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守護者となった退魔師と勇者の異世界譚  作者: 黒猫
一新紀元 退魔師のいなくなった世界で勇者は奮闘する
219/219

最期の戦いへ

同時刻

イース学院闘技場


「けほけほ…これが最後の戦いになるのか…」


コウガは掌に付着した血を見ながら呟き、大陸全土に探知魔法を発動する。以前戦ったレーザァーの魔力を探し始めた。奴等にバレないように魔力を薄めて広域に張り巡らした。すると国境付近に同じ魔力を探知した。そこをさらに縮めていくとその魔力の近くに似た魔力が多数確認された。コウガは探知魔法を解除して戦闘準備を整えた。一人で奴等のアジトに乗り込もうとしていた。だが出口付近からマリアたちが歩いてきた。


「やっぱり一人で行こうとしていたか。」

「そうだ。狙われているのは俺だからな。まぁ着いてくるなと言っても無理なんだろ?」

「わかってんじゃねぇか。何年一緒にいると思ってんだ。」

「そうだよ。イツキが守ったこの世界。守りたいのは貴方だけじゃないよ。」

「イロハ……」

「みんな奴に感謝してんだよ。お前だけなくこの俺もな。」

「クロキ…ゲホゲホくぅがはぁ!」


コウガは息を荒くしながら吐血する。みんなが近づくがコウガが待ったをかけ制止させる。


「コウガ!お前…。」

「騙し騙し…やってきたが限界が近いな。」

「いつからだ?いつからそんな状態だ?」

「いつから…か。多分あの魔王とやってからだろ。魂まで浸透する呪いが掛けられている。どうやっても無理だ。」

「そんな体で行かせるわけねぇだろ!作戦はちゅう「駄目だ!」!?」

「それじゃあ駄目なんだ。今じゃないと…駄目なんだ。倒れていくわけには…いかないんだ。散っていった者たちが報われない。だから俺は行く。」

「お、お前。」


マリアはコウガを見ると覚悟が決まった顔していた。そんな顔をされてしまったらどんなに説得しても無理だと思った。そしてコウガは転移魔法でアジト付近に飛ぼうとしたとき、高い音色とともに場所が入れ替わっていた。無数の階段が上下左右に張り巡らされていた。直感で敵のアジトに飛ばされたと考えた。先程まで一緒にいたマリアらとも分断されたことにより、戦力が削られてしまった。イロハを見つけ近くに駆け寄ってきた。がマリアらは違うところに飛ばされたことにより合流は難しいと考えると背後から嫌な感覚に陥り振り向くと白衣を来た男がこちらに降りてきた。


「やぁ初めまして。私はグリムグリモワール・ハーメルンマスター……シュベルク・タチバナ…そこにいる彼女イロハの父だよ」

「「!?」」


それに驚いた。イロハを捨てた父が現れ、さらに闇ギルドのマスターとなれば。イロハを見ると震えていた。イロハは叫びだして駆け出し、シュベルクに刀を振り下ろした。


「まったく困った娘だ。」

《血魔法》【血千針ブラッド・イクリプス


シュベルクは血でできた針千本をイロハに向けて射出する。以前のイロハなら避けられないが今のイロハは違う。


鬼人四手刀オールコピアーノ


アリエルと瞬時に入れ換え針を全て切り落とし、シュベルクの心臓を突き刺した。シュベルクはアリエルの刀を掴み吹き飛ばした。アリエルは態勢整えられないまま奥まで吹き飛ばされてしまった。そして刺さっている刀は灰となり消え再生していった。


「驚いたな。まさか捨てた娘が鬼の神格ギフトをもっていて使いこなせたとは。私の予想を少し越えていくとは。」

「なにを……」

「まぁいい。君の力を奪った後あれも奪えばグランデュールさまもお慶びだ。」


何を言っているのか分からないコウガは新天音剣術肆之型【武風神針】にて切りかかるが、幻惑魔法で位置をずらされ当たらなかった。シュベルクは笑ながらコウガの右太腿殴りつけた。殴り付けられたが威力もない拳に違和感を感じ距離をとったが右太腿から悲鳴が上がり骨が折れていた。治癒したが治りが遅かった。


「な、なにを……」

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