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聖戦という名の覗き

その後……アルさんたちが王城から戻ってきて詳細を確認した。王様は帝国に抗議文を送るそうだ。ペンションに戻ると禍々しい部屋を見つけた。【下僕の部屋】と書かれたプレートだったが、マリアが何の部屋と尋ねてフェルトが嬉々とした表情でマリアを引き摺りその部屋へと放り込まれた。皆は見なかったことにして仲良く夕食を食べた。ようやくマリアがやってくるとげっそりとしていてフェルト姫はツヤツヤしていた。今は入浴タイム


「なぁ女湯、覗かね?」

そして、こんなことを言う変態バカがここに一人。


「断る。」

「興味ない……」

「逝くなら一人で逝け。変態。」

(覗きなんてしたら、フェルトに何されるか、わかったもんじゃない。)

「行くんじゃねぇ変態がぁ。」

「俺は行くぜ!!同士フレイよ!!」


そんなバカ(フレイ)に対し、上から俺、リンク、クロス、コウガ、グレン君がそう言う。

っていうかグレン君もバカ(変態)だったみたいですね。うん。


「よし!!じゃあ行くか!!同士グレガよ!!」

「あぁ!!覗きは男の性、ロマンだぜ!!」


そう言ってさっそく男湯と女湯を隔てる壁をよじ登り始めるバカ(変態)二人。

まぁ、多分この後、女湯から飛んできた魔法やらなんやらで撃墜されるのがオチなんだろうなぁ・・・


〈幸せご褒美ハラリ一人1000万だぜ♪


「「ぐはああぁあぁぁあああぁあぁぁぁああぁああぁーーーっ!!?」」ブシャアアアッ!!


次の瞬間、女湯の方から楽しそうな感じでそう言うリカの声が聞こえたかと思ったら、バカ(変態)二人が鼻血を吹き出しながら撃墜した・・・

お陰でバカ(変態)二人が落ちた風呂場の湯船がすっかり真っ赤っかの血の海になっちゃってるし・・・


「うわぁ……もうあそこの湯船には……浸かれないな……」

「後でアルさんと・・・エルザさんに・・・シバいて・・・貰う・・・」


「いやいや。その前に女子達があいつらをシバくだろ。多分。」

「まったく……これが友人なんて信じられんな」


因みに、リンク、マリア、コウガはバカ(変態)二人が血の海にした湯船とは違う湯船に浸かっています。


「ところでさ。カズト。」

「なんだね?マリア。」

「・・・その身体の傷はどうしたんだ?」


俺の身体の至るところにある傷は退魔師として動いていた時と転生前に神との修行で負傷した古傷を見ながら、マリアは真剣な表情でそう聞いてくる。

まぁ、こんな傷だらけの身体を見たら、誰だって疑問くらい持つか・・・


「この世界に来る前に付いたものだ・・・今のこの力は仮初めの力だ。だから今でも修行は怠っていない。」

「「!?」」


俺の言葉を聞いた瞬間、リンクとマリア、コウガは驚愕の表情を浮かべる。


「これ……全部がそうなのか!?」

「あぁ。まぁな。」

「いくつか……致命傷になる……傷もある……しかし背中には無い。」

「まぁ、実際何度か死にかけたしな。それに背中の傷は戦士の恥だ。」


今となっては良い思い出だ。


「強い訳だ……納得」

「俺ももう少し頑張んないとな・・・」


俺の言葉を聞いた後、リンクは納得したような表情を浮かべながらそう言い、コウガは若干肩を落としながらそう言う。

まぁ、コウガは肩を落とさなくても、十分強いと思うぞ?今じゃ土蜘蛛とタメはれると思う。

今では、膨大過ぎる自分の魔力をきちんとコントロールして抑えているし。

勇者としての修行の間、動きとか結構様になっているらしいしね。

え?なんでコウガの勇者としての修行風景を知っているんだって?

