表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/219

帝国との戦争

ひと月が経ち、街は徐々に落ち着きを取り戻しつつある。

学園もいつも通りの授業に戻っていた。あの日にイロハとの契約をもう一度やり直した。そして……季節は冬がとなり、雪がちらつき積っていた。

そんななか……


「まだ落ち込んでいるのかイロハ。」

「だってイリスがしたことは……私のしたことと同じ……」

「そう考えるな。」

「最初は戸惑ったけど今があるじゃない。」

「そうそうヒナがそういってんだ。それでいいじゃねぇかよ。」


いつも通り昼食を皆で取っていた。

ラルドはヒナの頭に手を置きそっと撫でた。あの戦いで二人の距離が縮まり付き合っていたのだ。


「ラルド先輩なんか柔らかくなったなww」

「あん?そろそろ卒業だからな……単位取っとけばなんとかなるだろ?」

「でもラルド……卒業後はベルト支部長のエンデューロ支部に行くんでしょ?」

「まぁやりたいことがないんでねぇ…。悩んでいたとき支部長から言われてな決めたんだ。」


ラルドの実力であればベルト支部長の右腕まで登り詰めるだろう。しかしラルドはそれに興味はなく気ままに仕事するだろう。

そして……校内放送が流れ始めた。


『学園長のフィフスだよ♪実は今、メーテル帝国から宣戦布告されたんだ♪困っちゃうよね♪』


「「遅いよ!!なんで困ってるのに楽しそうなの!!」」


イツキら以外から突っ込んだ。あの学園長をいちいち気にしてたら剥げてしまう。


『だからイツキくん♪頼んだよ♪』ブチ


「結局俺頼みか!」

「まぁ退屈しないからいいじゃん。見に行こうぜ。」

「それよりもコウガ……お前は聞いてるか?」

「あの堕王……いつかシバく。」


コウガからは勇者とは思えないほど黒いオーラを放っていた。こいつも苦労してんだろうとコウガは思った。

急いで昼食を済ませ、城壁に転移した。そして見渡すとこの世界にはない機械人形ロボットが集結していた。それも約1万……よくみればロボットアニメに出てくる連邦の機体に似ていた。


「よくもまぁ創るな。」

「雑だがいい仕事している。転成者バカがいるようだな。ほらあそこ。」


リカが指差した方向には殲滅者がそこにいた。どんだけ作品好きなんだよ。


ようやくラルドたちいつものメンバーが現着げんちゃくした。フェルト姫は慣れた手つきで『アカツキ』を発動する。さらに鞭を構える。

ラルドは新型オプションブレード【漁火イサリビ蛍火ホタルビ】を鞘から抜刀する。

リカは装備型オプションワークス【根源アルケー】を発動する。深紅に染まった装備となった。

イリヤは新たに生まれ変わった魔武器『タロット』を使う。狂戦士バーサーカー【ランスロット】を召喚し、騎士のタロット【近藤勇】を憑依させる。和装を身に纏い[誠]の旗を持ち、構える。

マリアは骸福を構え、新型選択銃オプションライフル鎮魂曲レクイエム】を装備する。いくつものワークスビット【刻天】を浮遊させ待機させる。

そして敵陣で動きがあり、殲滅者の高エネルギー砲が放たれる。しかしアカツキの反射の能力により跳ね返り敵陣に被害が生じた。それを見計らいラルドが降りていった。


「俺は俺のやり方で殲滅してやりゃー!!機械人形は任せたぜー!」


ラルドは敵兵士陣のど真ん中に降りていく。呆けていた兵士が正気を取り戻し、一斉に攻撃を仕掛ける。槍がラルドを貫く。しかしラルドは貫かれる瞬間に空を駆けて魔力弾を放つ。


     強化装甲弾リーティマム

       +

     散弾装甲変化オーティムライン

       II

     変異装甲融解弾ハルスフィア


魔力弾を次々に放ち殲滅していく。笑いながら殲滅していく姿は敵陣で驚異であった。


「あ、あくまぁぁぁ!」

「うるせぇよ!」

「たく…雑魚が粋がるなよ。」

魔力弾を弾いた兵士が現れ、斧を振り下ろし防ぐ。蹴りを入れ、その場から少し離れる。


「へぇ…やるじゃん。」

「おまえこそな!」


斧と双剣がぶつかり合う。強者でしかわかり会えない戦いを他の兵士は見ているしかなかった。だがラルドが避けると、斧は味方兵士を巻き込みながら戦っていた。雑魚は消耗品ばかりの扱いであった。

もうこれは戦争というべき戦いではなかった。従来であれば貴族が先導し、兵を率いるものであったが、今回の戦いはメーテル帝国が太古神大遺産【エグサム】を掘り出したこと、転成者クズによる技術提供によって、1000年ものの進化をとげてしまった。そして近隣諸国を攻め落とし領土拡大していった。次の標的としたのは、鬼人との戦いにより消耗したイース王国となった。いつものように終結するはずが、未知の武装した兵士に遅れを取ってしまい、状態は一変してしまった。


「逝けよぉホーン!」

【オン・バラサカト・ウンブァトル・ベル・ソワカ】

「道を切り開く!」


角型の追尾兵器を射出し、溢れる敵を一掃していく、リカ。逃げ行く敵をさらに一掃していった。

シェリカは城壁からグローブ型オプションワークス『暗鬼小手』を装着する。それには、糸魔法が組み込まれていて、自由自在に糸を操ることができる。敵の動きを止めたり装甲内に忍び込ませて破壊することもできる。暗殺者アサシンにクラスチェンジしたシェリカには敵はいなかった。さらに札をばら蒔き呪文を唱えたりしている。

イツキたちは転成者の載る殲滅者に向かう。雑魚兵士を一掃しながら殲滅者にマリアは刻天にてランダムに撃ち始める。殲滅者は【勇敢なる盾】と呼ばれる光のフィールドを発生させ屈折させた。


『はっはっ!!お前らのような雑魚は私……数栖稔くずみのる様の前に!どうしようもなく慈悲をとうのだ!』

「なんなのあれ?痛たたた!痛すぎるよ!あの人。」

「中二病なんだろ。そっとしてやれ。」

『うるさい!うるさーい』

「隙だらけだ!」


イツキらの小言が聞こえたのか反抗してきた。数栖は全ての武装を放ち始める。その武装をコウガが魔力障壁をも一刀両断し、真っ二つにする。殲滅者は爆発を起こして消え去った。何かあると思いを構えていたがなにもなかった。


「「これだけ?」」


落胆した。転成者なら次があるとおもうんだがバカなんだろとイツキらはおもった。残党を倒そうと振り向いたときには既に終わっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