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箱庭  作者: ゆうとんかち
2/6

三人の距離

ヤンデレ注意⚠️

第2話「三人の距離」

 学校までの道は、昔と変わっていなかった。

 住宅街を抜けて、坂を下りて、踏切を渡る。

 小学生の頃、三人で毎日歩いた道。

 ただ一つ違うのは、並び方だった。

 隼人の右に紬。

 左にエマ。

 まるで逃げ道を塞がれているみたいだ、と

 ふと思った自分に苦笑する。

「何?」

 紬が聞いた。

「いや、別に」

 昔は、こんなに言葉を選ばなかった気がする。

 エマがくすっと笑う。

「隼人、落ち着かない顔してる」

「してない」

「してる」

 距離が近い。

 エマは昔より背が伸びていて、

 覗き込まれると視線の逃げ場がない。

「二人とも、近い」

「そう?」

「普通」

 普通じゃない。

 周りの視線が痛い。

 校門に近づくにつれて、ひそひそ声が増える。

「あの金髪の子って…」

「転校生?」

「隼人と一緒にいる」

 居心地が悪い。

 教室に入ると、さらに視線が集中した。

 エマが隣の席に座る。

 紬は後ろの席を当然のように確保する。

 ――逃げ場がない。

「今日も一緒に帰ろう」

 エマが言う。

「部活ある」

 紬が即答する。

「終わるまで待つ」

「遅くなる」

「待つ」

 なぜ張り合っているのか分からない。

 でも、どちらも譲らない。

 昼休み。

 購買に行こうと席を立った瞬間、

 両腕を掴まれた。

「私も行く」

「私も」

 左右から。

「一人で行けるって」

「ダメ」

 声が重なる。

 その瞬間、

 周囲が静かになった気がした。

 まるで、ここだけ切り取られたみたいに。

 ――箱の中。

 そんな言葉が浮かぶ。

 放課後。

 校門を出たとき、

 隼人は気づいた。

 誰とも目が合わない。

 クラスメイトが、教師が、

 まるで自分たちを避けるように視線を逸らしている。

「なあ」

 思わず口にする。

「なんか今日、おかしくないか」

 二人は顔を見合わせる。

「何が?」

 エマが首を傾げる。

「普通だけど」

 紬が言う。

 普通じゃない。

 でも、言葉にできない。

 気のせいだと思いたかった。

 そのとき、

 紬がふいに隼人の袖を掴んだ。

「ねえ」

「ん?」

「もしさ」

 朝と同じ声。

「ここから出られなくなったらどうする?」

 今度は冗談だと分かった。

 分かったはずなのに。

 なぜか背筋が冷えた。

 振り向くと、

 二人とも笑っていた。

 優しく、

 逃げ場がないくらい近くで。

 ――この世界は、三人だけで十分。

 そう言われた気がした。

 その日、隼人は初めて思った。

 もしかして、自分はもう

 外側には戻れないんじゃないか、と。

連続でもともと3話目ぐらいまで作ってて、それをメモして、これに書いてたんですけど、1話目の、時に言ったように、国語苦手なので、文がおかしいところあったらご指摘お願いします。

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