魔王との邂逅
魔王の城に向かうが、大量の魔族と妖嘛がコウガに襲ってくる。魔法と妖術を駆使しながら倒して行く。魔王城の城門にたどり着き門を破壊する。ここまで来たら気づかれているのでダイナミックに入る。
魔王の城の内部に入る。そこはなにも装飾はされておらず灯籠の光のみが差し込んでいた。全ての魔族が出払っているのか誰も見かけなかった。そしてコウガを招くように、奥へさらに奥へと進んでいく。すると一際大きな扉にたどり着く。奥から強大な魔力が漂ってくる。
『コウガはん……覚悟はええな?』
「俺の役目は魔王を倒すことだ。最初から覚悟などできている。」
そう言ってコウガは重い扉を開ける。そして内部に侵入すると扉は勝手にしまり、青い炎が灯り明るくなると玉座に座る大柄な男が座っていた。コウガはサクヤを鞘から抜き、神速の一撃を無防備の魔王の胸に目掛けて放つ。衝撃は伝わったが感触はなく刃は魔王に通っておらず、魔王は何事もなかったように人差し指で止めていた。驚いたコウガは続け様にカグツチによる二撃目を放とうとしたとき、魔王の魔法が無提唱の魔法攻撃が無数に放たれるが、コウガは避けて魔王から距離をとった。
『いい反応だ。昔の勇者よりは多少やるようだが…まだ未熟のようだな。』
「それはやってみないとわからない。」
コウガは光魔法を放ちながら魔王に突っ込む。魔王も魔法を放ちそれを相殺させる。コウガは隙ができた魔王に天音剣術玖之型【天を駆ける日輪】の技を放つ。炎魔法が迫る中、無ノ型【流水】による幻魔法で惑わせ高速の捻りで避ける技を放つ。
魔王との距離が縮まらない。それどころか遠ざかっているように感じる。魔王はため息を吐くと術式を展開して大きな斧を取り出した。3mをも越える巨大な武器を軽々と持っていた。それを振り回すと風が吹き荒れる。飛ばされるような突風が吹いていた。斧を振り落とした。コウガはカグツチとサクヤをクロスさせ防ぐと巨大なクレーターが出来上がった。さらにそれだけではない。両腕がミシミシと叫びをあげるような感覚になり徐々に力が増して押し潰されそうにもなってきている。
「押し負けるか!」
《天音剣術》【天翔ける剣・朧月】
『その剣技…あの小僧の!』
コウガは斧を弾き返し、サクヤを魔王の身体に振り下ろす。魔王は袈裟斬りにされ血が噴き出るが、その剣技を見た魔王は怒り、斧を振るうとコウガの脇腹にまで迫っていた。直ぐ様サクヤの刀身でパリィするが弾かれた。吹き飛ばされ壁に激突した。
「がはぁ!」
叩きつけられ血を吐いたコウガ。血を拭い立ち上がると斧が迫ってきている。サクヤの能力を使い、弾き返しても何故か斧は迫ってきている一方である。
『どうした勇者!貴様の力はそんなものか!』
「野郎……」
《仙法》【千樹降誕】【千樹囮人】
仙法を使用して、部屋を樹海に変え自分を模した人形を数体囮として配置するがその考えが甘かった。斧に魔力が溜まりそれを振りかざす。
【闇夜の深淵ノークエルダイア】
「!?」
《仙法》【陽炎の封蝋】
叩きつけられた斧はその爆風でこの部屋を吹き飛ばした。樹海も人形も吹き飛ばしコウガをも吹き飛ばした。コウガは咄嗟に防御膜を張るが、膜を突き破り重度の傷を負ってしまう。サクヤの自動修復能力が発動し全快するが決定打を与えられない。
コウガはカグツチからゲイボルグとエクスカリバーを召喚し複合させる。
《刺し穿つ勝利の槍》
【エクスカリバー・エルフィング】
放たれた光の槍は魔王の心臓に向けられる。魔王は闇の魔壁を展開しゲイボルグと衝突する。ゲイボルグは魔壁を貫けずコウガの元へ戻ってくる。
シモヘイヘに英装し、白銀の雪世界へと誘い、惑わすが魔力を放出し崩壊させた。
魔王はコウガに接近する。コウガは反応できず首を掴まれ叩きつけられる。叩きつけられた状態で引き摺られ空中へと放り出され無防備の状態のコウガの腹部に踵落としをされ、大理石でできた床へと落とされた。凄まじい衝撃波が起こり、部屋は崩壊し地下へとコウガは落ちていった。