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守護者となった退魔師と勇者の異世界譚  作者: 黒猫
生徒会総選拠篇
88/219

勇者と守護者

2人は武器を捨て、拳による殴り合いが始まった。

イツキは妖力を纏わせて、コウガは魔力と妖力を纏わせて乱打戦に入る。

殴り合いが暫く続いていた。しかしコウガは霧のように消えていき、強力な幻覚により一瞬惑わされたイツキは一旦下がろうとしたとき、間合いに入られ、防御が間に合わずコウガに胸を斬られていた。浅かったのは幸いだが、あの戦いを経て進化した勇者は厄介であった。コウガはクーフーリンの力を纏い、ゲイボルグにてイツキの心臓に向けて投げる。イツキは妖力を最大限に放出して作られた結界【大天妖帷七花弁フラビュエッラエルシエーラ】を発動。ゲイボルグの動きを止める。花弁が一枚一枚砕け散っていき、それに気を取られた一瞬の隙に、コウガはシモヘイヘを憑依させ、固有結界【白銀の死雪原(デマンパレーヤ)】を発動させる。猛吹雪が舞う雪原が現れ、視界や進路を塞ぐ。イツキは探知を掛けるが引っかからない。その背後にコウガがいた。白い仮面を被り、モシン・ナガンM28と呼ばれる旧宗主国のロシア帝国が開発したモシン・ナガンM1891を独自改良したものを構える。

そして無音の弾丸【Белая Смерть(ベーラヤ・スメルチ)】を放つ。ゲイボルグと一緒に花弁を破りイツキをぶち抜いた。


「がぁ……」


イツキは倒れると思いきやそれは妖力で作られた幽体にだった。コウガはイツキの場所を探すと上空に妖力弓を構えている彼の姿を見つけた。最大出力の妖力を放出する。コウガも新たに能力を兼ね備えたカグツチの刀身に炎を放出する。


八岐大蛇やまたのおろち

竜炎りゅうじん磁皇そおう


互いの大技が衝突する。その余波がビル群を呑み込んで消し炭となる。だが決着はつかなかった。その余波で二人は吹き飛ばされた。脱落者を決めるペンダントは砕けなかったものの二人は重症であった。直ぐ様能力にて回復を行うが、両者の技による阻害で魔力と妖力が回復が進まなかった。だから互いに身を隠して回復と体力が戻るのを待つしかなかった。

イツキはコウガの成長が嬉しかったのだが、それでも悔しかった。守護者として…使い魔として護るはずの自分が負けていては申し訳ないと感じていた。自分の非力さを噛み締めながら強くなろうと決心した。コウガもまた同じ事を考えていた。昔のグズっぷりが嘘のようだった。それは正しく国を護り民を導く勇敢なる者であった。

さらに各地で轟音が鳴り響き、戦闘が激化している。イツキ、コウガは参加しようにも回復に専念するしかなかった。

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