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地球への帰還

神と話したが失った左腕はもう治らないらしい。『未来改変』で行った行為は未来で起きた出来事で治癒などでも覆られないと言われた。

リカに義肢を造ってもらい俺の妖力でも耐えられる義手となった。

そして……

マリアとコウガを呼び5人で地球に行けるようになったことを伝えた。マリアたちが召喚されて地球時間では1週間しかたってないそうだ。二人はよく目立っていたので到着前に魔法で変装してもらった。これは面倒事を持ってこないためだ。そしてマリアの使い魔で今まで空気だったベルゼブブの空間魔法で地球と繋げた。ベルは暇さえあれば地球に行きアニ◯イトで買い漁っている。


「あれ、ここって学校の裏じゃね?」

「懐かしい。本当に地球なんだ。」


の繋げた空間を通って、辺りを見渡すと、見慣れた道路であることに気が付く2人。


「あぁ、そうだぜ。気を利かせて、懐かしい所をチョイスしてみたww」

「それはどーも。どうだ、イロハ?ここが俺たちがいた故郷だ。」

「何だか煙たい感じ。」

「ベル、浄化の魔法は使っても問題はあるか?」

「大丈夫だぜ。全員にかけとくよ。」


フワッと腕を1振りして、イツキ達の周りの空気を綺麗にしする。


「ありがとう。」

「それで?これからどうする?」


空気が綺麗になり、周りの様子にも少し慣れた頃、リカが切り出した。


「イツキの実家じゃね?こっからなら近いだろ?」

「そうだな。今、何時くらい?」

「9時過ぎだな。」

「9時なら家の方に居るか…いや、学生は冬休みだし、道場か?」

「とりあえず家の方なら、イツキのおばあちゃんが居るだろうし、そっち行くか?」

「それもそうか。よし、こっちだ。」


イロハの手を握り、歩き出すイツキ。

リカ達も、それをみてニヤニヤしながら2人に続いて行く。


「キョロキョロとどうした?」

「何だか珍しい物ばかりで……あれなに?」

「あぁ、それは電柱だ。発電所っていう電気を作ってる大きな施設があるんだけど、そこで作られた電気を、電柱の上にある黒い線があるだろ?それを使って、各家庭に運んでるんだ。地面に魔法陣を彫って、そこに魔力を流すと魔法が発動するだろ?それと似た感じ。」

「へぇ…魔法が無く、科学技術が…発達しているというのは、聞いていたけど、そんな物があるんだね」

「気になる物があったら、何でも聞いてw知ってる物なら答えるからw」

「はい!」

「はい、お前はしってるだろうが」


その後も、ちょいちょいイロハの質問に答えながら、30分ほどかけてイツキの実家の近くまでやってきた。そして神風山かみかぜやまの麓まで着き階段を上りると趣きのある一軒家が現れた。


