守護者の実力の一部
爆風が吹き荒れる中、たらりと冷や汗が流れる。特に黒騎士は種族の中でもトップクラスに入る。長年ギルドの依頼で生活費を稼いでいる私でも単独撃破は出来ない。
そのため、私は使い魔であるイツキに任せた(というより押し付けた)。だが、開始早々に別の事に気を取られていた彼は先制を許してしまった。
彼の種族はわからないままだけど教えてくれるかな。
「ふはははっ!どうだ、これが僕の使い魔だ!!勝てまい!!」
「……イツキ!」
思わず小さく彼の名前を呟く。彼と呼ぶよりもこっちのほうが良いかも…
ほどなくして、黒騎士の攻撃が止んだが、爆煙でイツキの姿は見えない。ブータンが再び声を上げる。
「どうだ!落ちこぼれに召喚されたことを悔いるがいい!!」
「言いたいことは、それだけか?」
ブータンの言葉に、落ち着いたイツキの声が答えた。同時に爆煙が晴れ、そこにはイツキが刀で防いでいた。
「その程度の攻撃で、この俺がやられるはずがない。」
鬼雷桜に破壊の妖力を流し、《参式【流天土塵】》黒騎士の攻撃を回避した。
「な、何故だ!?何故無傷なんだっ!?」
「ふっ…もう終わりか?なら拍子抜けだ。」
動揺する豚に対して挑発する俺。挑発するときにニヤリと笑い、構える。
「どうした。貴様の力はこの程度なのか?」
「クソッ!やれ!!何としても倒せ!!」
「グオォォォ!!」
天音流弐式《韋駄天》
黒騎士が再び闇球を放ってくる。刀身に妖力を流し、鞭の容量で振るい破壊する。まるで効かない。爆発の振動で揺れる程度。
「な、何故だ!?何故効かないんだ!?」
「君の力量はわかったさっさと済まそう。」
その声と共に動き出す。同時に俺は駆け出し、黒騎士の目の前に迫る。
素早く頭部と首、各部位を捕捉する。黒騎士は俺が何をしようとしているのか分からないらしく、槍を振り回して動きがめちゃくちゃだ。基本がなってない。
「葬る。」
槍を受け止め、指にから妖力で造られたワイヤーを作り、黒騎士の馬に縛り上げる。馬は外そうと暴れ回る。そのワイヤーが少しずつ閉まっていき首が落ちる。さらに空へ駆け上がり、手からいくつもの小さな妖針をばらまき柄にて殴り付ける。
放たれた細かな妖針が黒騎士の頑丈な防具、皮膚を貫き、血が吹き出す。
「グオォォォ…!?」
黒騎士の身体が淡く光だし消える。あまりの威力に全員が絶句する。
「話にならないな……君はどうかな?」
ブータンに振り返りニヤリと笑い刀を再度構え直した。