式神で時々確認してるからな

ここで一応友人として言っておこう。

マリアは別に、弱くはない!!

コウガはチートだけどな実力について、俺が密かにそう思っているなか。


〈先程のリカお姉ちゃん、すごぉいです!!

〈ちょ、ちょっとリカ!!なんでさっきあんなことしちゃったの!?

<あれは仕留めるべき>

〈いやぁ、一度やってみたかったんだよねぇ~~~反省も後悔もしていない・・・あるのは快感♪〉

〈快感ってあれで快感得ちゃったらただの変態でしょ!?っていうかあんたには女子としての羞恥心ってもんがないの!?

〈羞恥心なんて持ったら、負けだと思っている(キリッ!!)

〈いやいや!!そんな格好良く言っても、格好つかないわよ!!

〈流石師匠!!勉強になります!!

〈サラ!?絶対それは学んじゃいけないことだと思うよ!!

〈よし!!サラ!!昼間、オレが教えた千鳥流しを男湯にブチこめ!!〉

〈わかりました!!師匠!!

〈やめぇぇぇい×7!!


・・・女湯の方からそう話をするリカ達の声が聞こえてきた・・・

ん?っていうかちょっと待て。今、ユナの声もしなかったか?え?なに?もしかして今、ユナも一緒に入っているの?


(おうよ♪今、ユナも一緒に入ってるぜ♪因みに、そっちのバカ(変態)二人はしっかりとユニの裸を見てるぜ♪)


「・・・」プッツン


リカからの“念話”を受け取った瞬間、俺の中で何かが一瞬にして切れる。

もうリカがやった壁越しでの読心などどうでもいい。

大切な義妹ユナの柔肌を見やがったゴミ共を掃除せねば・・・


「コウガ……マリア…リンク……」

「な、なんだ?」

「・・・なに・・・?」

「ちょっとこの風呂場に血の雨を降らせることになりそうだから……先に謝っておくごめん……」ザパァ


コウガ、リンク、マリアにそう言っておきながら、俺は湯船から出て、血の海に未だに浸かっているゴミ共の方へ向かう。


「「・・・うっ・・・うぅ・・・」」


そんななか、ゴミ共は意識を取り戻す。


「「ッ!?」」ザパァ


が、自分達の方へ近づいてくる俺の姿を見た瞬間、二人共、すぐさま血の海から立ち上がる。


「イツキ!?ど、どうしたんだ!?おい!!」

「な、なんかすげぇヤバい“オーラ”が出てるんだけど!?」


血の海から立ち上がった後、ゴミ共は自分達に近づいてくる俺に対し、全身から震え上がりながらそう尋ねてくる。


「・・・この眼を見ろ・・・」


とりあえず俺は甕速日神に開眼した。


「ちょっ!?おまっ!?それって!?」

「?」


アハハハ。ナンカゴミ共ガ言ッテルケド、無視する。


「大丈夫。痛イノハないからな。スグニ楽二ナルカラ。」ニッコリ


「「ヒィッ!?」」ガタガタブルブル


俺が満面の笑顔(目は一切笑っていない)でそう言ったのに対し、ゴミ共は一層震え上がる。


ソレジャア逝コウカ・・・


少彦名神すくなひこな


左目の瞳術。幻術で、空間も時間も質量も、全てイツキが支配する精神世界に引きずり込む。時間すら支配するため、通常の幻術とは違い現実世界の一瞬でダメージを体感してしまう。

今回は阿部さんに襲われる夢を見てもらった。


「「ぎゃああぁあああぁぁあぁぁあぁぁぁああぁーーーっ!!!」」


こうしてユナの肌を見やがった悪は滅びた。

そうして俺に掃除されたゴミ共(フレイとグレン君)は

幻覚から目を覚ました。

その後、風呂場から上がった後、女子達からのO☆HA☆NA☆SHIを受け、後から話を聞いたエルザさん、アルさんからもお仕置きを受けた。

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