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やる気を出す方法

秘書の後ろから5人の女性が前に出てきた。

 その内の1人は夜桜の受け付けの『アリア=ニーヘルク』がいた、他にも猫耳型の女性獣人、エルフの女性、狐耳型の女性獣人、馬鹿リカの5人だった。なんで馬鹿がいる。受付じゃないだろう。

 猫型の獣人と人のハーフの女性は『ニュウ=アタランタ』と言う名のギルドの看板娘の1人で元気あふれる言動、特徴でボブカットが非常に可愛い女性だった。

 狐型の獣人の女性は『メル=ルファ』と言う名の同じくギルドの看板娘の1人で長い髪と妖艶ようえんな雰囲気と言動、それとその胸で男性冒険者を釘づけにする女性だった。

 エルフの女性は『ライネ=メルファスト』と言う名でギルドの看板娘の1人でモデルのような体型と端正たんせいな顔立ち、それに毒舌が特徴の女性だった。

 最後は受付じゃない馬鹿野郎。しかもネコミミなんてつけてメイド服着てるし。


 その冒険者ギルドの人気受付嬢達が並んでいる。そして……。


「みなさん、頑張って大物を退治して、ワン!」

 と、アリアが両手を可愛く突き出して言う。

「ちゃんと、みなさん参加して下さい、ニャン!」

 と、ニュウが可愛いポーズで言う。

「みんな、当然参加してくれるよね?」

 と、メルは片手を振りながら悩ましげに言ってくる。

「働け社畜ども!このクソ野郎ども」

 と、ライネは指を指しながら。この豚どもがと、言いたげに命令して来る

「みんな〜がんばってくれるよね?やってくれなきゃ逮捕だぞ☆」


 その表情は恥ずかしそうに全員がしている、それも普段は絶対に語尾に『ワン』や『ニャン』や『コン』などとは言わない、基本的になまり扱いされる為、王都についたら自然と話し方を直していた。

 やはり方言というかそう言う所を自然に直す努力をするようになるのだったが……。

 今回は各々が可愛いポーズを決めている。

 リカはアイドルのような仕草でお願いしている。


 ―― その結果。


[ウオオオオオォォォォォ!」

「 いやぁぁぁあああたあぁぁ! キタアアアァァァァァ!]

 その場にいた冒険者は狂喜乱舞の状態、非常に興奮していた。


 先程の罵声と罵詈雑言が嘘のような喜びで、「アリアちゃ~ん」、「メルさん付き合って!」、「リカ様!!!MOEEE」、「ライネさま~~~」、「ニュEEYYYOO」、等の歓声が上がっていく。


 最高潮に達した冒険者組合受付。同時に秘書の眼が怪しく光る。新世界の神のような笑い方だった。


「さぁ、この町を救うべき時です! 可能な方は今すぐに受付にお越し下さい!」

 大声を出して、冒険者達を煽あおっていく。


 ―― それはアイドルグループのプロデユーサーの様な笑顔と煽り方と誘導の仕方だった。


 その場にいた冒険者達が嬉々として受付に殺到さっとうする。

 冒険者ギルドの受付の人気を現すかのように……。

 やりたくはなかったが俺たちも受付に並ぶ。『いいモノを見た』そう満足そうな顔で並んでいる者が多い。

 やはり、冒険者の大半は男性冒険者バカなので当然といえば当然だった。



 こうして、ホルンの町の危機を見事に回避する。戦力は増えていった。

※※※

――(3日後)

 イツキは薄暗い訓練所の灯りを灯しながら剣を振っている。敵をイメージしながら剣技を繰り出していく。一通り剣を振り終えたら部屋に戻り、“小鬼皇討伐作戦”に向かう為、日が上がると同時に準備していた。

 昨日。リカが俺たちに新しい装備を作り、早速調整をしながら装備をしている。


(どれもピッタリだな、いつ測ったんだよリカ…)と、思いながら新しい装備を装着していく足に装備した、足首と脚先の可動域もとれていてイツキが思っている以上に履はきやすい、それに前に装備していた、モノよりの格段に軽く感じていた、(魔石の効果か…)と、思いつつ、つま先に柔やわらかな衝撃材の様な物が入っている事に気がついた。



「イツキ。良く似合うぞー」

 そう、部屋に入ってきたリカが褒めてくれた。

「そうか。時間だ。いくか、リカ。」

 イツキは言って部屋の隅にある鬼雷桜を持ち上げる。

「言っとくが、油断はするなよ。」

 と、いつも通りにリカに忠告をして、リカも「しねぇよ」といつも通りに返していく、そして、部屋を出ていった。


 イロハが居間で椅子に座って待っている。いつのも格好で、いつもと違う装備して瞑想していた。

「用意は出来ているな、行くか。」

「私は大丈夫。準備はしてきた。」

「準備は出来てる、持ち物も確認した。」

「そ、馬車に朝食が用意してあるからそれで行きましょう。」

 そう言って、寮の部屋を出ていく。

 出ていく時に、「2人とも、気を引きしめろ。」と、念を押す。

「しねぇよ」、「しない。」と、息のあった答えを返す、2人。

 ――そして、部屋の扉が閉まっていった。

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