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守護者となった退魔師と勇者の異世界譚  作者: 黒猫
最強決定戦篇
98/219

初戦

トーナメント当日……

《さあさあ!今年も始まりましたイース王国最強決定戦!実況は私、学園が休みになっても実況業に休みは無い!試合があればどこまでも!がモットーですがやっと出番が来たイース学園高等部2年、ネル・アルゴが!》


《そして解説は、溢れる仕事は人任せ♪最近は仕事を執事に丸投げすることが、日課のイース学園学園長のフィフスがお送りしまーす♪》


俺は今リカと銀色のローブを羽織り、フードを被り大量の腕自慢達と肩を並べている。

学園長、その執事って俺だよな?もしかして生徒会のあの書類って学園長の仕事なのか?


《そういえば学園長!今回はなんと!長い間欠番だった【王皇】が参戦するらしいですよ!今回はその関係で出場者が多いみたいですね!》

《へぇ、皇最強と謳われる王皇か。それは楽しみだ♪》

【では!今回この大会を主催しております、仕事に厳しく!娘には甘々!イース王国前国王!ラグナ・イース・アルカディア様の挨拶でございます!前国王!お願いします!》


ネルさん…もう少し紹介の仕方ってもんがあるでしょうに。


《ハハハ!今回は随分元気が良くて楽しい実況だね。この調子で試合も頼むよ、ネルさん。》

《にゃっ!?き、恐縮です!》

《~♪慌てるネルちゃんも珍しくて可愛いね♪》


惚気は他所でやれ!←


《さて、本日この国立闘技場に集まってくれた腕に覚えのある諸君。今日はその切磋琢磨した力を存分に発揮し、いい試合を見せてくれることを期待している。そんな事よりもフェルト!早く孫の顔を見せて『はい!では早速競技に移りましょう!ルール説明を学園長お願いします!』では、僕は観客席に戻るよ。》


ラグナ……せっかく真面目なことを言ってたのに台無しだ。



「私はいつでも良いんですよ。」

「…………」


観覧席でそんなことを言われて苦笑いしているマリア。


《ハイハーイ♪ルール説明に入りま~す!

ルールは簡単、闘技場内には不死結界が張ってあり、結界内でならどんなに凄い怪我をしても死ぬことはないから気のすむまで闘えるよ♪

ちなみに治療班には我が学園が誇る最高の治癒魔導師がいるから安心してね♪》


《こんにちは!本日皆さんの治療を担当するレナ・シライです!》

《助手のユウヤ・シライです!》

《よろしくお願いします!!》


いや、何してんのあの兄妹?ついに出番が無いからってこんな仕事までやりだしたの?

まあ適任といえば適任だが。


《ルール説明に戻るよ!何でもあり!使い魔が複数体いる場合も使えるだけ使っていいからね♪》


ほう、楽しくなってきた。


《最後に、戦闘時に複数対少数の場合は多い方は人数を少ない方に合わせて戦ってね♪ただし少数の方が許可した場合全員で戦っても良とする!』


なるほど、一応公平にはするんだな。


《それでは早速試合を始めましょう!第一試合の選手は………》


こうして、戦いの火蓋は切って落とされた。

しばらくしてようやく出番が回ってきた。

『次は執行人、草姫ペア対イース学園高等部2年Bクラス代表チームの試合です』


ネル実況のアナウンスに従い、闘技場に降りると、戦闘服を纏った5人の学生がいた。


「人数はどうする?」


審判がそう聞いて来るので必要ないとだけ返す。


『では!試合開始!』


するとネル実況の声が響き試合が始まった


<どうする?>

<そうだな、俺が相手するぜ。>

<了解>


念話でリカと相談し、俺はリカの隣から一歩後ろに下がる。


『おおっと!執行人が一歩下がったぞ?もしや5人を草姫一人で相手するつもりか?武器はネギ?それ使えるんですか?』


【フレアバースト】

水槍アクアジャベリン

土槍ガイアランス

氷隕石アイスメテオ

【ライトニングシャワー】


態度と武器がネギで棒立ちのリカに、大量の魔法が襲い掛かる。


「………」


しかしリカは慌てることもなく魔法の数々が飛んでくる方向……つまり魔法を放った学生達に向けて悠然と歩き出し、その場から消えた。


「「「「「うっ……」」」」」


そして次の瞬間5人の学生達は一斉に意識を失い、前のめりに倒れてきた。リカはその後ろにたたずんでいる。さすがに頭から倒れるのは危険なので風のクッションを作り受けとめたが。


《……あ、し、試合終了~!なんと!試合開始から30秒と経たず5人のチームが全滅したぁぁぁ!!ネギも使えるんですね。》


《……今のは凄いね。姿を消してから次に姿を現すまでの1秒にも満たない時間で、5人全員の急所を的確について終了。素晴らしい速度だ。ネギだけどね。》


「お疲れ。」

「いや、それにしても優秀だな。一人反応して、俺の攻撃を防いでいたぞ。」


リカの言葉を聞いて少なからず驚いた。

スピードならイロハと並んでトップを争うほどなのに普通の学生が反応できるとは思わなかった。

まぁ手加減してもそれなりだからな。


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