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2 新手の拷問かこれ!?

昨日から調子乗っちゃいましたねえ。

これ完全に乗っちゃいましたねえ。


――これでただでさえ低いクオリティが更に低くなったらどうしよ……

 見たことが無い場所で、目を覚ました。


 ここは、夢、か。

 この状況完全に死にかけてるやつじゃないか。

 暗く、静かな、寂しい場所だ。

 何処までも広がるグレーの世界。

 こんな所に何時間も入れられたら気が狂いそうだ。

 少し歩いてみる。

 やっぱり何も見えない。

「おーい」って叫んでみる。

 何も返って来ない。

 夢だと思うけど妙にリアルだし、現実の記憶もあるんだよな。

 どうしてこんなことになってるのやら。

 そもそも世間一般で考える夢とかいうものって、もう少し幻想的なとこじゃないのー?

 ラノベとかアニメとかだと、神秘的な場所で神とかが現れて、「貴方を能力持ちで転生させます」とか言って異世界にチート転生するとかがあるんだよね。

 いや無いの?

 こういうのがお決まりの展開じゃないの?

 いやそもそも来世という概念があるのかって話だけど。

 てかなんで夢で意識あるのー?

 とにかく今は進むしかない。


 しばらく時間が経った。

 幸いここでは疲れを感じないので、ずっと歩いていられた。

 だが何も見えない。

 何も聞こえない。

 ……いや、聞こえる。

 何かを言っている。

 誰かの声が聞こえるところまで、やっと、来たんだ。

 これやっぱチート転生モノだろ。

 来世は勝ったな!

 ようやくこの鬱陶しい毎日から抜け出せるぜヒャッホウ!


 てかなんて言ってるのか聞いてみよう。

 魔術でも唱えてるのかな?


「……ニモナイ。ココニハ、ナニモ、ナイ。」


 何ゆーとりますのん。

 何もないけど自分が居ます。

 神様まで無視してくるのか!?

 ああ、理不尽だ……

 まあ気を取り直してポジティブにいこう。

 無視されてるなら神を眺め放題ってことだ!

 こっそり後ろから近づいて眺めてみる。

 お、女神様じゃないか。

 うわぉ、美しい手。

 パーツモデルにでもなれそうな手。

 まあ全身綺麗だから普通のモデルでも良いかもだが。

 手フェチにはたまらん!

 指先は滑らかになっていて、手首はスラッとしている。

 視線を上げて腕の部分。

 しっかりと皮下脂肪が乗っていて、女性特有の感じで妖しく丸みを帯びている。

 それ以外にも、何とは言わんがデーンにスラッにデーンしてるし、顔もバーチャル世界の人みたいに美しい。

 ……鼻血が出そう。

 流石にここで鼻血出すのはシャレにならないから妄想を止めておく。


 ――別の所を見よう。

 その女神様は体だけではなく、声も美しかった。

 もう浄化されそうだ。

 是非是非アンデットになっても貴女が浄化してくだせえ。

 何時でも昇天できますわあ。

 いや、なんかキモいな。

 そうだ、私なんかに似合う女などおらんよ!

 何変な妄想してるんだ!

 さっき止めようとしたばっかりじゃないか!

 普段の似非真面目陰キャを取り戻すんだ自分!


 まあそれはそれとして。

 状況整理しよう。

 ワッツハプン?

 今でも何が起こったか理解できてない。

 現状考察班炸裂させるか。


 まず多分今自分死にかけているんだよな。

 そうだとするとこの身体は今、多分死と生の狭間にいるんだよね。

 三途の川的なところかな?

 転生するのも時間の問題か。

 いやー、楽しみも無かったのに何故か前世に思いを馳せてしまう。

 順風満帆な一生を、終えてしまうのかー。

 順風満帆かと言われると絶対違うんだけど。

 そんな風に色々考えていた。

 多分一時間位お得意の妄想をしてた。

 この自分とかいう人は妄想しかできないそうですね。

 可哀想ですね。


 それでもこの女神はずっとあの言葉を繰り返すだけで、何もしなかった。


 ……なんか聞きたいんですけどー!

 妄想がどんどんどんどん膨らむから何か話してくれー!

 陰キャだから無視されてる?

 神にまで無視されるのか!?

 おい!

 反応してくれ!

 せめて首を縦か横には振れ!

 ……もうキレた。

 よし、強制的に話そうぞ。

 何か知っている事があると思うし、陰キャだけど自分から話しかけようと近づいた。

 しかし、その瞬間、何かに阻まれた。

 バリアと言うよりは妨害的な、うん、これもバリアか。

 とにかくビリってきた。

 静電気苦手なのでやめてもらっていいですか?


 ん、なんか視界が明るくなった。

 どんどん、明るくなって……そして、消えて……

 あーれー。

 女神様助けてー連れて行かれちゃうよー。

 結局能力とかはどうしたんですかー?

 まさか、無能力!?

 それだけはマジで止めてください本当に先程の妄想とかお身体の拝見とかそういうのに関しては心から謝罪したいなと言う風に思っておりまして……


 必死の言い訳も虚しく、やばい状況になった。

 体が、全て動かない。

 マルデラノベトカアニメミタイダナー。


 この状況頭おかしいだろ!?

 これ作り出したやつコウノトリが赤ちゃんを運んでくるみたいな思考してるだろ絶対。


 まあコウノトリがどうとかはこの際どうでもいい。

 そ れ よ り !

 周りの風景が歪んでいく。

 色も変わっていく。

 とても気持ち悪いのに、目も閉じられない。

 やめてくれー!

 空気読め空気!

 ここは空間か。

 空間読め空気!

 ――逆だ逆。

 空気読め空間!

 これでよし。

 いや、全くよくない!

 あー、これは酷い。


 景色がぐらぐらと、段々と壊れていく。

 黒くなっていく。

 誰かの手が見える。

 その手に向かって動こうとする。

 勿論のこと動くこともできなかったけど。

 すべてが闇に包まれていく。

 逃れることができない喪失感を感じた。

 たった一人という感覚になった。

 そして――


 また目の前が真っ暗になった。


 何回気を失えば気が済むんだ?

 今日だけで何回目?

 こんな酷い状況じゃなかったら、

「ずっと寝てなくて寝落ちしてしまったときの光景に似てるなー」

 的なことを言ってるのかなと思ったが、今はそれどころではないな。

 てかまたなんで意識あるんだよ!

 なんだ? 生き地獄か? 新手の拷問か?

 あーもう、また変なのに絡まれた。

 変なのどころじゃないしこれに限っては。


 職員室直行きの方がまだマシだった説あるな。


 どうか転生後は平穏に暮らせますように……

タイトル回収はもうそろそろです。

あとこれから頑張って二章プロット書いていきます。

まだストーリー決まってるの一章だけなんですよ……。

ギブミータイム、ついでにマネー。

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