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守護者となった退魔師と勇者の異世界譚  作者: 黒猫
一新紀元 退魔師のいなくなった世界で勇者は奮闘する
211/219

決着と動き出す異変

「前へ進む力が欲しい!」


《臨界点突破》


イロハは鬼化を解いて安恒を構え直す。大気中の魔力が安恒に集まりだした。安恒は光を帯びて変形した。


天星安恒翔影あまのほしやすつねかけかげ


イロハは刀を振るうと星が散って輝いていた。シンもそれに答えようとサクヤを鞘に納めカグツチを構える。


「行くぞ……。」

《拾之型》【神威】

(コウガ……ありがと)

神花天翔しんかてんしょう


互いの大技が衝突する。凄まじい砂塵が舞い上がる。空から回りながら刀が落ちてくる。地に突き刺さった。その刀を皆が注目するとそれはカグツチだった。砂塵が晴れると地に膝をついて刀を向けられているコウガがいた。


「勝負あり♪勝者イロハちゃん」

「やはり強いなイロハ……」

「手を……抜いたくせ」

「なんのことやら……でどうする?」

「決まっている。望みは……私の勝手にする。だから私は……前へ進む。だから……イツキのことは忘れない。忘れたら……駄目だから」

「わかってる。言うな……お前の気持ちは誰よりもわかってるつもりだから……けほ」

「ありがとう」

「さぁ♪イロハちゃんも元通りになったから宴やるよ♪」


学園長はポケットから酒やら食べ物をだしてワイワイやりはじめた。イロハも元通りになったことで元の日常に戻ると思っていた。だがまた戦いが起ころうとしていた。






ーミラーシャ共和国ー


深夜…誰も寝静まっているころ何かに追われているかのように逃げている青年がいた。そして行き止まりの壁があるところに来てしまった。そして振り返ると大鎌を携えながら歩いてきている。立ち止まると不気味な笑みを浮かべた。


「ふふふ……君の力刈り取るよ。」

「街に被害を出さないためにここに追い込んだんだ。共和国の勇者として君を倒す!」


魔王を倒すために共和国が召喚した勇者である。常識を持っている人である。コウガが殺しただれかさんとは大違いである。


「出来るかな……まぁもう終わってますが。」

「ぇ?」


共和国の勇者は魂を刈り取られ胴体と分かれて死亡した。大鎌使いの男は手に魂を持ちそれを袋のようなものに入れた。その男は紙を広げると対象に×を付けていく。その一覧にはコウガと書かれていた。


「次は騒動のあった話題のイース王国にでもいきましょうかねぇ……さぁ勇者狩りの始まりだ。」


コウガを標的に魔の手が近づいていく。さらなる戦いが始まろうとしていた。

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