そして、軽く深呼吸をして、昔ながらのブーッと鳴るだけのベルを鳴らす。

ベルの音が響くと、家の中からドタドタドタドタ!と足音が聞こえ、玄関の扉をぶち破りイツキの顔に足が直撃するかとおもれるが、右手で足を掴んだ。

頭はお坊さんらしく、丸くしてるが、見た目だけで言えば、完全にヤ〇ザである厳つい祖父だ。


「式神から報告があっだが、まさか生きてるとなイツキ。」

「久しぶり、じぃちゃん」

「………このバカもんが。死ぬとはなさけね。だがあんまり、年寄りに心配をかけるな。」

「ご、ごめん……」

「説教は後だ。向こうでご飯はちゃんと食べてるのか?」

「あの日に色々あってさ。あんまり長くはここに居られないけど、とりあえず挨拶とあれを取りにこようと思って。」

「そうか。後ろのマリアとコウガ…知らない方々も、その色々なのか?」

「いきなり帰って来て、こんな大人数で申し訳ないんだけど、全員あげて良い?」

「あぁ、もちろんだ。皆さん、暑い中ほったらかしですみません。何も無い家ですが、どうぞ上がってください。母さん、皆さんにお茶を。」

「はい、お父さん。その前に伊月。」

「なに?」

「おかえり。」

「!…ただいま。じぃちゃんも、ただいま。」

「あぁ、おかえり。」

「ささ、皆さん、どうぞ上がってくださいな。伊月。皆さんを居間へ案内して。」

「わかった。さ、行こう皆。」

「「お邪魔します。」」


居間



「………」

「………」

「………」

「………」

「………」

「………」

「………」


「お茶が入り……」


全員が無言の空気の中、ふすまをスーッと開けて祖母が入ってくるが、あまりの空気に言葉に詰まる。


「あ、ありがとう、ばぁちゃん」

「ぅ、ぅん。ところで、お昼は皆さん食べるのかい?」

「あー…どうする?」

「いきなりこの人数は、ご迷惑じゃないですか?」

「迷惑だなんて、そんなの気にしないで良いのよ!ご飯は皆で楽しく食べるから美味しいって教えたじゃないの」

「そ、そうでしたね。じゃあ、せっかくなのでご馳走になります」

「皆もそれで良いか?」

「あ、はい」

「って事になりました」


「はい(笑)イツキがこんなに友達を連れて来たのは初めてだし、腕によりをかけて作ろうかね!」

「あ、リクエストしていい?」

「なんだい?」

「和食が食べたい。」

「…見たところ、お友達の彼女さんは外国の方みたいだけど、大丈夫なのかい?」

「向こうでも、和食は食べてもらった事あるから。それにばあちゃんの和食はおいしいからな。」

「そうかい。なら、和食を中心に作るよ。むこうっていうのは、聞かない方が良いのかい?」

「ぅぅん。後で、ちゃんと説明する。」

「わかったよ。じゃあ、ばぁちゃんは、お昼作ってくるから、お茶はお願いね。」

「ありがとう。」


お茶を受け取り、祖母は台所へ。

そして、伊月は皆にお茶を配り、再び無言の空間が。

それから10分ほど経って、祖父から話を切り出した。


「イツキ。」

「なに?」

「とりあえず、皆さんの紹介をしてくれないか?」

「あぁ、そうだったコウガとマリアの紹介はいいよね?」

「あぁ、もちろんだ。」

「ご挨拶遅れましたが、お久しぶりです師範せんせい。」

「あぁ、久しぶりだな。少し見ない間に、立派になったな。」

「ありがとうございます。いえ師範と比べるとまだまだでございます。」

「貴方には敵いません。」


「えーっと、俺の左に居る女の子はイロハで、俺の」

「は、初めまして…」


「母さん!曾孫の顔が見れるぞ!」

「なっ!?//////」

「ちょっと待て、じぃちゃんwwwイロハはまだ学生だからそれに…」


「す、すまん(笑)」

「だ、だって!//////」

「と、とりあえず次!イロハの隣の女の子は、リカで、その隣のイケメンはベル……あれ、これマズいか?」

「場所が場所だからなー。けど、素直に言っとけば?世話になる人の所で隠し事とかしたくねぇし。」

「後で説明する事になるし、そんなに変わんねぇか。そこのイケメンは、ベルゼブブだ。」


「横文字ばかりだな……イロハちゃんに、リカちゃん、ベルゼブブさん……だったかな?ベルゼブブさんは、何か特別な事情が?」

「神話だと、ベルゼブブは蝿の王として有名なもので。仏教を信仰するこの場で、神話に出てくる、しかも、闇堕ちした天使の名前は、あまりよろしくないかと思いまして。」

「なるほど、そういう事ですか。しかし、来る者拒まず、それが仏の教えです。どうかお気になさらず。」

「ありがとうございます。」


「ねぇマリア(ボソッ)」

「なんだ?(ボソッ)」

「ベルさんって、あんな真面目な所もあるんだね(笑)(ボソッ)」

「あれでも、元は神の補佐やってた、スゲェ元天使だからなwボソッ」

「何をコソコソと話してんだ?w」

「別に?w」

「何でもないですよ?(笑)」

「なーんか怪しいなw」

「それよりみんな、俺の部屋に来ないか?」


「おいイツキ。」

「ん?」

「趣味が丸出しの、あの部屋に、大事なお嫁さんを入れるのか?」

「………ちょ、ちょっと片付けてくる!」


祖父の助言により、自分の部屋がどうなってかを思い出した嵐は、慌てて部屋に走って行った。


「どんなお部屋なんですか?」

「寮の部屋とほとんど同じだよ。黒とかブラウンで統一した、シックな感じ?」

「?それなら、なぜ慌てて片付けを?」

「イロハは、あんまり聞かない方が良いかなー……」


「エッチな本?」

「人によっては、そっちの方がマシかな?っていうか、イツキはそういうの持ってないと思うよ?こっちに居た頃から、そういうの冷めてたし」

「いったい何を……」

「歴史物……」

「え?」

「刀とか火縄銃とかあいつの部屋も、けっこうあったし実際は鍛治にて使ってるものも多い。」

「ハハハ……」

「なるほど。それに関しては、気にしてない。趣味は人それぞれ。」

「ヤキモチとかないの?」

「現実の女の子じゃない。現実の女の子に鼻の下を伸ばしてたら、殺すけど!」

「それは心配無いな。」

「ぅん、それは大丈夫だよ」


「イツキは、イロハ一筋ですからね(笑)」

「みんな……」


「ハッハッハッハッ!イツキのやつ、こんなに想ってくれる嫁さんを見付けたか(笑)」

「よ、嫁さんだなんて、そんな//////」

「まさに相思相愛ですよ、イツキとイロハさんは(笑)若い頃の師範も、2人みたいな感じでした?(笑)」

「若い頃だけじゃない、今も相思相愛に決まってるだろ(笑)」

「それは失礼しました(笑)」

「そうかそうか。儂も、立派に成長したようで嬉しいよ。後で、久しぶりに手合わせしようか、イツキとその弟子なら、かなりの腕なんだろう?一緒にどうかね?」

「いや……それはちょっと……。」

「儂では、相手にならないとでも言いたそうだな。」

「………」

「遠慮する事は無い。コウガもマリアもお前達2人を見た瞬間から、何となく解っていたからな。ふむ。見るからにかなりの修羅場を潜ってきたんだろ?」

「「そうですね。」」


「それを踏まえて、もう一度言わせてくれ。儂と、手合わせしてくれ。」


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