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守護者となった退魔師と勇者の異世界譚  作者: 黒猫
一新紀元 退魔師のいなくなった世界で勇者は奮闘する
218/219

囚われの最狂

犯罪者収容監獄要塞【エルドラ】

イース王国…いや大陸最大の犯罪者収容施設である。ヒルドはその最下層である【死音】とよばれる光も音も届かない部屋で、拘束具をされており魔法とその他の能力も封じられている。彼の食事は1日に一度注射にして栄養を与えられるのみである。常人ならすぐに果ててしまうだろう。彼は常に魔力をエネルギーへと変換させているため餓死することはない。

今、彼は自身の精神世界にて修行しているイザナミとともに。あの戦いでイツキからイザナミの力の一部を受け取り力を得た。今の彼は精神世界にずっと入り込みイザナミと1年間戦っている。ヒルドの複写眼エーテルギアの能力はさらに向上していた。


「踏み込みが甘いわね。だけど前よりは上達してるわよ。」

「知ってるよ。」


この精神世界では毎日戦う場所が変わるためヒルドにとってもイザナミにとってもいい修行になる。今戦っている場所はイース王国を模したフィールドとなっている。イザナミに一撃を入れようとしたとき空間魔法にて街を巻き込みながら吹き飛ばされた。瓦礫から無数の魔法弾が出てくるが、イザナミにより握りつぶされる。それは囮にイザナミの足元から術式を展開させ爆破させる。煙から出てくるが無傷のイザナミに苛立ちを見せるヒルドにイザナミは戦いを止めた。


「ストップよ。貴女の客よヒルド。」

「わかってるよ。俺の世界に入ってこれるとは何者だ。」

「「よくわかったねぇ。」」


出てきたのは年端もいかない子供だった。ヒルドは子供の尋常でない魔力を目の当たりにしグレーテルに【見殺す魔眼】を使用して殺した。糸が切れたようにばたりと倒れたグレーテルを見たヘンゼルはグレーテルを擦るが応答がないが笑っていた。【見殺す魔眼】は見た相手の寿命を0にする死を告げる能力である。


「開始早々えげつない能力使うわね。新世界の神になるつもり?」

「新世界の神とやらは知らないが使える物は使うそれだけだ。」


さらにヒルドは撤退させぬよう【拒絶結界】を展開し、悪力を強制的に封じる【断魔世界アフガンハウンド】も展開させ死ぬまで追い込むつもりでいる。



「知らなくていい。聞かなくていい。すべては俺の糧になればいい。」

「さすがは暴君だね。」


ヘンゼルは悪力を解放しようと試みるができず焦っていた。だが魔法が扱えることに気づいて応戦する。


《月魔法》【月花の領域】

《月魔法》【誘う新月】


ヘンゼルは月魔法の固有結界を発動し模した街を月面に切り替えた。空間は無重力となり浮かぶ。ヘンゼルは月魔法にて足場を作る。ヒルドは月魔法を一瞬にして解析し、ヒルドの身体は暗く染め上げ、空に足場を作り上げた。


《月魔法》【惑い月城の骸椅子】


ヒルドは自ら作り出した月の城を築き、ヘンゼルを見下ろすように座る。ヒルドは言霊を使用して魔力を封じることにより、ヘンゼルは全てを失った。ヒルドは魔力を高め始めた。


《月魔法》【月星の儚】


ヒルドは月をヘンゼルに落として潰した。ヒルドは死にかけたヘンゼルに近づいて回復魔法にて傷を治した。さらに死んでいるグレーテルに近づいて甦らせた。その二人に隷属の術式を組み込んで飼い慣らすことにした。この二人を利用してさらに高みへ登るつもりだ。


「まったく敵のはずのこの子達を飼い慣らすなんて常識から外れてるよ。」

「使えるなら利用してでも使え。それがエルティーナ家の家訓だ。まぁ300年前のだがな。」

「さぁこの子たちにも頑張ってもらうわよ」

「「はい……」」


ヒルドは複写眼を最大限にしようして二人の特性を読み取り強くなっていく。この二人はすでにヒルドの別の人格として形成し始める。

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