この空にセカイを描きたいんだ
何かを生み出そうとするすべての人へ
机にひじついて
えんぴつ回して
窓辺の向こうの
街灯見下ろして
見えない星空を
思い浮かべてた
銀幕の向こうで
星が輝くように
夜の帳の彼方に
星が輝いていて
その星の一つに
僕はなれなくて
でも
代わりに輝ける
月と星と太陽を
僕は知っている
その光は、まだ
とても弱いけど
この空にセカイを描きたいんだ
この言葉で
この音色で
この踊りで
この色彩で
何もない僕の中にある
形のない何かは
夢のある世の中に飛び出せば
形ある何かになれる
そう信じたかったんだ
いつかは
どこかで
だれかが
なぜか
見付けてくれると信じてたんだ
憧れはすぐ側で
星たちは数多で
画面の向こうの
輝きに見惚れて
えがいた夢物語
消し去り捨てた
事実の向こうに
真理は隠れてて
理想の裏側には
屍が積まれてて
その屍の手から
僕は逃れたくて
でも
代わりに輝ける
月と星と太陽を
僕は知っている
その光はどれも
燻り燃えている
この空にセカイを描きたいんだ
この言葉で
この音色で
この踊りで
この色彩で
何もない僕かもしれないけど
形のない何かを
ここにある白いセカイで
形ある何かにしたいと
諦めることはできなかったから
だれでもない
どこでもない
いつか分からない
けれど
届けばいいと願ったんだ
この空にセカイを描きたいんだ
この言葉で
この音色で
この踊りで
この色彩で
届けばいいんだ 届けたい人に
この言葉が
この音色が
この踊りが
この色彩が
そしてほんの少し笑顔にできたなら
何者でもない僕かもしれないけど
何もない僕ではないと言えるから
なんのために産み出して
だれのために伝えたくて
セカイを描きたかったの?